磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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平和は「退屈」ですか-元ひめゆり学徒と若者たちの五〇〇日-

2008年12月23日 | 読書日記など
『平和は「退屈」ですか-元ひめゆり学徒と若者たちの五〇〇日-』
   下嶋哲朗・著/岩波書店2006年

いい本だと思います。共感する部分がたくさんある、珍しい本でした……。
しかし、平和学を学んでください。今は平和ではありません。
--積極的平和をつくっていきましょう!



たくさん、引用したいし、たくさん書きたい本です。
--そういうわけにもいかないのが残念です……。
この本について、この本の3倍は書きそうです……。

帯に書かれてあります。下「」引用。

「「戦争体験のない者が、戦争体験のない者を相手に、戦争体験を語る」
本書は、沖縄戦をテーマに、元ひめゆりたちと一緒にこの難題にチャレンジした高校生と大学生の試行錯誤の日々を描く。戦争の体験を語り・継いで新しい「伝える人」になるという“いのちの仕事”をひきついだ若い世代が、それぞれ自分自身でつかみとったものとはなにか。」

戦争も別に「いいじゃん!」という人がいたという……。
--今の不況もイラク戦争が原因だろうとボクも思います……。
それでいいんでしょうかね?
--でも、戦中・戦後の人たちは、もっと多くの困難がありましたね。
それでいいんですか?
--愛する家族が殺されたり、恋人が殺されたり、いいんですか?
この日本が世界が、焦土になっていいんですか?
--核の冬になって、食料も手にできなくって、いいんですか?
敵国の人から憎悪されて、あなたの子供たちも憎悪をされます!
--それでいいんですか?

沖縄平和ネットワーク」というのがあるという。

原潜についても書かれてありました。下「」引用。

「沖縄勝連(かつれん)半島に位置する与勝高校は、米軍基地ホワイトビーチに隣接する。生徒がいつもマラソンをするコースから見える軍港だ。原潜がしばしば入る。もし原潜が事故を起こしたら与勝の生徒はいったいどうなるの?--不安になった宜野座さんは調査して驚いた。
「国にはこれに答えうるマニュアルさえないんです」
 しかも一九八○年、原潜「ガーナード」が放射能漏れ事故を起こしたこともわかった。「ですが、それは沖縄でもなく、日本でもない。オーストラリアで発表されてわかったこと」だった。」

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大きく取り上げたいのは、「私は軍国教師でした」。下「」引用。

「取り返しのつかない自らの罪をこころに刻み生きた、と中村文子さん(一九一三年生まれ)は言う。「ひめゆり部隊」と間違って言う人もいるけれど、ひめゆり学徒隊は広く知られている。けれどもその学園、ひめゆりに学んだ教員のことは、あまり知られていない。彼女たちは教え子の精神に皇国思想をそそぐことで、多くを戦場へ送り出しました。そして失った。-略-」

ひめゆりへ進学するとき、すでに軍国少女だったという。

そして、やはりこう教えておられたそうです。下「」引用。

「中村先生は幼い教え子に国家のために死ぬことが名誉だと信じさせた。
「自分が爆弾になって、敵の鉄条網を爆破する。沖縄では一三歳の子どもをたこつぼに入れて、爆弾抱えてアメリカ軍の戦車に飛び込ませた。こんなことを世界中はどう見ていたのか。あんなことをやらせたのは猿か? ライオンか? 私たちだ、教員だよ」
 --「これはおかしい、間違いだと知りながら、教員の仕事として教育したのですか」
「違います。私は何の疑問も持たずに信じさせたんです。そう教えたんですよ。-略-」

こんなことをしておいて、墨塗りだけですむわけがありません……。

--この元教員は、きちんと反省をされているとボクは思います。
それは苦しいことだと思うし、永遠に背負わないといけない重荷(罪)だろうと思う。
しかし、その罪を背負えるのは、生徒に対する教員としての愛だとボクは思う。

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そして、イラク派兵のころのことも書かれてあります。下「」引用。

「--「日本では自衛隊のイラク派兵に反対するビラを配った市民が、七○日間拘留されました」
「へーッ!」と驚いてから、「でもアメリカはもう戦争をやっています。しかし公人の住宅に“NO WAR!”のポスターが貼ってあったりします」。」

戦争をやっているアメリカよりも、言論統制されていたのが日本ですね……。

『非国民』文化をつくる、国家神道の残党がいっぱいいます……。

「戦争は究極の差別」
--この人たちに力をもたせれば、危険な世の中になるのは当然です!

そして、彼らは劇症型のクラウゼヴィッツ人ですね。










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