磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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絵本・ちいさななかまたち ぼくとガジュマル

2009年04月15日 | 読書日記など
『絵本・ちいさななかまたち ぼくとガジュマル』
   下嶋哲朗・文絵/童心社1985年

沖縄戦でほんとうにあったことを元にしてつくられた絵本です。
--もちろん、空想の場面もあります……。



表紙の裏「沖縄戦について」仲宗根政善(なかそねせいぜん)・著。下「」引用。

「沖縄戦は、米兵54万8千人と、日本本土の兵9万余と、地元の住民から集めた兵や生徒1万余、合わせてわずか11万人との戦いでした。海は敵艦にのとりかこまれて、島のどこへでも艦砲がとどくし、空は敵機が飛びまわり、いたるところにの爆弾をおとし、制海権も制空権もすっかり敵ににぎられていました。〈鉄の暴風〉が、吹きすさび、一人一人ちりぢりばらばらになって、点と線をたどったのです。沖縄戦で亡くなった者は、20余万人。その死にざまは、千差万別で、そのむごだらしさは、想像を絶します。
 今でも、野で死んだ少年の靴が、生木(なまき)のカジュマルの根におしつぶされた少年が、母親をさけびつづけたのも事実あったことです。あらゆる想像力をはたらかさなければ、沖縄戦はむごたらしさは、わかりません。
 チビチリガマの集団自決のことや、この絵本で語られている、ヤーガーというほら穴で多くの人々が巨岩(おおいわ)の下じきになったことも、下嶋哲朗さんたちのお力で、最近やっとわかったのです。(琉球大学名誉教授)」

掘り出された「あとがき」下嶋哲朗・著。下「」引用。

「-略-宗一(そういち)少年は、ふたたび語ることはできません。しかし少年は、巨岩(おおいわ)の下から、「二度と戦争をするな!」とさけびつづけてきたのではないでしょうか。そのうめきが、ガジュマルを、生きかえらせたのではないかと、思うのです。少年の思いを受けとめ、子どもたちに伝えられるのは、いま生きている私たち大人しかいないのです。少年の思いを生かすも殺すも、私たちしだいなのです。
 戦後三十七年目の一九八二年、宗一少年の遺骨は掘り出されました。」


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