磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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創作絵本5 村いちばんのさくらの木

2007年10月23日 | 読書日記など
『創作絵本5 村いちばんのさくらの木』
   来栖良夫(くるすよしお)・作/
     斎藤博之・絵/岩崎書店1971年、1973年

渋い作品を書かれる来栖良夫。この絵本もまた渋い作品です。絵も渋いですね。



作品として書かれる作者に対して願いたいのは、ヘソある人間であって欲しいといつも思う。

この妙な表現は、京都の祇園で遊んでいたおっさん連中がいっていたものです。

ボクの父は営業の仕事で、そのおっさんらのお供をしていました。

子守りされているボクは、おっさんらも相手してくれました。

でも、偉いおっさんたちで、社長さんたちでした……。おっさんはおっさんでしたけど……。

「ボン(僕)、ヘソある人間になりなさいよ。人間にはなあ、ヘソがあるんだ。カエルさんにはヘソがない。ヘソのない人間は最近は多くて、そんな人間は信用したらアカンねんでえ!」

ヘソある人間……。

この来栖良夫という作家こそ、一番ヘソのある作家と小さなころから思っている作家です。

いきなり、大人になったような、変身してしまったカエルのような人間。
--おたまじゃくしだったころを、すっかり忘れていますね。

このヘソは、母親のお腹にあったとき、おかあさんから、おっぱいの代わりをもらっていたというわけですね……。カエルさんじゃないから……。

--この絵本。

戦争で殺された夫。

その夫が好きだった桜の木。

--戦争でその木を切れ! と命令がおりる……。
命をかけて桜の木を守ったおばあさん……。


日本の国花ともいわれる桜。
--かよこ桜永井桜

亡き人を思うための桜もある……。
カエルじゃないから、思うこともできる……。

でも、カエル人間もいて、戦争をすることが大人で……。
--平和とは何か? 平和をつくりだすためには?
そんなことも考えない、カエルさんたちは、戦争をすすめて、それが大人だという……。
--ますます、人が殺されていく……。
ひどい世の中になっていく……。

それはカエルさんの大人たちがなしたことです。

漫画はたくさんのカエル人間を育てていますね。
--もちろん、いい漫画もありますが……。
それは、珍しいともボクは思います……。



まあ、カエルには失礼な表現かもしれません……。

もちろん、カエルには罪はありません。

ときどき、ボクもおヘソがなくなっているか、気をつけなあきませんね……。

恐い時代です……。









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