磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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学図の新しい創作シリーズ 兵隊ばあさん

2009年06月12日 | 読書日記など
『学図の新しい創作シリーズ 兵隊ばあさん』
   赤座憲久・作/北島新平・絵/学校図書1981年

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「人間のいのちのとうとさについては、少しもかえりみられないのが戦争でした。そんな戦争があってはいけないし、今子どもであるあなたや、これから先の子どもたちが、ずうっといつまでも、人間のいのちをだいじにしない戦争に、ひきこまれることのないようにと、そんな願いをこめて、短いいくつもの話を書きました。」



■目 次■
タケじいとトミじい  8
兵隊ばあさん  11
土橋の穴  25
金色にかがやくビワの実  37
白骨の兵士  51
浄願寺の鐘  65
川のない橋  75
木一本、首ひとつ  89
バイオリン村の村長さん  105
 この本を読んでくださったあなたに  120


噂話は時に人を苦しめますね……。下「」引用。

「召集令状をうけとったサヨのお父さんが、きゅうに食欲をなくし、それがもとで不合格になったということは、あるいはあったかもしれない。でも村の人たちは、わざとそうするよくない人間だといいふらし、どんなにサヨの心を傷つけたことか。-略-」

--「無名戦士の墓」
あまりに、すさまじい戦闘だったので、戦死した本人も名を忘れて、無名戦士となっているのではないか? そんなことも書かれあります……。

娼婦の好意によって、鐘がつくられたという。
ゆえに、鐘の表面にはその人たちの名前が彫られていたという。下「」引用。

「戦争のために召しとられたつり鐘は、戦争がすんだのに、浄願寺へはかえってこなかった。」

裁断橋……。下「」引用。

「「橋のない川」というのは住井すゑという人の書いた有名な小説だ。ところが、この間名古屋のおばあさんが、とまりこみで遊びにきたとき、「川のない橋」の話をしてくれた。」

元警防団長もバイオリンのケイコ……。下「」引用。

「戦争中、わしは警防団長じゃった。
 戦争負けたのしおに、そういう役はいっさいやらんことにした。それが村のしゅうへのおわびじゃと思ってな。
 警防団長をやめたわしは、うちの孫たちといっしょに、バイオリンのけいこをはじめた。
 どなりこんだことはあるけど、聞くこたぁすきじゃった。-略-」









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