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日本の軍国主義1 新版 天皇制軍隊の形成

2009年11月11日 | 読書日記など
『日本の軍国主義1 新版 天皇制軍隊の形成』
   井上清・著/現代評論社1975年

「序」再び軍国主義……。下「」引用。

「第二次世界大戦に全敗していったん解体されたのち、新しい軍隊と軍国主義が、アメリカ帝国主義の指導と指揮のもとに再び形成されはじめたばかりであった。それから二○年以上もたった現在、日本の軍備はすでに、米・ソ二超大国を別として、世界の帝国主義諸国の軍備とほぼ肩をならべるにいたり、日本軍国主義は、再び日本人民に重くのしかかり、アジア諸民族の脅威となっている。-略-」



幕末、封建主義の危機。下「」引用。

「列強資本主義の圧迫は、民族の危機であるとともに封建制の危機であった。定信らはこれをもっぱら封建制の危機としてのみとらえた。-略-幕府の命令により江戸湾沿岸にはじめて砲台を築造して守備するが、その備砲は、一八三七年の調査では、一貫目玉以上の大筒が合計二一梃しかなく、そのうち五貫目玉筒四、二貫目玉筒一、一貫目玉筒一は全然役に立たないものであった(勝海舟『陸軍歴史』一三)。」

阿片戦争の影響。下「」引用。
 
「阿片戦争のわが国の上下にあたえたショックは大きかった。-略-後にペリー来航のときにも、まっさきに思い出されたのは、フェートン号事件や宝島事件ではなく、隣国のこの苦難であった。それゆえ、日本の最初の通商条約には、阿片貿易の禁止はとくに明文で定められていた。」

吉田松陰の『西洋歩兵論』。下「」引用。

「長州の吉田松陰の『西洋歩兵論』(一八五八年)は、その明確なものの一つである。彼は戦闘の勝利を決定するものは、「本邦固有の短兵接戦」、旧来の武士軍であるが、その「固有の得手」を自由自在に働かせ、西洋「精練の節制」の歩兵部隊と対峙して「不敗」の地位をかためるには、わが方にも同様の歩兵が必要であるという。-略-」

これによって奇兵隊が作られたという……。

フランスから資金をかりた幕府。下「」引用。

「すなわち、幕府はフランスから資金を借り、フランス海軍技師ウェルニー以下模範職工までふくめて技術家団をやとい、彼らによって横須賀に、製鉄、修船、造船の三工廠と武器庫をもった大海軍工廠をつくることになった。それはツーロン軍港の海軍工廠にのっとり、その三分の二の規模とし、一八六五年(慶應元年)九月建設にとりかかり、翌年七月には工場の一部ができたので、そこですぐ三○馬力の小汽船などをつくりはじめた。しかし、たいした仕事もせぬうちに幕府時代は終った(『横須賀海軍船廠史』)。-略-」








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