磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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原子力船「むつ」虚構の航跡

2008年05月22日 | 読書日記など
『原子力船「むつ」虚構の航跡』
   倉沢治雄・著/現代書館1988年

海のチェルノブイリ。そして、東京湾に原子力船を許せば、「東京に原発」をが、実現するという……。そして、横須賀や佐世保はもうそうなっているという……。



バラ色の夢は、ウソでしかなかった……。下「」引用。

「「むつ」が原子力船であったことに起因している。これほどバラ色の夢から見事にあだ鼻に転落した例はないのではなかろうか。
 それは原子力に対する国民の心情と重なり合ってさえいる。
 その意味で「むつ」は原子力行政の縮図である。無理・無駄・無責任・拙速、バラマキ、そこには原子力行政の負の要素が凝縮している。人は「むつ」を通して原子力開発の縮図を見たのである。」

これは、原発でも同様だと思う。
--ただ、強引にすすめられているにすぎないと思う。

放射能洩れをおこした「むつ」は漂流。下「」引用。

中川一郎科学技術庁長官(故人)は、八○年八月十四日、青森県の北村正哉知事と会談、二年前に石つぶてで追われる如く出港した大湊港に、「むつ」を再び入港させたいと申し入れた。」

1982年春、関根浜には「中川帰れ!」のシュプレヒコール。

「村八分にするぞ!」という推進派。下「」引用。

「同意書集めはし烈を極めた。提出を拒む者には、漁協の理事や県水産部員が入れ替わり立ち替わり“説得”にあたった。
「村八分にするぞ!」
 小さな村共同体で、この言葉ほど恐ろしいものはなかった。」


1983年7月21日、中山太郎参議院ら自民党の国会議員8人の連名で、『原子力船を考える会』の参加を求める。

元事業団理事の堀純郎は、旧制静岡高校で中曽根首相と同窓で、事業団理事を退く時、中曽根議員(当時)に「『むつ』はやめた方がいい」と直言したという。

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原子力船も不経済であるという。下「」引用。

「ではなぜ、原子力船の未来は灰色なのか。それは原子力船が経済的にも技術的にも社会的にも、乗り越え難い制約を課せられているからである。」


川崎重工と石川島播磨重工は、海上自衛隊の潜水艦をつくっている。










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