磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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週刊金曜日 2011-6-3

2011年08月04日 | 読書日記など
『週刊金曜日 2011-6-3』
   平井靖嗣・編/金曜日2011年

特集名 命を蝕む被曝基準



今週の表紙。下「」引用。

「福島第一原発2号機の原子炉建屋内に入った作業員たち。毎時3~4ミリシーベルトの被曝量だったという。(5月18日-略-」

「元判事が東芝に天下り 原発産業と最高裁の不適切な関係」 下「」引用。

「四国電力伊方原発一号炉と東電福島第二原発一号炉に対する設置許可処分取り消しを求めた二件の裁判(一九七二~七五年にかけて提訴)で、最高裁第一小法廷が「国の設置許可に違法性はない」として住民側判決を下したのは九二年一○月。その時の判事のひとり、味村治(みむらおさむ)氏(故人)が、原発メーカーの東芝の社外監査役に天下っていたことがわかった。」

その頃、脱原発の世論だったのだが、裁判の結果により原発ラッシュ……。下「」引用。

「問題の判決があった九二年頃(八六年)の影響で脱原発の世論が高まっていた時期。だが「原発は安全」とする判決がお墨付きを与えた格好となり、その後の原発ラッシュを後押しした。」

福島原発事故を予言……。下「」引用。

「伊方と福島の原告団はそれぞれの裁判でこんな指摘をしている。
1. 「想定外」の災害が起きる危険性、2. 圧力容器や格納容器が壊れる可能性、3. 耐震設計が甘すぎる、4. 使用済燃料プールの脆弱性--。
 現在福島で起きている現象を的確に予言しているが、裁判官はこれらの警告を無視同然に扱った。
「原発は安全」判決した最高裁判事は、味村氏のほか小野幹雄、大堀誠一、橋元四郎平、三好達--の各氏。」

東芝に天下り……。下「」引用。

「また東芝に天下った高級官僚や大学幹部は、現職取締役の平林博・元外務省フランス大使、佐々木毅・元東大総長など過去六○年間で二○人。司法・警察官僚では、筧(かけい)榮一元検事総長、清水湛(あつし)・元広島高裁長官、新田勇・元大阪府警本部長がいる。」

「命を蝕む被曝基準 原爆症認定訴訟の敗訴から学ばない政府」伊藤孝司。下「」引用。

「文部科学省は、学校の校舎・校庭などの利用での放射線量を年間二○ミリシーベルトとしていたが、福島で子育てをしている人たちなどの強い抗議を受け、五月二七日には年間一ミリシーベルトを目指すと変更。日本の放射線での「安全基準」は「国際放射線防護委員会(ICRP)」の勧告を基に決められている。政府が、今回の福島第一原発事故で絶えず持ち出す「ICRP」による放射線防護基準。その策定には、米国における広島・長崎への原爆投下が大きく関わっている。
「原爆と原発は、米国の核による世界戦略が産んだ双子の兄弟です。世界中の原発での放射線防護基準はおもに、広島と長崎での原爆傷害調査委員会(ABCC)が行なった被爆者調査データを基に作成されました。-略-」と語るのは、松井英介・岐阜環境医学研究所長。」

「ICRP」では守れない←「欧州放射線リスク委員会(ECRR)」 下「」引用。

「この「ICRP」の基準では市民を守ることができないとする科学者と専門家たちが、一九九七年に「欧州放射線リスク委員会(ECRR)」を設置し、独自の放射線防護基準を発表してきた。「ICRP」と異なり、チェルノブイリ原発事故や劣化ウラン弾など多くの被曝事例での疫学調査の結果を重視してきた。」

福島事故をECRRが……。下「」引用。

「「ECRR」は福島原発事故について、クリス・ハスビー科学委員長が見解を発表している。三月一九日には、日本の当局が公表した線量の六○○倍が正確な線量で、これに○・一倍したものががんのリスクであるとした。四月一日には住民が避難しない場合の余分ながん発症を、○~一○○キロメートル圏内で約一九万二○○○件、一○○~二○○キロメートル地帯で約二二万五○○○件の予測を公表。そのうち、最初の一○年間に二○万八○○○件、残りは一○~五○年の間に発症するとしている〈注7〉」
〈注7〉「どちらの発表文も、「化学物質問題市民研究会」HPに全文が掲載。」

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「画期的な原爆症判決」と統計のペテン!? 下「」引用。

「-略-しかし多くの裁判所は、「DS86」は爆発直後の初期放射線だけを計算したものであり、残留放射線を軽視し内部被曝を無視しているとする原告の主張を認めた。
 裁判所はまた「ABCC」の調査には重大な欠陥があることを認定した。被爆者と比較するための「非被爆者」の集団を選んだ呉市からは、多数の人が救援活動のために広島市内へ入って入市被爆している。そのため、被爆者が含まれているその集団と比較すれば、被爆者たちの影響は小さくなってしまうのだ。また、調査が開始されたのが一九五○年であるため、その時点ですでにかなりの被爆者が死亡してしまっていた。一九四五年末までに、被爆者のうちの約一一万四○○○人が死亡している。生き残った被爆者だけを対象として調査したため、被曝線量を実際よりも低く評価しているのだ。」

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「放射線被爆から子どもを守れ! 年間二○ミリシーベルトに翻弄される親や教師たち」北村年子。下「」引用。

「子どもでも年間二○ミリシーベルトまで被曝してよい--文部科学省が、そう発表した日から、福島県民の苦悩の日々が始まった。五月二七日、国はようやく「一ミリシーベルト以下を目指す」と発表したが、課題も多い。」

子どもを疎開させてて定期代7万円。下「」引用。

「避難先では罹災証明書があれば住居も無料で保障、学校の転入先も紹介してくれる。福島県よりずっと親切です。父からの条件は、私が毎日山形から実家の薬局まで通勤して仕事を続けること。父にとってそれが地元を見捨てていないという意思表示になるならばと、私も納得しました」
 山形から新幹線で片道一時間、毎月の定期代は七万円を超える。「それでも子どもの命には代えられませんから」と笑うすみれさんの声は、晴ればれとしている。-略-」

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原発はダメ一転故郷・福島へ。木川田一隆(東電・中興の祖)。

「被災地に女性の視点を 東日本大震災、被害者への性暴力を止めるには」西村仁美。下「」引用。

「震災報道では、被災地の美談が連日のようにメディアを賑わせる一方、その陰で性暴力被害に泣かされている人たちがいることは報じられない。被災地で何が起るのか。どうすればいいのか。-略-」

--「災害時の性暴力などの問題に取り組む団体」
NPO法人・全国女性シェルターネット
震災後の女性・子ども応援プロジェクト
災害時の性暴力・DV防止ネットワーク
「災害と女性」情報ネットワーク

「声を出せる状況を作るために 求められる「女性支援」という被災者対応」竹信三恵子。下「」引用。

「東日本大震災で、女性被災者への支援が立ち遅れている。大災害の中、女の抱える問題などささいなこと、と解決を後回しにされ、疲れ果てていく女性たちの姿がそこにある。-略-」







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