『アジアの環境問題と日本の責任』
宮本憲一・編/かもがわ出版1992年
公害輸出の話です。
美しい日本とは大きく異なることですね。
やはり書いてある内容は日本の企業の無責任な体質でした。
先進国と日本人はよくいいますが、ご迷惑をかけることが、
先進国ならとても恥ずかしいものですね。
今も苦しんでいる方がおられるのかもしれません。
公害輸出をしたのは、これは歴史に残るでしょうね。
日本政府の無策も非難されることでしょう。
名誉ある地位を築くためには、地道な努力こそが
大切なのではないでしょうか?
日本がダメなら、アジアがあるさというのでは、
こまったものですね。下の文は引用です。
「具体的なケースをみてみたいと思います。たくさんの日本企業の海外進出による被害の事例がありますが、いくつかのケースをご紹介します。ひとつに、マレーシアのAREに関する事件があります。AREは一九七三年に三菱化成がつくった合弁会社で、テレビの赤色発光体、またハイテク産業に必要なレア・アースを製造しています。その生産過程で、トリウムという放射性廃棄物が出たために、白血病の損傷という甚大な健康被害が発生しました。このレア・アースの製造は、日本ではすでに一九七一年に操業中止となりましたが、その二年後の一九七三年にマレーシアに海外脱出をしたというのがAREの実情です。二つ目は、フィリピンのレイテ島の例です。パサールというところにある銅の精練工場で、足尾の鉱毒事件で有名となった(※下のコメント欄をお読みください。)古河電工、イタイタイ病で有名な三井金属、この両社が中心となってつくった会社です。銅の精練の排水と汚染によって被害が発生しました。三つ目にはインドネシアのジャカルタ湾の被害があげられます。ジャカルタ湾には日本企業が百社以上進出しており、日本の水俣病類似の水銀による中毒症状の被害が出ているといわれてます。子どもの運動障害、突然死や妊婦の流産率が非常に高いという症状が発生しており、今後が心配されるところです。四つ目にインドネシアの例があります。これは、一九七七年つくられたスマラン・ダイアモンド・ケミカル社(SDC)という会社でこれもやはり公害企業として名高い昭和電工による合弁企業で、炭酸飲料の原料となるクエン酸石灰を製造しています。ところが、この製造過程として使っていた住民たちの飲料用水の確保ができなくなったという被害が発生しました。」
また、水俣病は国際語といわれます。「MINAMATA」として、
環境問題の教科書なら必ずといっていいほど出てきます。
この問題も戦前はドイツではわかっていたようです。以下、引用します。
「さらに、戦前チッソが水銀を触媒として用いてアルデヒド生産を始めた頃すでに、この工程の有機水銀が副生することや、その有機水銀が中枢神経への影響が、ドイツなどで明らかにされていました。しかし、政府も熊本県も、「水俣病のすべての魚が危険とは言えない」との詭弁によって、魚を獲ることも住民が魚を食べることも止めませんでした。」
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宮本憲一・編/かもがわ出版1992年
公害輸出の話です。
美しい日本とは大きく異なることですね。
やはり書いてある内容は日本の企業の無責任な体質でした。
先進国と日本人はよくいいますが、ご迷惑をかけることが、
先進国ならとても恥ずかしいものですね。
今も苦しんでいる方がおられるのかもしれません。
公害輸出をしたのは、これは歴史に残るでしょうね。
日本政府の無策も非難されることでしょう。
名誉ある地位を築くためには、地道な努力こそが
大切なのではないでしょうか?
日本がダメなら、アジアがあるさというのでは、
こまったものですね。下の文は引用です。
「具体的なケースをみてみたいと思います。たくさんの日本企業の海外進出による被害の事例がありますが、いくつかのケースをご紹介します。ひとつに、マレーシアのAREに関する事件があります。AREは一九七三年に三菱化成がつくった合弁会社で、テレビの赤色発光体、またハイテク産業に必要なレア・アースを製造しています。その生産過程で、トリウムという放射性廃棄物が出たために、白血病の損傷という甚大な健康被害が発生しました。このレア・アースの製造は、日本ではすでに一九七一年に操業中止となりましたが、その二年後の一九七三年にマレーシアに海外脱出をしたというのがAREの実情です。二つ目は、フィリピンのレイテ島の例です。パサールというところにある銅の精練工場で、足尾の鉱毒事件で有名となった(※下のコメント欄をお読みください。)古河電工、イタイタイ病で有名な三井金属、この両社が中心となってつくった会社です。銅の精練の排水と汚染によって被害が発生しました。三つ目にはインドネシアのジャカルタ湾の被害があげられます。ジャカルタ湾には日本企業が百社以上進出しており、日本の水俣病類似の水銀による中毒症状の被害が出ているといわれてます。子どもの運動障害、突然死や妊婦の流産率が非常に高いという症状が発生しており、今後が心配されるところです。四つ目にインドネシアの例があります。これは、一九七七年つくられたスマラン・ダイアモンド・ケミカル社(SDC)という会社でこれもやはり公害企業として名高い昭和電工による合弁企業で、炭酸飲料の原料となるクエン酸石灰を製造しています。ところが、この製造過程として使っていた住民たちの飲料用水の確保ができなくなったという被害が発生しました。」
また、水俣病は国際語といわれます。「MINAMATA」として、
環境問題の教科書なら必ずといっていいほど出てきます。
この問題も戦前はドイツではわかっていたようです。以下、引用します。
「さらに、戦前チッソが水銀を触媒として用いてアルデヒド生産を始めた頃すでに、この工程の有機水銀が副生することや、その有機水銀が中枢神経への影響が、ドイツなどで明らかにされていました。しかし、政府も熊本県も、「水俣病のすべての魚が危険とは言えない」との詭弁によって、魚を獲ることも住民が魚を食べることも止めませんでした。」
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とありますが、古河電工(現古河スカイ)ではなく、旧古河鉱業(現古河機械金属)と思われます。
古河電工は後になって古河鉱業から分社したものと記憶しております。
まぁ、同じ古河旧財閥ですが。。。
生意気なことを申し上げてすみませんでした。
訂正、ありがとうございます。
公害云々の件も、事実と幾分かけ離れているように感じますが、そこはさて置き、上のことは明らかに事実とは異なっていますがね。
小峰
専門家の方でしょうか?
私はド素人ですが、興味があって本を読んでいます。
素人なので、それだけ書かれても理解できません。
ご自分でBlogをたちあげらるか、メルマガ通信されるか、出版してくだされば、興味のある方は読まれるかと思いますよ。
水俣病では丹念に書かれているメルマガもあります。単純なものではないということは、それからも推測はできます……。
企業の責任はますます重くなっていくことでしょうし……。
彼の地の友人と会うため、平成10年の年末休暇を利用して、私的に比国レイテ島に行ってきました。そして驚愕しました。明治大正時代の足尾の公害がそこで起こっていることは明らかでした(各種報道・出版の通りです)。そのようなことが全アジア、特に最近の中国で起こっているものと思い、技術者の私は大いに危惧しています。そしてそのような実態こそ、このような場所で広く論議すべきであると思います。以下に、昨日に続けてその事情を示します。
私が彼の地に滞在中は、含有砒素が高い鉱石を使っていました。そのため、当時の西ドイツ製の機械を設置して砒素をガスとして取り除いていました。その排ガスは中和無害化されていました。しかしながら中和剤は高価です。その操作を怠れば出費が減るのは明らかです。また、規定どおり砒素を回収しても、彼の地ではその利用途がありません(砒素はレアーメタルです!)。日本では抽出して半導体原料として使っています。そのような訳で、亜砒酸ガスの大気放出は非常に魅力的な選択でしょう。
次に、亜硫酸ガス処理の問題です。当時、確実に濃硫酸製造設備を建設してきました。そのプラントが順調に稼働していれば、公害発生など起こりようがありません。濃硫酸は日本では貴重な工業製品です。ところが彼の地の需要先は肥料産業だけです。これでは余ってしまいます。
銅を製錬すると、金属と同量かそれ以上の濃硫酸と、同じく同量かそれ以上のスラグが出てきます。日本ではそのスラグをセメントほかの工業原料として売却しています。ところが彼の地では、セブ島に小さなセメント工場があるだけです。とても製錬所のスラグを全量消費しきれません。
銅製錬から出される、砒素ほかの重金属や濃硫酸、あるいは鉱滓(スラグ)は、日本では工業原料として有効利用されています。所が彼の地では、それらを消費する産業が僅少で、余分はどこかに捨てる他ありません。即ち、大気放出・周辺空き地への堆積・海への投棄等々となります。
彼の地で公害が出されていることは事実ですが、上のような複雑な事情が入っています。要するに、産業インフラが整っていない発展途上国に、最新製錬設備を建設して良かったのかという点の議論が真っ先に有るべきであると思います。
上の文、決して各本の著者の方々の論説を非難しているのではありません。一部間違ったことを含んでいると述べているだけです。技術者の私としては、正しく認識していただければ十分です。そして、企業責任を云々するよりは、むしろ最後にのべたような論議が重要なのではないかと思います。
長くなりました。この辺で終りたいと思います。繰り返しますが、決して文句を付けているのではありません。その所は十分にご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
小峰新平
かなりの重荷としてとらえておられる方から、さまざまのように感じます……。
それにはケースバイケースという側面もあるかと思います。
最近のニュースではODAで、治水工事で江戸時代の工法をとると話していました。それは、管理が楽だからだそうです。最新工法なら、メンテナンスが大変だそうです。
そこまで考えての責任とも思えます……。
最近はいろいろな企業、伊勢や九州の老舗まで事件があります。
やはり問題は起きるものと、公開していただくのがよいかと思います。
--専門性の高い技術論などは、残念ながら理解できない場合もありますが……。
ソニーのEUでビデオテープのダンピングの証拠書類のシュレッダーは、もう企業として信用できないというよりも、犯罪では? とも思います……。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071121-00000024-imp-sci
癒着体制であるといわれる、水俣病、薬害エイズ、薬害C型肝炎。これらの隠蔽体質にも困ったものです。
『昨日の続き』とタイトルでなっていますが、先日ですよね。
アップを忘れたわけではないので、そう思います……。
ご丁寧な文章ありがとうございました。
早々の反映、ありがとうございます。
所で、今回掲示いただきました内容の前編(11月20日に磯野様に投稿)があります。ですから、取り上げていただいた21日の投稿では、「昨日の・・・」としています。20日の文を再投稿させていただきますと、大よそ以下のとおりです(若干変えました)。
(磯野様の07-09-18の掲示に対し)「素人なので、それだけ書かれても・・・」については私も同感です。確かに9月18日の掲示は書き足りませんでした。お詫び申し上げます。少し補足説明をしなければ理解不能だと思います。
まず自己紹介的には、自分は機械技術者です。そして彼の地の銅製錬所の建設に、設備納入メーカー技術者として関係しました。ですから、私も一応は専門家です。また、神通川でのことについては分かりませんが、足尾の鉱毒事件については、それなりに詳しく知っているつもりです。
前の送信で、事実とかけ離れていると書きましたのは概略以下の2点においてです。
まず、パサール社の製錬公害は、かつての足尾のそれとは全く異なっています。と言いますのは、レイテ製錬所には、公害防止については磐石なくらい立派な設備を、この私が参加して設置してきました。それは岡山県下玉野製錬所の設備と同等か、それ以上の公害対策がなされていた設備です(当時の比較で)。
所が、納入後しばらく経ってから、会社判断で公害防止を動かさなくしたようです。公害防止機器の運転にはお金がかかりますから、その経費節減が目的だったと思います。即ち、建設当時としては最先端の立派な設備を納入したのですが、その後の経営方針の変更で、公害を出すようになってしまいました。ナイフもバットも包丁もバイクも車も、ガムテープや結索紐も、使い方一つで大いに役に立ちますし、反対に殺人すら可能な凶器にもなります。
車で言えば、粗悪な燃料やオイルを入れれば、セルシオだって排気ガスは汚くなります。ブレーキランプや方向指示が壊れたまま使えば、危険この上ない乗り物となります。酔っ払って運転すれば、完全な凶器です。彼の製錬設備は正しく運転されている状態にはありませんので、報道にあるように確かに公害が出されているようです。ただ、原因は別の所にあると思います。
次に、プラント設備は一旦引取りを受けると、納入メーカーは口を挟む権利はありません。どのように使おうと、買い手側の勝手となります。技術者としては歯がゆいばかりです。正しい使い方を、延々半年もかけて指導してきたのですから。
そして、納入後それを強く指導できるのは、正しく使用するように規制できるのは、当国の行政サイドか資本家(オーナー)だけとなります。資本参加もしていないメーカーは、残念ながら如何ともできないのが現状です。その意味で、日本国の商社連合は口を出すべきであるかも知れません(今も参加しているのなら)。
では、どうして立派な銅製錬設備を売ったのか、その後の協力はどうなっているのかなど、未だまだ論点は広いのですが、そのようなことはさて置き、上のような背景を正しく知った上で、パサール公害解決の議論をしていただくべきであると思います。
以上
(今回掲示いただきました内容の前に、上に書いたような事情があります。いずれにせよ、彼の地の公害を機械装置メーカーに責任を寄せるのは無理があります。それを使う立場の人たちにその心があるので、公害や捏造が生じるのではないでしょうか。赤福の問題だって、餡作り機や餅つき機には責任はありません。いずれも人の問題だと思います。そして、それが内部告発されないと発覚しないという、日本のというかこの社会の体制がおかしいと思います。この点、磯野様にはお分かりいただきたいと思います)
裁判になったら、どうなるかは、これぐらいではわかりません。
それは文面からして、期待されてもおられないと思います。
しかし、メーカーさんで、そういう関係でなら、まず日本人の間では、責任はないでしょうね……。
ただ、相手の国の法律もありますし、何ともいえませんが……。
本を書く人たちも、まず現象面からいくのが普通だし、間違うことはありえるでしょう……。
ボクならこの出版社に抗議しますし、出版社も間違いだとわかったら、インターネットのホームページでも知らせるぐらいのことはして欲しいですね。
読者としてはその位、出版社にしていただきたいと思います。
かもがわ出版のホームページ
http://www.kamogawa.co.jp/
一番下にメールの欄もありますし、読者の声に書き込めるようです。
メールされるかどうかは、小峰さんの自由です。
それにしても、前々回かきこんでいただいたのに……。
最近はボクのところはスパムもほとんどないし……。
どうしたんでしょうね……。
二度も書いていただき、すみませんでした。
で、磯野様の読まれた「アジアの環境問題と日本の責任」は、早々に買い求めて読んでみました。
内容は、日本評論社版書籍「日本の公害輸出と環境破壊」の引用であると思います。このことでは、随想社版ブックレット「救現 四号」にはもっと詳しく、かつ多くの間違った内容が書かれています。そして、そのような両書籍が各方面に広く引用されています。参考までに、買い求めてお読みになられてはいかがでしょうか。
例によって、出版元に内容確認依頼の文書を送りました。ところが、書かれた内容に関しては出版元事項ではないとされ、「著者に取り次ぐ」旨の返事をよこしましたが、その後の連絡は何もありません。
特に、竹見さんの講演録をまとめた救現誌の論文では、現地地名・日本企業名ほかの間違いが多く、挙句に39ページ左では、「ふだんは(公害防止設備が)止めあって、行政の視察や日本からひとが来たときだけ(それらを)作動させる」(カッコ内は小峰が補筆)とまで書いていながら、足尾で公害を出した古河が悪い、パサール公害の加害者企業であるとまで書いています。何をかいわんや、であると思いました。
このような問題で、正邪をつける機会がくるならば、今からでも受けて立ちたいと思っています。
パサールプラントの排ガス処理設備に関しては、私は両著の著者よりも詳しいつもりです。濃硫酸製造設備が組み込まれていることを示す図面も持っていますし、完成後に撮ったその設備の写真も山ほど持っています。
ですから、少なくとも亜硫酸公害防止設備は無かった、亜硫酸ガス対策はしなかったという記述については、完全に間違っています。他の論点においても、筋違いの非難口調が多いです。
まともな世の中では、悪いことは悪いのですし、正しいことは正しいのです。同じように、間違いが混じるのはやむを得ないと思いますが、それが判明した時点で、直ちにそれを訂正すべきであると思います。
このように考えている老年技術者ですが、対する適切な対処の術を知りません。著者の家に怒鳴り込むことはしたくはありません。そうかと言って、出版元に持ち込めば門前払い同然の扱いです。
このような事に対し、磯野様はどのようにお考えでしょうか。
出版社に問い合わせると、教えてもらったことが何度かあります。
>出版元事項ではないとされ、「著者に取り次ぐ」旨の返事をよこしましたが、その後の連絡は何もありません。
でも、法的に出版元に何の責任もないなんてことはないと思います。
著者の誠実さを願いたいものですが……。
ボクはある大学教授に手紙をもらったのは半年以上たっていました。
それは、その著者が外国で長期間研究されていたので、連絡がいかなったということも手紙には書かれてありましたが……。すごく丁寧な文章をボクはいただきました。
--これはボクの経験でしかありせんね……。
どうも、憶測でしか書けない状況です。
--正邪をつけるなら、裁判になるかと思います……。
市の無料相談【専門家】などもある場合があります。
市報などに書かれてある場合があります……。
……素人の私の範囲ではありません。
裁判は微妙なこともあるし、素人のボクがうんぬん言えることではないと思います。
ネットで取り上げたとしても、それは補助くらいにしかならないと思います。
きちんとした書類と、能力ある専門家がいないと、驚くべき結果になることもあるかと思います。
そして、イデオロギーに偏った裁判長になると、思いもよらない結果があったりもします……。
弁護士によっても意見が異なる場合などあるし、なかなか難しいものです。
そして、裁判というのは、体力も使うし、お金も使うし、時には人間関係も悪くするし、困ったものです。
--出版社も大変だと思いますので、法的手段をとれると思われたら、一度連絡をとってあげた方がいいかもしれません。相手も法的手段ときたら、態度を変化させると思います……。
もちろん、ボクが考えることであって、小峰さんがそれをなされるかどうかは、ご本人でご考慮ください。
素人の意見なので、参考になるかどうかもわかりかねます……。
ご無礼や判断違いがありましたら、お許しください。
よろしくお願いいたします。