磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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リトルボーイ、リトルガール

2007年07月14日 | 読書日記など
『リトルボーイ、リトルガール』
   内館牧子・著/日本テレビ放送網1989年

リトルボーイとは、広島の原爆のこと。そしてリトルガール(安芸女の生徒)をどうして並べたのか、理解できませんでした……。言葉の響きがよいだけだったのでしようか?




この本は脚本家の方が書かれています。
どうも、原爆をとりあげるのに対して、こんなことを書かれいます。下「」引用。

「ウー、暗い。昔の話はパス!」


これでは、現代の女学生……。
情ない……。

昔のこともあまり理解されていないようです。


「白い夏服」というのは憧れだったようです。
戦中というのは、ロクな服もなかった。
「白い夏服」とは、その当時の女学生が、自分で縫う。
その生地は亡き父が母に贈った着物の生地だったりする……。


--非難されても仕方がない作品のようにも思えました。

愛国心を美化されているといわれても仕方がないでしょう。

何らの処理をして、平和マンガなどは書かれていますが、この本ではそのままで、讃美されているようです。

当時がそうだったのだから、それで仕方がないようともボクには思えますが……。

誤解を受けそうですね……。下「」引用。

「 世界ニ一ツノ神ノ国
 日本ヨイ国 強イ国
 世界ニカガヤクエライ国……」
 唱和の声と、しゃくりあげる声の中で、百合子は煮えたつように願っていた。
 兵隊さん、勝って下さい。
 この子達にお腹いっぱい食べさせたい。
 少女らしい服を着せたい。
 それだけのためにでも、どうぞ日本軍、勝って下さい。

 この日、少女達は5時間、防空壕に入っていた。」


神の国、強い国なのに、どうして防空壕に入っていないといけないのか?

こんな感情は戦後生れのボクも持ちましたね……。戦争以外で……。
ピンク・フロイドの「The Wall」の世界だとボクは思っていました。
↓がGoodbye Blue Sky by Pink Floyd



壁をつくっている人たち……。人間性を失っている人たち……。

「リトル・ガール」という言葉にあわい夢をもつ当時の女学生。
しかし、そのあわい夢、人生、命を奪ったのは、「リトルボーイ」……。

いろいろと割り切れない箇所が多かった本です。








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