『あゆみブックレット30 子どもに平和を 平和の教育を』
山口勇子・著/あゆみ出版1985年
いろいろなことが書かれてありました。
■目 次■
1 平和こそすべての問題の出発点 4
2 子どもに色濃く表われる戦争の影 6
3 アラブの子ども、日本の子ども 8
4 ここまできている核兵器の拡散 11
5 なぜ非核三原則を法制化しないのか 13
6 堂々と意見を言い合う社会を 16
7 ある日突然、戦争開始だったが…… 18
8 どこでも空襲の“出前戦争”の時代 21
9 原爆地獄の中でみつけた父母の姿 24
10 社会をごっそりえぐり取る核戦争 26
11 原爆はなにかの間違いではない！ 28
12 占領下で原爆反対運動が始まる 32
13 原爆孤児の精神養子運動開始 34
14 笑いを奪われた孤児に胸衝かれ 37
15 中学になった孤児らの質問に窮す 41
16 私の心に子どもらが残した荷物 44
17 時が経つと被爆体験も民話風に 46
18 『おこりじぞう』の感想文をみて 48
19 核兵器に勝つのはやはり人間の力 53
－－フィンランドでシンポジウム。 下「」引用。
「一九八三年三月下旬に、“子どもと戦争シンポジウム”という集まりが、フィンランドのヘルシンキで数日間開かれました。」
そのシンポジウムで。下「」引用。
「一例として、フィンランドの小学生の絵をスライドに映して分析した報告がありました。戦争とか戦闘機などの絵がとても多いのです。やはり、これは日本だけの傾向ではないのだとつくづく感じました。そのほか戦争肯定の漫画をみる、とくに男の子の好戦的な傾向というようなことも例を挙げて、スウェーデンやフィンランドの心理学者や小児科のお医者さんなどからの報告もありました。」
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生きた亀を下駄にするような、動物愛護精神のない漫画を許していたら、冷血な社会になっていくの自然かも……。
アメリカ軍は日本を核戦争の戦場として、守っているという……。下「」引用。
「その本音を、わたしたちは次の世代のしあわせを確かなものとする義務を負う者として、はっきりみておかなくてはならないと思います。長い年月、アメリカの核の傘に守られていると、催眠術をかけられたようにいわれ続け、日米安保条約という軍事同盟化した軍事ブロックの真ん中で、不気味な傘の下にいる不安をごまかされたままで、次の世代に顔むけができるでしょうか。アメリカにとって、自分の国から遠い日本を核戦場とする。トマホーク配備がそのことに結びつく最短距離のものであるのに、いま平和の問題をどうして自分にかかわらないものとして、遠ざけてしまえるでしょう。」
ABCCのことも書かれてありました。下「」引用。
「しかし、そのうちアメリカABCC（原爆傷害調査委員会）が広島にやってくる。ABCCというのは外交官の立場で乗り込んできました。その委員会は、生き残った被爆者を治療するのが目的ではなく、調査が目的なのです。ということは、次の核戦争にそなえての、あの原爆でどういう被害が起こったかという調査なのです。
その調査でいちばん最初に取り組まれたのが、遺伝です。遺伝学者が第一番に乗り込んできたのです。また原爆を使う意志があるから、次の核戦争に向かっての調査が始められたのです。原爆が投下されたのが八月ですが、もうその年の十二月には、広島、長崎にそういう調査団がABCCというかたちで居すわることになったのです。」
精神親のことについて。下「」引用。
「特徴的なことは、毎月一千円送ってくださる方が、おおむねお金にゆとりがあっての送金ではなかったということでした。家計を何とか切りつめて、あるいは二人で、三人で一組になってとか、アルバイト料をまわして、などという例がほとんどでした。」
ABCC……。下「」引用。
「おばあさんと二人暮らしの子どもは、ある日突然、祖母の死を目の前にしてしまいます。そんな例が何例かありました。さきにもちょっとふれましたABCCですが、そこの人がやってきて、被害者の祖母の死体をいち早く運び出して解剖したこともありました。解剖して取り出した祖母の内臓の切片はアルコール漬けにされて、被爆の標本としてアメリカの原子力委員会に持ち去るのです。その代わりに「立派な葬儀」が、ABCCによって取り行なわれます。」
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もくじ
山口勇子・著/あゆみ出版1985年
いろいろなことが書かれてありました。
■目 次■
1 平和こそすべての問題の出発点 4
2 子どもに色濃く表われる戦争の影 6
3 アラブの子ども、日本の子ども 8
4 ここまできている核兵器の拡散 11
5 なぜ非核三原則を法制化しないのか 13
6 堂々と意見を言い合う社会を 16
7 ある日突然、戦争開始だったが…… 18
8 どこでも空襲の“出前戦争”の時代 21
9 原爆地獄の中でみつけた父母の姿 24
10 社会をごっそりえぐり取る核戦争 26
11 原爆はなにかの間違いではない！ 28
12 占領下で原爆反対運動が始まる 32
13 原爆孤児の精神養子運動開始 34
14 笑いを奪われた孤児に胸衝かれ 37
15 中学になった孤児らの質問に窮す 41
16 私の心に子どもらが残した荷物 44
17 時が経つと被爆体験も民話風に 46
18 『おこりじぞう』の感想文をみて 48
19 核兵器に勝つのはやはり人間の力 53
－－フィンランドでシンポジウム。 下「」引用。
「一九八三年三月下旬に、“子どもと戦争シンポジウム”という集まりが、フィンランドのヘルシンキで数日間開かれました。」
そのシンポジウムで。下「」引用。
「一例として、フィンランドの小学生の絵をスライドに映して分析した報告がありました。戦争とか戦闘機などの絵がとても多いのです。やはり、これは日本だけの傾向ではないのだとつくづく感じました。そのほか戦争肯定の漫画をみる、とくに男の子の好戦的な傾向というようなことも例を挙げて、スウェーデンやフィンランドの心理学者や小児科のお医者さんなどからの報告もありました。」
index生きた亀を下駄にするような、動物愛護精神のない漫画を許していたら、冷血な社会になっていくの自然かも……。
アメリカ軍は日本を核戦争の戦場として、守っているという……。下「」引用。
「その本音を、わたしたちは次の世代のしあわせを確かなものとする義務を負う者として、はっきりみておかなくてはならないと思います。長い年月、アメリカの核の傘に守られていると、催眠術をかけられたようにいわれ続け、日米安保条約という軍事同盟化した軍事ブロックの真ん中で、不気味な傘の下にいる不安をごまかされたままで、次の世代に顔むけができるでしょうか。アメリカにとって、自分の国から遠い日本を核戦場とする。トマホーク配備がそのことに結びつく最短距離のものであるのに、いま平和の問題をどうして自分にかかわらないものとして、遠ざけてしまえるでしょう。」
ABCCのことも書かれてありました。下「」引用。
「しかし、そのうちアメリカABCC（原爆傷害調査委員会）が広島にやってくる。ABCCというのは外交官の立場で乗り込んできました。その委員会は、生き残った被爆者を治療するのが目的ではなく、調査が目的なのです。ということは、次の核戦争にそなえての、あの原爆でどういう被害が起こったかという調査なのです。
その調査でいちばん最初に取り組まれたのが、遺伝です。遺伝学者が第一番に乗り込んできたのです。また原爆を使う意志があるから、次の核戦争に向かっての調査が始められたのです。原爆が投下されたのが八月ですが、もうその年の十二月には、広島、長崎にそういう調査団がABCCというかたちで居すわることになったのです。」
精神親のことについて。下「」引用。
「特徴的なことは、毎月一千円送ってくださる方が、おおむねお金にゆとりがあっての送金ではなかったということでした。家計を何とか切りつめて、あるいは二人で、三人で一組になってとか、アルバイト料をまわして、などという例がほとんどでした。」
ABCC……。下「」引用。
「おばあさんと二人暮らしの子どもは、ある日突然、祖母の死を目の前にしてしまいます。そんな例が何例かありました。さきにもちょっとふれましたABCCですが、そこの人がやってきて、被害者の祖母の死体をいち早く運び出して解剖したこともありました。解剖して取り出した祖母の内臓の切片はアルコール漬けにされて、被爆の標本としてアメリカの原子力委員会に持ち去るのです。その代わりに「立派な葬儀」が、ABCCによって取り行なわれます。」
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