『グローバル時代の平和学4
私たちの平和をつくる●環境・開発・人権・ジェンダー』
高柳彰夫+ロニー・アレキサンダー・編/法律文化社2004年
このシリーズはこれで《完》のようです。
もっと詳しく書いていただきたいような気がしました。
表紙の絵について。下「」引用。
「●表紙の絵は、ナイジェリア人画家、イドウ・アキンロラブの「イグヌコ祭」と題された作品である。祭りにおける、民衆の歓喜、生命力が、明るく燃え立つようなタッチで描かれており、平和のイメージに相応しい。●平和学は、戦争のような非日常的な暴力だけでなく、日常生活に埋め込まれたさまざまな暴力を対象とする。その目標は、個々人が、それぞれの可能性を等しく追求していくことができる社会・自然環境の確保である。●身体にハンディを持つ人々の人間的可能性も、当然、十全に保証されなければならない。表紙絵の作者は、四肢のマヒのため、口で絵を描く。一九五六年に創設された世界身体障害芸術家協会の会員である。(文 : 本シリーズ編集委員長 藤原 修)」
反戦と平和とはちがうという文章を読んだのは、
ジョン・レノンについて書かれた本でした。
ジョン・レノンがしたのは平和運動だと主張する方がいます。
平和をつくりだしていくためには、
この社会のシステムをも見つめていかなければ
なりません。
戦争が起きるのは好戦的な政治家のみで起こるのではなく、
宗教や民族紛争が背後にはあるといわれています。
いろいろなバックグランドをも推し量り、
「平和」をきづくことが、平和学の課題であるという。
そうみていけば、直接的暴力と構造的暴力とがあるという。
民族・ジェンダーなどはその構造的暴力の範疇であろう。
また、この構造的暴力は国連でもそのままあるのではないか?
と私などは思うが、この本ではそこまでメスをいれていない。
医者の立場であって欲しい国連が、一番の病巣ではないのか?
と私などはよく思う。
この本には価値観の違う人たちが書いています。
多様性の時代というのなら、その意見をも認めることが
不可欠なのかもしれない。
その上で共通なことがあるという。
「本巻の諸論文が示唆していることは多様であるが、共通することをいくつかあげてみよう。第一に、国家間関係で平和や安全保障の問題を考えることの限界である。個人や地域の視点から平和を捉えなおすこと、市民社会などの役割を踏まえ主権国家システムを超えたグローバル・ガバナンスのあり方を構想することが不可欠である。第二に、開発概念の再検討も重要な課題である。経済成長や工業化を中心とした開発ではなく、先進工業国でも従来の開発のあり方や過剰消費的なライフスタイルを問い直すことでもある。関連するが、第三に、貧富格差を拡大させ、環境破壊を招き、効率や競争力の名の下に新たな不平等や差別をもたらしてきた経済や企業を中心とした現在のグローバル化のあり方も根本的に再検討が求められている。」
平和を唱えるだけでなく、平和学をまなびませんか?
ジョン・レノンはジェンダーをテーマにしていた
歌もつくっていたし、彼はすごいなあーとまた思いました。
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私たちの平和をつくる●環境・開発・人権・ジェンダー』
高柳彰夫+ロニー・アレキサンダー・編/法律文化社2004年
このシリーズはこれで《完》のようです。
もっと詳しく書いていただきたいような気がしました。
表紙の絵について。下「」引用。
「●表紙の絵は、ナイジェリア人画家、イドウ・アキンロラブの「イグヌコ祭」と題された作品である。祭りにおける、民衆の歓喜、生命力が、明るく燃え立つようなタッチで描かれており、平和のイメージに相応しい。●平和学は、戦争のような非日常的な暴力だけでなく、日常生活に埋め込まれたさまざまな暴力を対象とする。その目標は、個々人が、それぞれの可能性を等しく追求していくことができる社会・自然環境の確保である。●身体にハンディを持つ人々の人間的可能性も、当然、十全に保証されなければならない。表紙絵の作者は、四肢のマヒのため、口で絵を描く。一九五六年に創設された世界身体障害芸術家協会の会員である。(文 : 本シリーズ編集委員長 藤原 修)」
反戦と平和とはちがうという文章を読んだのは、
ジョン・レノンについて書かれた本でした。
ジョン・レノンがしたのは平和運動だと主張する方がいます。
平和をつくりだしていくためには、
この社会のシステムをも見つめていかなければ
なりません。
戦争が起きるのは好戦的な政治家のみで起こるのではなく、
宗教や民族紛争が背後にはあるといわれています。
いろいろなバックグランドをも推し量り、
「平和」をきづくことが、平和学の課題であるという。
そうみていけば、直接的暴力と構造的暴力とがあるという。
民族・ジェンダーなどはその構造的暴力の範疇であろう。
また、この構造的暴力は国連でもそのままあるのではないか?
と私などは思うが、この本ではそこまでメスをいれていない。
医者の立場であって欲しい国連が、一番の病巣ではないのか?
と私などはよく思う。
この本には価値観の違う人たちが書いています。
多様性の時代というのなら、その意見をも認めることが
不可欠なのかもしれない。
その上で共通なことがあるという。
「本巻の諸論文が示唆していることは多様であるが、共通することをいくつかあげてみよう。第一に、国家間関係で平和や安全保障の問題を考えることの限界である。個人や地域の視点から平和を捉えなおすこと、市民社会などの役割を踏まえ主権国家システムを超えたグローバル・ガバナンスのあり方を構想することが不可欠である。第二に、開発概念の再検討も重要な課題である。経済成長や工業化を中心とした開発ではなく、先進工業国でも従来の開発のあり方や過剰消費的なライフスタイルを問い直すことでもある。関連するが、第三に、貧富格差を拡大させ、環境破壊を招き、効率や競争力の名の下に新たな不平等や差別をもたらしてきた経済や企業を中心とした現在のグローバル化のあり方も根本的に再検討が求められている。」
平和を唱えるだけでなく、平和学をまなびませんか?
ジョン・レノンはジェンダーをテーマにしていた
歌もつくっていたし、彼はすごいなあーとまた思いました。
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