磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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国境なき平和に

2007年03月27日 | 読書日記など
『国境なき平和に』
  最上敏樹・著/みすず書房2006年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「冷戦構造の解体からイラク戦争、国連安保理問題まで、平和と人道のために現代世界に関与してきた著者の思索のエッセンス。「にもかかわらず」の希望のために。」



カントが書いてもいないことを書いているように主張する方がいるようです。

その人の名前はテソン。

戦争論をろんずるなら、平和はこないだろうとボクは思う。

平和にするには平和論をとくべきだと思う。

テソンの主張。下「」引用。

「(1)カントは国々が共和政体をとるべきだと言っている、(2)カントの言う共和政体とはこんにち自由民主主義と呼ばれているものである、(3)自由民主主義とは人権を完全に保障する政体をさす、(4)国際法によれば人権の保障は文明国に仲間入りするうえで必須の要件である、(5)ゆえに人権を保障しない国に対して他国は武力をもって介入する義務を負う、というものである。この論法の最初の主語と最後の述語をつなぐと、カントは人道的介入をおこなうべきだと言っている、ということになる。」


この著者はカントの文章をとって、反論します。
著者の論理の方が正しいとボクは思います。

テソンの論理は正戦の復活ともいえるそうです。


フランスのエマニュエル・トッドの主張は興味深い。下「」引用。

「近年の米国は、弱者切り捨てに見られる平等主義の衰弱、権力をほぼ独占した少数者支配の蔓延、特定の人種に対する敵意や強迫観念の復活など、普遍主義を放棄するかのような傾向を強めている。−略−「世界を支配する力がないため、米国は世界が自立的に存在していることを否定し、世界のさまざまな社会が持つ多様性を否定するのだ」と断定している。」


多国籍軍を国連平和維持軍で置きかえることが必要。
イラクでもアメリカがすることはこれだと思います。

今の日本政府のことも要点をとらえています。下「」引用。

「憲法で一歩先んじてしまった日本国民が、「国家が名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成」しようとするのか、それとも、非武装であれ兵力を派遣しなければ非難がやまないという理由で信念を捨て、パワーポリティックス・システムに穴をあけないことが日本の国際責任だと短絡するのか、それがいま日本が迫られている選択の本質だといえよう。」

非武装ならば非難しているのはアメリカですね。

構造的暴力も書かれています。

何度も何度も言わねばなりません。
「公害と原発のあるところに民主主義はない」

それどころか、構造的暴力も含まれていて、もはや平和でもないとこの著者の考えならなるかとも思います。

たぶん、そうなりますね。

「公害と原発のあるところに平和はない」

これも正しいことでしょうね……。

そして、今も平和といって、右翼だの左翼だのというイデオロギー論争する人たち。

そんなことで平和がくるのなら、もう来ているでしょう……。


いつも被害者は弱い、ぼくたち庶民です……。

しっかりとした人道に裏打ちされた、国際法が必要だと思います。

ぼくは何度もかきますが、安全な水をえるように、平和を訴えたいです。

それに、左翼も右翼もないと思っています……。









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