磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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「戦争と平和」子ども文学館14

2008年01月16日 | 読書日記など
『「戦争と平和」子ども文学館14』
   長崎源之助、他(編)/日本図書センター1995年

大人の小説とちがって、きちんと目的をもって書かれているように思います。大人が読んでも知識も得られておもしろい作品もあると思います。



もくじ

にげだした兵隊
 -原一平の戦争- ………………………竹崎有斐 5
ころりん すっとんとん ……………………小林順一 227
びんた ………………………………………水谷章三 245
判こ屋 ………………………………………水谷章三 255
兵隊さんのくつ ……………………………宮本泰子 271
二○号室の主人 ……………………………斎藤了一 279
生きていた兵隊 ……………………………松谷みよ子 299

「にげだした兵隊」は長編です。
--大人が読んでもおもしろいものだと思います。
捜す古参兵が伝える。下「」引用。

「部隊のものがつかまえて帰れば、重営倉(じゅうえいそう)にぶちこまれるぐらいですむだろうが、憲兵の手にかかれば、営倉(えいそう)ではすまない。軍法会議ということになる。しかも中隊が前線配置に移動する前夜の脱走だったから、わるくすれば敵前逃亡ということになりかねない。」

脱走した理由。下「」引用。

「脱走したのは四十歳近い召集兵で、大阪で小さな鉄工所をやっていたらしい。脱走したのは、その工場を売りはらいたいと、家のものから手紙で相談してきた直後だったそうである。工場を売りはらうといううらに、なにか複雑な事情があったのだろうが、脱走していってもどうにもならんのにと、古参兵は同情していった。」

その脱走した兵隊を救う元軍医少佐……。


「ころりん すっとんとん」は、戦争にとられたお父さんと子どもへの愛情を描いたものといっていいかもしれません……。

「判こ屋」
--うでのいい職人が軍隊に。
動きがわるく、いじめの対象になる。
そして、判こ屋は、狂言で狂人を演じて、軍隊から出される……。

「兵隊さんのくつ」。下「」引用。

「おおぜいのヒロシマの人といっしょに死んでしまった福田二等兵に、もうあうことはできません。吉田上等兵も、死んでしまいました。
 けれども、原子ばくだんの光に焼かれて、小さくちぢんだ兵隊さんのくつは、のこっています。
 いまでも、それは、見ることができます。
 ヒロシマの平和公園にある記念館の中に、ひっそりとおいてあります。」








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