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石田郁夫記録文学選集3 差別の重構造と階級支配-狭山闘争の歴史的勝利へ-

2009年10月02日 | 読書日記など
『石田郁夫記録文学選集3
  差別の重構造と階級支配-狭山闘争の歴史的勝利へ-』
    石田郁夫・著/御茶の水書房1993年

日本共産党批判が激しい……。
--こんな意見を聞いたことは今までなかった……。



著者自身が、デッチ上げれたという……。下「」引用。

「私は、かつて私の故郷の小さな島の村人たちによって、一度めは殺人者として、二度めは放火者としてデッチ上げられ、生涯的な刻印を打たれた。
 その自分の経験から、共同体がいけにえを分泌しては、ひびわれた内部の秩序を補修するメカニズムの検討に至りたいのだが、それは身の上ばなしを語って、このような被害者で自分もまたあったというところで同等な関係性をつくりあげて、その上で何ごとかを語ろうとするためではない。
 この国家の基層の単位である村落共同体のなかに、差別の基点があり、これが国家にたぐりこまれて、より制度化されると排外主義を醸成されるのではないか、というのが私の考えであって、それを根本からくつがえすためには、さしづめ自分の生いたちのなかや下意識に、どす黒くわだかまっている経験の点検から出発することが、私にとっては、肝要だと思うからだ。-略-」

柳田学?……。下「」引用。

「柳田学自体が被差別民の存在を切りすてることによって成立していることを『展望』六月号の「柳田国男考」という有泉貞夫氏の論文は究明している」

沖縄(与論)と差別。下「」引用。

「与論の場合は、--沖縄には「てんさくの花が」というのがある。教訓歌として子どもの時から歌う--それと同じようなもので、与論島には「誠の歌」というのがある。小さい時から皆が歌う。その意味は、「まこと、まこと、まことをつくせば、はじをかくことはない。ただひたすらまことをつくせば、人間として向上していくんだ」。このモラルが徹底してたたきこまれてますし、それから監督として、与論島の支配層が来ている。この連中たちが、いつの日にか差別は解消されるんだという思想を植えつける。ですから、差別すればするほど、猛烈に働くという。「てめいらに負けるか」、「差別する内地の坑夫たちにまけるか」と猛烈に与論組が働きます。」

こういう文化があるから、沖縄の人で、すばらしい人がいるのか……。




狭山事件の記録。下「」引用。

「しかし、記録は、狭山事件の全捜査官が、出身の石田一義さんが経営する養豚場を中心に捜査したことを証言している。当時の狭山署長は、菅原四丁目と相原の被差別を中心に一二○名近くの青年の筆跡を調べたことを認めている。への見込みの捜査と、民から犯人をデッチあげることが捜査のすべてだったと言っても過言ではない。」

スコップの鑑定と犬。下「」引用。

「石川君が二月まで、そこで働いていた。だから、「原判決が本件スコップを被告人が犯人であることを指向する証拠の人つとして挙げたのは、正当である」という。
 生越鑑定は土壌学の原則に徹して、スコップに付着していた土壌は死体発見現場の土壌ではないと断定し、このスコップは死体を埋めるのに使用されていないと科学的に解明した。最高裁はこれを黙殺し、星野鑑定人の限界を言うが、犬の吠え声に一切をゆだねる(当夜、吠えていたという証言もある)。」

言葉と差別。下「」引用。

「あるテレビ局の、その名もみごとに体を表している「言いかえ集」などには、言語をタブー化することによって、問題を抹殺するという、体制の刑法改悪の先どり的言論弾圧と裏腹の攻撃がかけられている。たとえば、そのなかでは、「」も「」も禁句とされている。差別言語をあらためるかのようなよそおいで、「」と「」をタブー化して抹殺する意図が露骨にみえている。-略-」

「天皇陛下の共産党」? 下「」引用。

「「天皇の『幸福』という点でも天皇としての地位を現在の憲法で保つためには政治行為に天皇を利用することはよくない……天皇を尊崇することには介入しない」。これが、天皇と天皇制に対する日共・宮本の立場であり、自らいうように「心ある保守の人」と見解を同じくしている。
 「天皇陛下の共産党」たることを誇示して、民衆の腐敗した意識にこびへつらい、多数の票を今後もかきあつめようとする、この体制護持の本質は、その国会で大阪府委員長・村上弘が過激派と解放同盟の暴力をとりしまれと、ファシストまがいに居丈高に要求することで、さらに首尾一貫したかたちでくっきりとさらけ出された。-略-」

今の天皇制で幸福であるとはボクには思えないが……。

1 沖縄闘争誌-新たな沖縄闘争の構築へ-

2 天皇制国家と海外侵略








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