磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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「従軍慰安婦」問題と性暴力

2010年07月27日 | 読書日記など
『「従軍慰安婦」問題と性暴力』
   鈴木裕子・著/未来社1993年

歴史的背景から考えている一冊といっていいのではないでしょうか?



引っかかりのある言葉「従軍慰安婦」……。下「」引用。

「なお、わたくしは最近この「従軍慰安婦」という言葉自身に大変引っかかりを感じております。たとえば「従軍」という言葉、これは軍にみずからしかだってついていくという意味合いがあると思います。それから「慰安婦」という言葉ですが、これはあくまでも当時の軍の都合によってつくった言葉だと思います。-略-」

妻妾同等……。下「」引用。

「家制度の創出そのものは大変早くからなされておりまして、それは近代的刑法の前身と言われる新律綱領というのがございますが、新しく律する綱領と書く。これは一八七○年にできているのですけれども、そこにおいては妻妾同等がうたわれる。つまり、いわゆる正妻とお妾さんは同じであると決められます。
 なぜ同じであるということなんですが、それは言うならば、男系の血統を残すため、江戸時代における武家家族の規範であった家督相続性を認めたわけです。-略-」

マリア・ルーズ号事件が発端となり、芸娼妓解放令が出る……。しかし、「貸座敷取締規則」として生き残る……。

大火事……。下「」引用。

「東京の吉原遊廓の大火事では、たくさんの娼妓がむざむざ殺されてしまったことがございます。自由なる営業者としての娼妓なんて全くうそでございます。まさに籠の鳥です。」

税金……。下「」引用。

「-略-鑑札料として「お上」は業者並びに娼妓から税金を取ったんです。これはある意味では業者よりも国家の果した役割の方が大きい、というより、より犯罪的です。-略-」

姦通罪は戦後なくなる……。

貧乏人、女は除く……。下「」引用。

「ご承知のように、第一帝国議会に出ました代議士たちというのは全部男性、しかも大半はお金持ちの代表たちです。つまり制限選挙だったわけです。アジアで最初の立憲君主国だと威張ったわけですが、あくまでも女と、いわゆる貧乏人は排除していた。そういう立憲君主制だったわけです。」

呉服屋の娘・岸田俊子は壇上にたち自由民権運動をしていたが、集会及結社法でそれも奪われたという。

福沢諭吉の論文「人民の移住と娼婦の出稼ぎ」。福沢のその発想が「慰安婦」を生む……。下「」引用。

「まさにのちの十五年戦争に大々的に展開をみしまた「従軍慰安婦」の発想がそこに出てくる。-略-」

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長崎県知事がおくった「からゆきさん」……。下「」引用。

「当時の知事は今の公選知事と違って、内務省という国家の役所の官僚です。つまり、そこにおいてはまさに行政が関与しているわけです。その要請に応じて知事が送っているわけです。」

買春ツアーを許す女の側……。「従軍慰安婦」の二の舞い……。

「元「慰安婦」の女性たちの証言相つぐ」 下「」引用。

「李京生さんにつづいて、黄海南道銀波郡に住む尹京愛さん(七二歳)が名乗りでて、その証言が『労働新聞』六月二四日付に掲載された」

朝鮮語を使っただけで……。下「」引用。

「ある日、「トキコ」と呼ばれていた金英実さんよりも幼い女性が朝鮮語を使った、というだけで将校が金さんたち全員を呼び集め、その前で、みせしめとして「トキコ」の首を日本刀ではねた。あまりの恐ろしさに泣き叫ぶ女性、気絶する女性、金さんはただうつむいて声も出さずにいた。それからは、日本語をよくわからない金英実さんたちは、目と目で語りあうしかなかった。」

「「従軍慰安婦」政策--侵略対策の深まりとともに大々的に展開」

「上坂冬子氏の「妾論」に反対する」 下「」引用。

「上坂さんご自身が、もしこの当時、朝鮮半島の若い女性で、強制的に「慰安婦」とされたとしたらどうだったのでしょうか。これは「必要悪」だったから仕方がない、とでもいうのでしょうか。そもそも、そういう人間としての想像力が、この人には欠如しているんでしょうね。」

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曽野綾子の夫・三浦朱門……。下「」引用。

「-略-当時の文化長官でもあった三浦朱門さん、作家の曽野綾子さんのお連れ合いですが、彼が、レイプできない男は男でないと、そんなことを言ったというわけですから、その根は深いなあという気がしないでもないです。-略-」

「曽野綾子氏の巧妙なすりかえ論」 下「」引用。

「-略-『週刊ポスト』の去年(一九九二年)の三月一三日号「昼寝するお化け」というエッセーのなかで、ちょうどそのころ「慰安婦」問題がマスコミにワッと“取り上げられた”という背景があるのですが、「慰安婦問題は、過去のことではない。そのうち、タイからも現在の慰安婦に対して、現在のタイ女性にたいする、日本人男性のすさまじい買春行為を念頭においてください。そして曽野さんはこういうのです。「戦争中の慰安婦と状況が違う、と言っても、金を取れるのは常に女の側」「補償産業は、もっとも割の合う国家的商売になる時代がもう来ているのである」。このようにひどいすりかえをやっています。」

競艇よりもいいのでしょうかね。曽野はバクチの胴元もやっているというカトリック教徒であると表現する人もいる……。

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「ピンク首相」=宇野宗佑のことが書かれてあった……。






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