磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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サンデー毎日 2012-6.10号

2012年06月14日 | 読書日記など
『サンデー毎日 2012-6.10号』
   潟永秀一郎・編/毎日新聞社2012年



「記憶あぶり出す隠れた歴史 フクシマ「原発避難民」の日常」 下「」引用。

「3・11直後の福島の避難民はどんな日々を送っていたか。松林要樹監督の「相馬看花」はその一端を手にとるようにとらえ、時に噴き出すシーンもあって見応えがあった。
 -略-自分たちは地震や津波でなく「原発難民」だと嘆き、元市議の老人は「こんなことと分かってたら命がけで反対した。無知だった」と反省する。
 松林は行動力にとんでいて映画のトップシーンから驚かされる。あの大地震で揺れるやとっさに自分のアパートの3畳間にカメラを向け、ぶれないように撮っている。さすがドキュメンタリストだ。
 タイトルの「相馬看花」とは、中国の故事「走馬看花」--「走る馬から花を見る」に由来している。物事をうわべでしかみないという意味だそうだ。が、彼の場合、人々とふれ合うなかで「うわべ」の関係から次第にサブタイトルにある「第一部 奪われた土地の記憶」に迫っていく。何もかも失った人々には唯一の証しが写真となる。特に田中市議の古い結婚式の写真によって、昔の共同体での営みが喚起される。松林は原発以前の歴史を老人に尋ねると、陸軍飛行場があったことが下地になって「戦後、堤康次郎が“ヤミ”で土地を買収して塩田事業をはじめた、葉たばこもやった」と語る。
 別のシーンでは、一人の老婆が若き日の塩づくり労働を身ぶりをまじえて話す。こうした記憶と体験を介してフクシマの隠れた歴史があぶり出される。そこにもこの映画の魅力がある。(木下昌明)」

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