『東京・ゲルニカ・重慶－空襲から平和を考える－ 岩波ＤＶＤブックＰｅａｃｅ Ａｒｃｈｉｖｅｓ』
東京大空襲・戦災資料センター（編）/
早乙女勝元、他（著）/岩波書店2009年
本書は……。下「」引用。
「－略－追体験に不可欠なのは、事実に即した記録や資料だが、活字のみならず、視覚的にもさまざまな要素があっていいし、なければならない。
本書は、そのための意義ある一冊である。無差別爆撃の源流ともいうべきゲルニカ爆撃から、重慶爆撃、イギリスやドイツへの空襲、東京・日本への空襲の実相を伝えながら、各国での復興・補償の問題に言及している。さらに各国での空襲の記録や伝承の現状や課題を含めて、ジュニア向けに目で見てわかるDVD映像や、写真・資料など約500点を収録した。－略－
早乙女勝元」
「「空爆禁止宣言」と無防守都市の砲爆撃禁止」 下「」引用。
「飛行機の出現以前にも飛行船や気球からの空中爆撃に対し「空爆禁止宣言」（1899年、ハーグ）があった。正確に目標に命中させることができないため無差別爆撃なるという理由からであった。また地上軍の占領意図に対する抵抗を放棄した無防守都市の砲爆撃禁止も規定されたが、あいまいなところがあり、第1次大戦中の無差別的な都市爆撃を防ぐことができなかった。」
「一般住民に対する空爆は禁止」 下「」引用。
「1932年に開かれた国際連盟の軍縮会議では、空軍問題について設けられた一般委員会が「将来の紛争の場合に空襲が文明にこうむらせる危険を十分認識」して「一般住民に対するあらゆる空襲は絶対に禁止されなければならない」と決議した（1932年7月23日）。軍縮条約案でも「締結国は（一定の遠距離における警察上の必要の場合を除き）空襲に完全な廃止を受け入れる」（34条）こととされたが、第2次世界大戦前夜の国際緊張の中で採択は見送られた。」
「反空爆記念碑－抗議する人びと」（イギリス） 下「」引用。
「1936年6月、エチオピアでの残虐な空爆に反対する人たちがロンドン郊外に反空爆記念碑を建てた。－略－」
「ゲルニカの軍事目標」 下「」引用。
「ゲルニカにあるスペイン北部のバスク地方は独自の文化と言語を持ち、自治の気風の強い地域である。バスクの自治の精神的中心地であるゲルニカは人民戦線政府の重要な拠点であったが、郊外にある武器工場以外には軍事目標はなかつた。当時、ドイツ軍は前線から後退する政府軍の通路であった、小さなレンテリア橋を爆撃目標としいたが、橋も武器工場も爆撃されず無傷で残った。」
重慶爆撃。下「」引用。
「「ゲルニカ爆撃」から10週間余後の1937年7月7日、北京郊外で演習中の日本軍が中国軍と衝突した（蘆溝橋事件）。「日中全面戦争」の開始である。－略－1938年に開始される「重慶爆撃」である。それは「ゲルニカ爆撃」で示された都市無差別爆撃の思想を、より大規模、かつ長期にわたり継続するものとなった。」
アメリカ「初期の空襲 インドと成都からの空襲」 下「」引用。
「日本へのアメリカ軍による初空襲は1942年4月の空母からの奇襲攻撃であった。44年になって新たに開発されたB29爆撃機による日本の支配地への爆撃が始まった。まず、インドのカラグプールから、次いで、中国四川省の成都に飛行場を建設し、そこを基地にして爆撃した。多くは台湾や「満州」の軍需工場・飛行場、タイ・シンガポールの操車場・橋・ドッグなどへの精密爆撃であったが、漢口への焼夷弾爆撃、南京・上海などの都市の市街地爆撃なども実施された。」
「日本政府による無差別爆撃への抗議」 下「」引用。
「アメリカ軍による1944年10月10日の那覇無差別爆撃に対して、日本政府はスペイン駐在大使を通して、アメリカ政府に国際法違反であるとして抗議した。－略－日本政府は重要都市には航空機と高射砲があるため、防守都市であり、無差別爆撃をしてもよいと判断して、重慶爆撃を実行した。この無差別爆撃を正当化する考えを積極的に日本国民に宣伝していた。しかし、みずからが受けた無差別爆撃は人道的原則や国際法に違反するとしていたのである。」
第二次大戦後の空爆についても書かれてありました。
－－DVD
「ピースマシンの旅 東京・ゲルニカ・重慶」約15分
「空襲」約10分 無声
「空襲体験」約10分 早乙女勝元、他・出演
index
もくじ
東京大空襲・戦災資料センター（編）/
早乙女勝元、他（著）/岩波書店2009年
本書は……。下「」引用。
「－略－追体験に不可欠なのは、事実に即した記録や資料だが、活字のみならず、視覚的にもさまざまな要素があっていいし、なければならない。
本書は、そのための意義ある一冊である。無差別爆撃の源流ともいうべきゲルニカ爆撃から、重慶爆撃、イギリスやドイツへの空襲、東京・日本への空襲の実相を伝えながら、各国での復興・補償の問題に言及している。さらに各国での空襲の記録や伝承の現状や課題を含めて、ジュニア向けに目で見てわかるDVD映像や、写真・資料など約500点を収録した。－略－
早乙女勝元」
「「空爆禁止宣言」と無防守都市の砲爆撃禁止」 下「」引用。
「飛行機の出現以前にも飛行船や気球からの空中爆撃に対し「空爆禁止宣言」（1899年、ハーグ）があった。正確に目標に命中させることができないため無差別爆撃なるという理由からであった。また地上軍の占領意図に対する抵抗を放棄した無防守都市の砲爆撃禁止も規定されたが、あいまいなところがあり、第1次大戦中の無差別的な都市爆撃を防ぐことができなかった。」
「一般住民に対する空爆は禁止」 下「」引用。
「1932年に開かれた国際連盟の軍縮会議では、空軍問題について設けられた一般委員会が「将来の紛争の場合に空襲が文明にこうむらせる危険を十分認識」して「一般住民に対するあらゆる空襲は絶対に禁止されなければならない」と決議した（1932年7月23日）。軍縮条約案でも「締結国は（一定の遠距離における警察上の必要の場合を除き）空襲に完全な廃止を受け入れる」（34条）こととされたが、第2次世界大戦前夜の国際緊張の中で採択は見送られた。」
「反空爆記念碑－抗議する人びと」（イギリス） 下「」引用。
「1936年6月、エチオピアでの残虐な空爆に反対する人たちがロンドン郊外に反空爆記念碑を建てた。－略－」
「ゲルニカの軍事目標」 下「」引用。
「ゲルニカにあるスペイン北部のバスク地方は独自の文化と言語を持ち、自治の気風の強い地域である。バスクの自治の精神的中心地であるゲルニカは人民戦線政府の重要な拠点であったが、郊外にある武器工場以外には軍事目標はなかつた。当時、ドイツ軍は前線から後退する政府軍の通路であった、小さなレンテリア橋を爆撃目標としいたが、橋も武器工場も爆撃されず無傷で残った。」
重慶爆撃。下「」引用。
「「ゲルニカ爆撃」から10週間余後の1937年7月7日、北京郊外で演習中の日本軍が中国軍と衝突した（蘆溝橋事件）。「日中全面戦争」の開始である。－略－1938年に開始される「重慶爆撃」である。それは「ゲルニカ爆撃」で示された都市無差別爆撃の思想を、より大規模、かつ長期にわたり継続するものとなった。」
アメリカ「初期の空襲 インドと成都からの空襲」 下「」引用。
「日本へのアメリカ軍による初空襲は1942年4月の空母からの奇襲攻撃であった。44年になって新たに開発されたB29爆撃機による日本の支配地への爆撃が始まった。まず、インドのカラグプールから、次いで、中国四川省の成都に飛行場を建設し、そこを基地にして爆撃した。多くは台湾や「満州」の軍需工場・飛行場、タイ・シンガポールの操車場・橋・ドッグなどへの精密爆撃であったが、漢口への焼夷弾爆撃、南京・上海などの都市の市街地爆撃なども実施された。」
「日本政府による無差別爆撃への抗議」 下「」引用。
「アメリカ軍による1944年10月10日の那覇無差別爆撃に対して、日本政府はスペイン駐在大使を通して、アメリカ政府に国際法違反であるとして抗議した。－略－日本政府は重要都市には航空機と高射砲があるため、防守都市であり、無差別爆撃をしてもよいと判断して、重慶爆撃を実行した。この無差別爆撃を正当化する考えを積極的に日本国民に宣伝していた。しかし、みずからが受けた無差別爆撃は人道的原則や国際法に違反するとしていたのである。」
第二次大戦後の空爆についても書かれてありました。
－－DVD
「ピースマシンの旅 東京・ゲルニカ・重慶」約15分
「空襲」約10分 無声
「空襲体験」約10分 早乙女勝元、他・出演
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