磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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核の冬

2008年08月18日 | 読書日記など
『核の冬』
   池山重朗・著/技術と人間1985年

『核の冬』という、人類滅亡につながるだろうシステム。
--そのシステムの最前線は日本にあるという……。



「核の冬」の伝えられ方……。下「」引用。

「「核の冬」という用語がはじめて使われたのは、一九八三年も末のことであったが、この言葉の登場の意味はじつに大きい。なぜなら、この用語(概念)は、これまでの核戦争のイメージを転換する上で大きな役割をはしていただけでなく、核戦争の認識論的欠陥をみごとに衝くことになったからである。
 わが国では、八四年八月、NHKテレビが『核戦争後の地球』(第II部「地球凍結」)を放映し、映像によって「核の冬」を直接に茶の間に紹介した。いわば「核の冬」の言葉が浸透するよりも早く、その中身がビジュアルな画面を通じて国民に知らされることになった。」

突然「核の冬」理論が生れたわけでもないという。下「」引用。

「ところで、ふりかえってみると、「核の冬」が登場してくる直前までに、それに先行する数かずの研究や解明が出そろいはじめていた。なかでもスウェーデン王立科学アカデミーの雑誌『アンビオ』が特集した「人類と地球の運命」は、「核の冬」理論成立の直接の導火線となったし、ジョナサン・シェルの『地球の運命』は、その問題意識においてほとんど紙一重のところまできていた。あるいはやや古くなるが、全米科学アカデミーの『大量の核爆発の世界におよぼす長期的影響』や、アメリカ議会技術評価局の『米ソ核戦争が起こったら--上院への報告』などがすでにでており、「核の冬」理論は成立寸前まできていたともいえる。」

「核の冬」では上空にいくほど気温が高くなるという。
空気の対流は大きく妨げられる……。
氷河や万年雪をとかして、大洪水の危険性もあるという……

「「核の冬」について無知だった米ソ指導者」
--いまも、無知といっていいだろう……。
ポーランドの首脳たちも当然無知といっていいだろう……。

「核の冬」はペンタゴンも否定できなかった。下「」引用。

「一九八三年十月、C・セイガンら五人(TTAPS)の共同研究者の五人)が、ワシントンで記者会見をして研究成果を発表したとき、「ホワイトハウスとペンタゴンの反応は事実上の沈黙」だったり。最初は、「核の冬」理論を黙殺するのかと思われた。
 ところが実際には、ペンタゴン内部で、この問題について深刻な動揺が起きはじめていたのである。十二月初めに、リチャード・ワグナー国防次官補が「核の冬」に関する説明会を開いて、専門家の意見を求めていた。説明会に招かれたローレンス・リバモア研究所のマイケル・メイとマイケル・マックラケンは、「TTAPS研究については多少の異見をもっているが、その大筋は肯定できるものだ」と述べた。」

--「核戦争における日本の役割」
通信基地としての役割が大きいという。

三沢基地の「象のオリ」、依佐美(愛知県)の超長波通信基地は「グライフォン」、キャンプ座間の「空軍衛星システム」(AFSATCOM)。

検索してみると、依佐美送信所はなくなり、記念館があるという。

依佐美送信所関連資料集

日本の周辺の海は原潜が核兵器を搭載しているという……。

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核攻撃するためのシグナルをつたえる通信施設もあるという。

これらの施設は、攻撃の標的でもあるとボクも思う……。
--そして、「核の冬」へ。

「核の冬」をつくりだす費用を、「おもいやり予算」で使っているともいえるのではないか?
--「おもいやり」なら、核廃絶をしていただきたいものだ!

人殺しの「おもいやり」など、非人道的な非民主主義的なことは憲法違反でもある!







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