ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





カトリック山手教会
神奈川県横浜市中区山手町44
上:2016(平成28)年12月23日
左:2013(平成25)年4月18日

『かながわの近代建築』(河合正一著、神奈川合同出版、かもめ文庫、昭和58年、630円)によると、「この教会の歴史は、文久2年(1862)、開国後最初の教会として、居留地80番(現中区山下町80)に在留外国人を対象に開かれた天主教会堂がルーツ」で、「明治39年(1906)現在地に移り、煉瓦造バジリ風のものが建てられた」。それが関東大震災で崩壊し、1933(昭和8)年に完成したのが今のネオ・ゴシック様式の教会堂である。設計したのはチェコスロバキア人のJ.J.スワガー、施工は関工務店、RC造1階地下1階建。「スワガーは宮城県から岡山県にかけてカトリック教会を多数設計している」という。
神奈川の近代建築探訪>カトリック山手教会』には「施工にあたったのは大手建設会社の関工務店。同社が請け負った、初のコンクリート造による建物だそうで、スワガーから工法の指導を受けたと伝えられている」とある。残念ながら関工務店は2009年9月に倒産したようである。『不景気.com>国内倒産>』には「1885年に創業の同社は、横浜市中区を中心に施設建築や公共土木工事・一般住宅など、多岐に渡る建築工事に携わってきた老舗建築業者。特に特殊建築向け工事には定評があり、1933年には山手の丘に「山手カトリック教会」を竣工した他、横浜に多く点在する洋館の復元工事や、神社・仏閣の木造建築まで手掛けていた」ということだ。
横浜のスワガー・関工務店の建物に「旧バーナード邸」(中区本牧元町、昭和 12 年)があり、「ヘルム・ハウス・アパートメント」(中区山下町53、昭和13年)があった。

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