ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




とんかつ・ひろ。墨田区東向島1-4。2008(平成20)年12月3日

地蔵坂通りの東向島1丁目側(南側、向かいは東向島3丁目)。水戸街道から墨堤通りまでの通りの、墨堤通り側の1/3程度が空襲の被害を免れた地域になると思われるが、現在では戦前のものとすぐ分かる建物はほとんど目につかない。それだけ建て替えが進んでいる。築後80年の木造家屋ともなれば当然ではあるが。
ひろの隣が住宅に建て替わっているが元は二軒長屋だった家だと思われる。右の空き地は裏の公園(今はただの空き地)への入り口。その公園は大宮湯という銭湯の跡である。
下写真の洋品店はひろのすぐ並び。戦前に建った家かどうか微妙だが、そう考えてもいいような感じだ。



せがわ洋品店。東向島1-3。2008(平成20)年12月3日

地蔵坂というのは地蔵坂通りが墨堤通りへ上がっていくわずかばかりの傾斜につけられた名称。墨田区では名前がついている唯一の坂である。子育地蔵尊の祠がその由来だ。その祠に沿った裏道のほうが地蔵坂、とも考えられる。永井荷風は『寺じまの記』(昭和11年)に「(墨堤通りを来たバスが小松嶋の)次に停車した地蔵阪と云ふのは、むかし百花園や入金へ行く人たちが堤を東側へと降りかける處で、路端に石地蔵が二ツ三ツ立つてゐたやうに覚えてえてゐるが、…」と書いている。当時も裏道があったのなら、そのほうが百花園へは近い。たぶんどちらも地蔵坂ということなのだろう。

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