ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




橋本印刷。中央区銀座2-15。1999(平成11)年10月23日

中央区役所の築地川(現在は首都高)対岸に区立中央会館(銀座ブロッサム)がある。結婚式場に宴会場、ホールを入れた8階建てのビルだが、ちょっと厳めしい感じがしないでもなく、区役所の分館と間違えられそうな気がする。1970年頃に建てられたものではないかと思う。
それ以前は、1955年頃の火保図では「癌研究附属病院」。『がん研究所>沿革』によると、大塚にあった「がん研究会」の研究所と病院が昭和20年4月の空襲で焼失、翌年、銀座の南胃腸病院を買収して病院を再興した。昭和38年に西巣鴨に癌研病院ができ、病院は移ったらしい。また、1968(昭和43)年に現在の研究所の建物が完成、というからその時点で銀座を離れたのかもしれない。

当記事の写真は中央会館の裏の路地にある、あるいはあった古い看板建築。
橋本印刷は銅板張り看板建築の三軒長屋にみえる。その3軒とも橋本印刷が使っているらしい。昭和30年頃の火保図にすでに載っている古い会社だ。
下右写真は橋本印刷の幅の狭い方の路地に現在もある、モルタル塗り看板建築の二軒長屋。住居として使われているようだ。


左:橋本印刷、1991(平成3)年9月22日。右:二軒長屋。銀座2-15。1999(平成11)10月23日



アロム、正隆印刷。銀座2-16。左:1987(昭和62)年10月4日、右:1991(平成3)年9月22日

橋本印刷や二軒長屋のある路地を西に抜けると左写真のところに出る。関東大震災後建った看板建築が2棟ならんでいる。1986年の住宅地図で「旧岡本水道工事、アロム㈱、正隆印刷」となっている。その路地側の面が右写真。「アロム」は当ブログの『蛇の目寿司、他』ですでに掲載している。
今、ストリートビューを見ると、しばらくは駐車場になっていたらしいが、2棟の看板建築の跡地でビルの建築が始まったところだ。

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