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「アメリカ大統領話題の3ヶ月を振り返る」

2016-10-31 07:25:04 | 日本

「アメリカ大統領話題の3ヶ月を振り返る」
について掲載されていた。
以下、要約し記す。


アメリカ大統領候補による3回のディベート討論会も終わり、いよいよ大統領選間近といったところです。
ここから11月の決選投票に向けて、両候補は一層「自分がいかに大統領にふさわしいか」を競っていくことになります。
日本でも日に日に報道が増えていますが、「いつの間に話題になっていたの?」「え、もうすぐ大統領選なの?」と、話題に付いていけていなかった人も多いのではないでしょうか? そこで今回の記事では、何かと話題の多かった直近3ヶ月を簡単にまとめてみました。
7月まとめ 大統領選の陣容が固まる。トランプ氏は相変わらず暴言

◎共和党大統領候補がトランプ氏に決定 言いたい放題のセレブ

まず7月に、2名の大統領候補が正式に決まりました。トランプ氏は実業家・テレビタレント・言いたい放題のセレブとして人気を誇っていました。今回の大統領選が、初の政界への挑戦です。そのため、政治に染まっていない素人という点が有権者にウケて、大統領候補に選ばれました。

◎民主党候補がクリントン氏に決定 典型的なエリート政治家

一方、クリントン氏は、弁護士・大統領夫人・上院議員・国務長官(日本の外務大臣)を歴任した典型的なエリート政治家です。こちらもやはり昔から国民的な知名度を誇り、大統領らしさを強調して、大統領候補に選ばれました。

◎有権者から嫌われる大統領候補

しかし、この時点でトランプ氏もクリントン氏も多くの有権者から嫌われていました。有権者の20%が両候補を支持しないとしています。トランプ氏は暴言が酷いこと、クリントン氏は(公務に私的なメールアカウントを使っていた問題で)信用できないというのが主たる理由なようです。

◎副大統領候補も決定 どちらもマイナーな政治家

大統領候補決定に先立ち、両候補は副大統領候補を指名しました。共和党トランプ氏はマイク・ペンス氏、民主党クリントン氏はティム・ケーン氏を指名しました。ペンス氏は現在インディアナ州知事を務め、キリスト教を強く信仰する共和党員に支持される政策を行ってきました。一方、ケーン氏は現在上院議員を務め、民主党の中でバランスのとれた政策を主張してきました。

二人は日本で言えば地方の県知事と一国会議員に過ぎず、有権者にとっては「誰?」というのが最初の感想だったでしょう。

◎トランプ氏がイラク戦争戦没者遺族に暴言、共和党陣営からもブーイングの嵐

7月28日に民主党のイベントでイラク戦争で戦死した兵士の遺族がトランプ氏を批判した後、トランプ氏はその遺族に対して宗教差別的な発言をしました。暴言で有名なトランプ氏ですが、この時ばかりは強い批判を浴びました。その後、トランプ氏は大きく支持率を低下させます。
8月まとめ スキャンダルで伸び悩むクリントン氏。反省して支持を伸ばすトランプ氏

◎クリントンにスキャンダルが相次ぐ 業務メール隠しと癒着

トランプ氏の暴言への批判により支持を伸ばしたクリントン氏でしたが、その後は支持に伸び悩みます。その原因が自身の数々のスキャンダルでした。

まず、クリントン氏が国務長官時代にプライベートのメールアドレスを用いて公務をしていたことが再び問題になりました。アメリカでは公務で用いるメールは全て公開されるため、「何か隠したい不正があったのでは?」と疑われる原因になってしまいました。

さらに、「隠したい不正」として、国務長官時代の癒着疑惑が持ち上がります。クリントン氏が運営する財団にたくさん寄付を行った人に対して、国務省内のポストを用意したという疑惑が持ち上がったのです。直接的な証拠があったわけではないのですが、私的なメールを公開していないこともあり、有権者の疑念を強めてしまいます。

◎ 一方、トランプ氏は暴言を反省し支持拡大

クリントン氏がスキャンダルに苦しむ一方、トランプ氏は選挙戦略の修正を図っていました。
8月中旬には他人を中傷してきたことについて「後悔している」と発言しました。他にも、人種問題に苦しむ黒人に同情を示して支持を呼びかけることもしています。これまで暴言をアピールしてきましたが、その路線を修正したと言えます。
クリントン氏がスキャンダルで苦しんだこともあり、8月後半からジワジワと支持を拡大していきました。
9月まとめ クリントン氏が倒れて支持急落! しかし、ディベートで回復

◎クリントン氏が9.11テロの式典中に倒れる

9.11テロの犠牲者を追悼する式典の最中に、クリントン氏が突然倒れて退席してしまいました。その模様が全米に映像で流れてしまい、健康問題が争点として浮上してしまいます。一方、トランプ氏は自身の健康ぶりをわざわざ診断書を公表してアピールしました。その結果、クリントン氏の支持率は一部の調査でトランプ氏に抜かれました。

◎ディベートで再びクリントンの支持率上昇!

9月26日にはクリントン氏とトランプ氏によるディベート(討論会)が開かれました。このディベートは好き勝手に言い合うというものではなく、司会者が前バラシなしに出した質問に対して、制限時間内に答えあって行くというもの。
クリントン氏は大統領らしく毅然として質問に的確に答えていきましたが、一方トランプ氏はクリントン氏や司会者の話に割って入ってしまい、ディベートのルールを無視するような場面が目立ちました。直後の世論調査によれば、ディベートではクリントン氏が勝利しました。そしてクリントン氏は支持率も伸ばし、トランプを引き離しました。
10月前半まとめ トランプにスキャンダルが続出して支持低下!

◎トランプが自身の事件をめぐって司法長官に怪しい献金

トランプ氏の経営する大学が詐欺の疑いで訴えられています。そのタイミングで、トランプ氏は刑事事件を担当する部署のトップである各州の司法長官に対して寄付を行ってきたことが分かりました。
これもまた、寄付と裁判との間に直接的な関係があるかはわかりませんが、「不適切」ということで疑念が湧いています。

◎トランプの過去の暴言が暴露

10月8日には、トランプ氏が2005年に女性差別発言を行っていた様子がビデオで暴露されました。「スターなら女性に(性的なことを)なんでもできる」といった発言を含む今回の一連の発言は、これまでの暴言の中で最も酷いレベルのもので、支持率を大きく下げました。その後トランプ氏は珍しく速やかに謝罪しました。

しかし、この件についての批判はしばらく続くでしょう。これまで態度を曖昧にしてきた共和党議員も続々とトランプ氏を支持しないことを表明しました。トランプ氏を支持しない連邦議員、州知事は150人を超えます。
今後の流れと勝敗を決めるポイントは?
今後は10月に2回ディベートが開かれ、11月8日の決戦投票で勝敗が決まります。
2回ディベートが残りますが、そこでトランプ氏が支持率で逆転することは難しいでしょう。9月のディベートではやはりクリントン氏の卓越したディベート能力が証明されました。このまま行けば投票を決めていない人の信頼を獲得して勝利するでしょう。

しかし、クリントン氏にまたスキャンダルが発覚するようなことがあれば分かりません。クリントン氏はスキャンダルが発覚する度に支持率を落としており、そのタイミング次第では、トランプ氏に支持率を抜かれたまま決選投票に持ち込むということも十分考えられます。その場合投票結果は歴史に残る大接戦になるでしょう。











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