龍の声

龍の声は、天の声

「国民を守った自衛官は、殺人や傷害で起訴される可能性が高い」

2017-07-14 06:10:58 | 日本

中村秀樹さんが「国民を守った自衛官は、殺人や傷害で起訴される可能性が高い」について掲載している。
以下、要約し記す。『日本の軍事力』より構成



◎演習・訓練では世界一強い自衛隊!?  
自衛隊のレベルは世界的だといわれます。そんな自衛隊の能力が実際には活用できないよう、法律や社会的な制約が様々に課せられていることは公然たる事実です。アメリカの原子力潜水艦にディーゼルの潜水艦で18勝1敗1分をした元エース潜水艦長・中村秀樹が『日本の軍事力 自衛隊の本当の実力』を上梓。同書より優秀な自衛隊が、国防と言う本来の使命を果たせない、そんな現実に切り込む。


◎法に問題アリ

自衛権の行使としての武力行使(交戦)ではなく、刑法に基づく正当防衛を根拠に、不自由な行動ができないことはありません。国内法(刑法)では、「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない」と規定しています。(刑法36 条1項)

しかし、実際には刑法における急迫性や不正(違法)な侵害の認定は厳しいのです。その要件を欠けば、過剰防衛や誤想防衛として、加害行為の違法性は棄却されません。国民を守った自衛官は、殺人や傷害で起訴される可能性が高いのです。

そもそも外国軍隊(軍艦、軍用機)による攻撃(当然国家意思の表明)を日本の国内法で違法、不正と言えるのでしょうか。

おそらく、武器が照準されただけでは、急迫性がないとされるでしょう。現に、中国軍艦や戦闘機にロックオン(照準された状態、いつミサイルや弾が飛んでくるかわからない)される事例が増えていますが、放置されています。

弾丸が発射されてやっと急迫性が満たされるような法律を根拠に、自分や自国民を守れるわけはないでしょう。軍隊なら当然の行動であるところの、攻撃準備も許されない。「侵害を契機として相手方に積極的に加害行為を行う意思(積極的加害意思)を有するときは侵害の急迫性の要件は否定される」(昭和52 年7月21 日最高裁判所判決刑集31 巻4号747頁)からです。

自衛隊法に基づく行動中(海上警備行動、治安出動、対領空侵犯措置など)でも平時ですから、適用される根拠は、警察官職務執行法です。正当防衛や緊急避難の場合のみ、最小限の武器使用しかできません。相手が相手の都合で攻撃をやめたら、それまでやられっぱなしでも、それ以上攻撃をすることができないのです。

念のため断っておきますが、武器使用イコール攻撃ではありません。拳銃をホルスターから抜くことから武器使用です。小銃なら敵に銃口を向けたり、銃剣を着剣することから武器使用ですから、弾が出て相手に危害を加える段階でやっと正当防衛要件が問題になるのです。
◎こんな行動制限を受けていれば… 

戦闘の常識からすれば、相手を徹底的に叩くのが普通でしょう。そうでなければ、こちらがやられてしまうからです。しかし、たとえ日本船舶を撃沈し多数の死者を出した外国軍艦であっても、相手が攻撃をやめたら、これを見逃さなくてはならないのです。追撃して敵に被害が出たら、指揮官は殺人や傷害罪に問われることになります。もちろん自衛隊法にも違反します。敵が次に攻撃を開始するまで(また先に撃たれるまで)、やはり手を出せないのです。

こんな行動制限を受けていれば、負けるに決まっています。

ミサイル戦の時代ですから、先制攻撃を受ければ致命的です。反撃する前に沈められるか、大被害を蒙ることになるのはあきらかです。日露戦争の日本海海戦のように、相手の射撃を受けつつ肉薄し、後から有効弾を浴びせるわけには行かないのです。先に撃たれたら終わり、というのが現代の海戦なのです。












ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 「自衛隊ほど制約を受けてい... | トップ | 「観音経①」 »
最近の画像もっと見る

あわせて読む