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「遺言信託とは?」

2017-04-19 08:18:25 | 日本

遺言信託とは、遺言を書くときに遺言執行者として信託銀行を指定しておき、いざ相続が生じたときには遺言執行者として指定してある信託銀行が遺言に記載されている通りに財産の分割に関する手続きなどを行うというサービスをいいます。
法律用語としての遺言信託とは、遺言において、遺言する人が信頼できる人に、特定の目的に従って財産の管理等する旨を定めることにより設定する信託のことをいいます。
最近、民事信託や家族信託という制度が、少しずつ知られてきていますが、遺言で設定する信託のことが法律用語としての「遺言信託」となります。
法律上の遺言信託よりも、商品名としての「遺言信託」のほうが一般化してしまったため、一般的には遺言信託というと信託銀行等の商品名を指すことが多いようです。      


◎遺言信託の流れ

「遺言作成・保管時」 事前相談 → 遺言書の作成(公正証書) → 遺言書の保管 → 定期照会、見直し
「遺言執行時」 遺言者死亡 → 信託銀行へ通知 → 遺言執行者の就職 → 財産目録の作成→ 遺言の執行(遺産分割、名義変更の手続き) → 完了     


◎遺言信託のメリット

信託銀行等のパンフレットによるとメリットとして次のようなものがあげられています。
費用はかかりますが、お子様がいらっしゃらないようなケースなど安心して亡くなったあとの手続きをお任せすることができます。
・遺言の作成や保管などに関するサービスが受けられる。
・遺言作成にあたって事前相談を受けることができる。
・土地の有効活用や資産の組み換えなどアドバイスを受けることが可能。
・個人である弁護士や税理士よりも金融機関(法人)である信託銀行のほうが将来的な安心感がある。
・定期照会により定期的な見直しが可能である。
・いざ相続が生じたときに、財産の分割や引渡し、名義変更などの手続きを代行してもらえる。     


◎遺言信託のデメリット、留意点

・信託銀行が遺言執行者として行えることは財産に関することに限られるため、子の認知や相続人の排除など身分に関する事項については行えない。
・相続人同士で遺産分割に関する争いが起きている場合や紛争になる可能性が高い場合には信託銀行は遺言執行者とはなれない。(紛争解決にあたって弁護士に依頼する必要が生じます。)
・相続税の申告など税務に関することは別途税理士に依頼する必要がある。
・遺言執行報酬の算定は、遺産の額(最低報酬額があります)とされており、不動産などが多い場合には遺言執行報酬が多額になる可能性が高い。(不動産についてのみ遺言信託の対象から外し、別途公正証書遺言により作成して司法書士に直接依頼すれば執行報酬を抑えることもできるようです。)また、遺言の保管料が毎年かかります。
・弁護士に遺言執行を依頼する場合には、旧弁護士規定による手数料としている事務所が多いようです。報酬については遺産の額(経済的利益の額)によるため、遺言信託よりも必ずしも安くなるとはいえないようですが、最低報酬額がないため、財産が少額の場合には計算上は報酬も安くなる傾向があるようです。また、裁判手続きが必要な場合には、別途弁護士報酬を請求できることとされています。       


◎遺言信託での相続税申告について

遺言信託を行っている場合でも、相続税の申告については通常のケースとなんら変わりがありません。
気を付けることは、遺言の執行については信託銀行等が代理人となって手続きを進めますが、相続税の申告や準確定申告の代理人については信託銀行が引き受けることはできません。

税務申告については税理士資格が必要となるからです。 
そのため、通常は相続人の方が依頼したい税理士があれば優先されると思いますが、そうではない場合には信託銀行等が紹介をする税理士に依頼するかどうか、、ということになります。

もちろん、紹介をうけたからといってその税理士に絶対に依頼をしないといけないわけではありません。
相性があわない場合や信頼感に欠ける場合など、別の税理士を紹介してもらったり、自ら相続税に強い信頼できる税理士を探して依頼することも可能です。









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