龍の声

龍の声は、天の声

「天皇退位特例法案の骨子全文」

2017-04-28 06:09:05 | 日本

4月26日、衆参両院正副議長が各党に示した退位特例法案の骨子全文は以下の通り。


<天皇の退位等に関する皇室典範特例法案骨子>


【第1 趣旨】

この法律は、天皇陛下が、昭和64年1月7日の御即位以来28年を超える長期にわたり、国事行為のほか、全国各地への御訪問、被災地のお見舞いをはじめとする象徴としての公的な御活動に精励してこられた中、83歳と御高齢になられ、今後これらの御活動を天皇として自ら続けられることが困難となることを深く案じておられること、これに対し、国民は、御高齢に至るまでこれらの御活動に精励されている天皇陛下を深く敬愛し、この天皇陛下のお気持ちを理解し、これに共感していること、さらに、皇嗣(こうし)である皇太子殿下は、57歳となられ、これまで国事行為の臨時代行等の御公務に長期にわたり精勤されておられることという現下の状況に鑑み、皇室典範第4条の規定の特例として、天皇陛下の退位及び皇嗣の即位を実現するとともに、天皇陛下の退位後の地位その他の退位に伴い必要となる事項を定めるものとすること。


【第2 天皇の退位及び皇嗣の即位】

天皇は、この法律の施行の日限り、退位し、皇嗣が、直ちに即位するものとすること。


【第3 上皇】

1 退位した天皇は、上皇とするものとすること。
2 上皇の敬称は、陛下とするものとすること。
3 上皇の身分に関する事項の登録、喪儀及び陵墓については、天皇の例によるものとすること。
4 上皇に関しては、2及び3の事項のほか、皇位継承資格及び皇室会議の議員資格に関する事項を除き、皇室典範に定める事項については、皇族の例によるものとすること。


【第4 上皇后】

1 上皇の后(きさき)は、上皇后とするものとすること。
2 上皇后に関しては、皇室典範に定める事項については、皇太后の例によるものとすること。


【第5 皇位継承後の皇嗣】

この法律による皇位の継承に伴い皇嗣となった皇族に関しては、皇室典範に定める事項については、皇太子の例によるものとすること。


【第6 付則】

1施行期日
(1)この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとすること。
(2)(1)の政令を定めるに当たっては、内閣総理大臣は、あらかじめ、皇室会議の意見を聴かなければならないものとすること。

2法律の失効
この法律は、この法律の施行の日以前に皇室典範第4条の規定による皇位の継承があったときは、その効力を失うものとすること。

3 皇室典範の一部改正
皇室典範の付則に、皇室典範の特例として天皇の退位について定める天皇の退位等に関する皇室典範特例法は、皇室典範と一体を成すものである旨の規定を新設するものとすること。

4上皇に関する他の法令の適用

(1)上皇に関しては、次に掲げる事項については、天皇の例によるものとすること。
ア 刑法の名誉に対する罪に係る告訴及び検察審査会法の検察審査員の職務
イ アの事項のほか、皇室経済法その他の政令で定める法令に定める事項

(2)上皇に関しては、(1)の事項のほか、警察法その他の政令で定める法令に定める事項については、皇族の例によるものとすること。

(3)上皇の御所は、国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律の規定の適用については、同法による規制の対象となる皇居及び御所とみなすものとすること。

5上皇后に関する他の法令の適用

上皇后に関しては、次に掲げる事項については、皇太后の例によるものとすること。

ア 刑法の名誉に対する罪に係る告訴及び検察審査会法の検察審査員の職務

イ アの事項のほか、皇室経済法その他の政令で定める法令に定める事項

6皇位継承後の皇嗣に関する皇室経済法等の適用

(1) この法律による皇位の継承に伴い皇嗣となった皇族に対しては、皇族費として、定額の3倍の金額を毎年支出するものとすること。

(2) 4(3)の規定は、この法律による皇位の継承に伴い皇嗣となった皇族の御在所について準用するものとすること。

7贈与税の非課税等

この法律による皇位の継承があった場合において皇室経済法第7条の規定により皇位とともに皇嗣が受けた物については、贈与税を課さないものとすること。

8意見公募手続き等の適用除外

次に掲げる政令を定める行為については、行政手続法第6章の意見公募手続き等に関する規定は、適用しないものとすること。

ア この法律による皇位の継承に伴い元号を定める政令
イ この法律の委任規定に基づく政令

9政令への委任

この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定めるものとすること。

10国民の祝日に関する法律の一部改正

国民の祝日である天皇誕生日を「12月23日」から「2月23日」に改めるものとすること。

11宮内庁法の一部改正

宮内庁法の付則に、次の規定を新設するものとすること。

(1)宮内庁は、上皇に関する事務をつかさどるものとすること。
(2)(1)の所掌事務を遂行するため、宮内庁に、上皇職並びに上皇侍従長及び上皇侍従次長を置くものとすること。
(3)上皇侍従長及び上皇侍従次長については、国家公務員法第2条に規定する特別職とし、給与等所要の規定を整備するものとすること。
(4)この法律による皇位の継承に伴い皇嗣となった皇族に関する事務を遂行するため、宮内庁に、皇嗣職及び皇嗣職大夫を置くものとすること。
(5)皇嗣職が置かれている間は、東宮職を置かないものとするものとすること。
(6)皇嗣職大夫については、国家公務員法第2条に規定する特別職とし、給与等所要の規定を整備するものとすること。












最新の画像もっと見る