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「渋谷暴動  大坂容疑者の逃走支援十の掟」

2017-06-11 08:56:21 | 日本

1971年の「渋谷暴動事件」で、殺人容疑などで逮捕された中核派活動家、大坂正明容疑者(67)の逃走を手助けする同派活動家が、組織内で定めた「十の掟(おきて)」に基づいて大坂容疑者をかくまっていたことが、捜査関係者への取材で分かった。警視庁公安部は同派が逃走を助けていたとみており、支援の行方を追っている。


◎中核派革命軍「十の掟」

支援役の活動家は、玄関扉に髪の毛やテープを張って室内に侵入されていないかミリ単位で隙間(すきま)を確認する「ミリ」や、尾行を振り切る「キリ」などと呼ぶ「十の掟」に基づき、警察当局などを警戒していた。北区のアジトでは防衛を意味する「鉄」に従い、玄関に体温感知センサーを設置して来訪者を監視していた。

重要な報告や指令を記録する用紙は、資料を処分する「却」という掟に基づき、容易に隠滅できるよう水に溶ける紙を使用していた。公安部が北区のアジトを捜索した際には、室内にいた活動家が水を張った浴槽に書類を投げ込んで証拠隠滅を図った。大坂容疑者の名前やアジトの名称には暗号が使用され、判読されないようにしていた。

かつて警察が押収した中核派の内部文書には、革命軍の任務について「365日24時間毎日闘い勝利しなければならない」と書かれており、掟はこれに基づき考案されたとみられる。大坂容疑者も月に1度、警察が巡回で来訪した場合のやりとりや周囲の動向について、中核派上層部から報告を求められていたとみられる。


・「ミリ」
玄関扉に髪の毛やテープを張付けるなどして、留守中に侵入されて隙間がないかミリ単位で確認する。

・「キリ」
交差点を次々と曲がる「あみだ」と呼ばれるやり方などで警察の尾行を振り切る。

・「ハラ」
重要書類をなくさないように腹巻きに入れて持ち歩く。

・「鉄」
アジト出入り口をベニヤ板や鉄板で補強する。

・「封」
中身が見られていないか確認するため、重要書類は封筒に入れてのり付けをしておく。

・「ひも」
紛失防止のため、所持品にひもをつけて持ち歩く。

・「ボーリング」
アジト周辺の警察車両を発見するため車両ナンバーをチェックする。

・「ボタン」
住民票取得や不動産契約時に指紋を残さないようにするため、指先にマニュキアを塗ったり、書類をカニのように指ではさむ。

・「チェック」
仲間の活動家と接触する際は、10分以上相互に尾行する。

・「却」
水溶紙メモを浴槽などで溶かしたり、シュレッターにかけて処分したりする。