元高校教師のブログ[since2007/06/27]

地元仲間とのウォーキング、ハイキング、サイクリング、旅行の写真入報告。エッセイや意見も。

「王子・狐の行列」コースを歩いてから染井霊園へ

2017-11-11 16:06:56 | ウォーキング

日時;2017-11-09
天気;晴れ 最高気温は18℃くらいか
同行者;鎌ヶ谷ハイク&ウォークの会、メンバー6人
カメラ;Pentax X90

徒歩コースとタイム--*トイレ
 王子駅(8:10)→(8:25)装束稲荷(8:40)→北とぴあ信号前→(8:55)王子稲荷(9:15)→(9:20)名主の滝公園*(9:35)→(10:10)王子神社[権現](10:20)→(10:25)音無橋下*(10:30)→音無川左岸(下流に向かって)→(10:35)紅葉橋・紅葉寺*→音無川右岸→さくら緑地・緑の吊橋→音無橋*→音無親水公園(11:00)→(11:15)飛鳥山駅(11:20)→[都電荒川線]→(11:25)庚申塚駅(11:30)→地蔵通り→(11:45)高岩寺*[とげぬき地蔵]→真性寺[芭蕉句碑]→(12:40)ガスト*[昼食](13:15)→(13:35)本妙寺{遠山景元(金四郎)、千葉周作、森山多吉郎(栄之助)}(14:00)→(14:05)慈眼寺{芥川龍之介、司馬江漢}(14:15)→(14:20)染井霊園*{宮武外骨、長谷川 辰之助(二葉亭四迷)、岡倉天心、高村光雲}(15:00)→巣鴨駅(15:20)→(15:35)六義園*(16:15)→(16:25)馬込駅

王子の駅前は仕事に向かう勤め人や学生たちで、人とぶつからないように歩くのが精一杯であった。

昔の装束稲荷周辺は下の広重の絵にあるような場所で、榎の大木が野原に一本聳えていたようだ。そこに関東一円の狐が集まって来て、この木の下で装束を整え、王子
稲荷まで夜の道を行列したという。

現代の王子界隈は、すっかり様子が変わったが、狐の代わりに人間がやりましょうと
云うことで、平成5年から大晦日の「王子狐の行列」が始まったとのことだ。
ということは、以来、お晦日の夜に此処に来れば、その幻想的な行列が見えるのだ。

ならば本日は、その王子稲荷まで、大晦日のコース通り忠実に歩こうということにした。北とぴあ信号で右手・向こうのJR線路を見る。そのガード下を潜り、森下通に入れば間違いない。あとは王子稲荷へと導いてくれる。


現在の装束稲荷は境内が削られ、小じんまりとなってしまった。


左手のお狐様は球を咥えている。


右手のお狐様は鍵を咥えているが、この鍵のヒントが以下にある。


いざあけん えび屋 扇屋 とざすとも 王子の狐 かぎをくはえて (大田南畝)

昔の音無川(石神井川下流)界隈は、風光明媚で清らかな渓谷。幾つもの滝や紅葉が素晴らしかったそうだ。飛鳥山の花見、装束稲荷から王子稲荷、王子権現などを控える一大観光地。音無川崖上には料亭や芸者置屋などが並び、大いに人々を惹きつけていた。大繁盛の扇屋・えび屋などにはなかなか入れなかったのだろう。店を閉めても鍵で開けちゃうぞ、ということらしい。その辺を大田南畝が詠っている。


装束稲荷の近くに昭和の香りがする建物があった。


向こうに見える線路ガード下を潜ろうとしたら、手前に何処かで見たような像が
あるではないか。(右手の建物は北とぴあ[ホクトピア ]か。) 北村西望氏の長崎の平和祈念像だ。調べたら、北村氏は北区の名誉区民第1号とのこと。その縁で北区の超高層ビルの前にあるのだ。 


森下通りの店 

中央工学校の先隣りに王子稲荷神社があった。境内に入るとヤングママの自転車が沢山並んていた。訊くと境内の幼稚園との返事。境内は広い。


王子稲荷境内の奥まった所。狐の穴ということだが、昔は狐が住んでいたとしてもおかしくない。

次に名主の滝公園に行った。自然豊かな公園だが遊歩道が複雑で、案内標識にある
滝が何処にあるのか分からず仕舞い。

音無川に戻るのに同じ道を避け、三平坂を登り大通りに出た。途中で、もう一本西の道路に行こうとした。交番があるので見ると本町交番とある。地図を見ると、紅葉橋と音無橋は、距離的にたいした違いはないようなので、そのまま音無橋へ向かった。

音無橋手前左手に立派な神社があり、それが地名の由来にもなったという王子神社
(王子権現)だった。歴代領主・将軍から篤く保護された格式の高い神社だそうだが、
次の音無橋で下の遊歩道に降りた。

トイレがあったので、そこで休憩し、そのまま遊歩道を上流に向かう。思ったより
時間がかからず紅葉橋に着いた。紅葉橋から紅葉寺に寄り、今度は、左岸の遊歩道
を下流に向かう。
 
右手に さくら緑地というのがあり、その中に緑の吊橋というのがあった。


緑の吊り橋は、渡ると上下に激しく揺れ、思わず身を屈める。


川はかなり低い位置にあり、左手のように高い護岸壁が続いた。


音無川の流れ


音無橋から下流は親水公園になっている。だが、工事中とあって、ほとんど流れは無く、遊歩道も途中で先へ進めないように柵がしてあった。

親水公園から上の道路に出て、向かいの飛鳥山を見た。丘は尾根のように先へ延びて
いる。我々と飛鳥山との間には広い道路があって、横断歩道が無い。左右を見たが、
かなり歩かねばならないことが分かった。飛鳥山へ渡る陸橋の下まで来て考えた。
この調子で飛鳥山へ渡ると、相当時間がかかりそう。そう考えて飛鳥山はカット。
その代わりに都電荒川線で庚申塚駅まで行くことに予定を変更した。

 


都電・飛鳥山駅で


我々は右の車両に乗車した。左は王子駅方面へ向かう車両。


都電の車内

電車を降りてから、地蔵通りを高岩寺(とげぬき地蔵)へ向かう。通りの両側には
年寄り向けの店が並ぶが、「店の中には入りませんよ」と念を押した。そんなことを
したら、時間がどんどん経って先が読めなくなる。

通りは「菊祭り」とあって、鉢植えの菊が並んでいたが、高岩寺の境内もこの通り。
芭蕉句碑のある真性寺の境内も屋台が並び、句碑を屋台が塞いでいた。

巣鴨駅まで歩き、駅前のガストで昼食。食後、いつのようには時間をとらず、そこから染井霊園へと向かった。

本妙寺--遠山景元(金四郎)、千葉周作、森山多吉郎(栄之助)

 
ご存知、遠山の金さん。右は彼が  北辰一刀流の創始者。神田お玉ヶ池道場
建てた先祖から一族の墓。     一門;山岡鉄舟、坂本竜馬、山南敬助など

 
参考→ラナルド・マクドナルド[日本における英会話教師第一号]
ペリーとの日米和親条約(1854年);大事な所は、オランダ語を介しての話し合い。通訳は森山栄之助ジョン万次郎はすでにアメリカから帰国して、1853年には幕府に呼ばれている。だが、幕閣にアメリカのスパイ呼ばわりされ、条約交渉時に突然外される。万次郎の漂流体験が疑義を持たれ、マイナス要因になったようだ。      

慈眼寺--芥川龍之介、司馬江漢(江戸時代の浮世絵師で蘭学者) 
芥川は旧府立3中(現都立両国高校)の出身なのに、何故此処に?疑問だったが、慈眼寺は本所から当所に移転してきた歴史があるという。
なお、墓は慈眼寺の門を潜った庭にはなく、染井霊園に隣接した慈眼寺の墓域内にある。

 

染井霊園---宮武外骨、長谷川 辰之助(二葉亭四迷)、岡倉天心、高村光雲

 
宮武外骨--幼少時の名は亀四郎だったが、のちに外骨(ガイコツ)に代え、これが本名。ために、役所に行くたびに疑われたそうだ。
明治・大正期の反骨ジャーナリスト。時の権力に真っ向から立ち向かう。不敬罪・筆禍による投獄4回、罰金刑、発行停止・禁止約30回。
現在の大新聞、放送界、出版社など、彼の爪の垢を煎じて飲んで欲しいね。みんな、上の顔色を窺って、民衆をそっちのほうへ誘導している。
どだい、そのような風潮なので、彼の名を出そうとしないから、宮武外骨なる変人の
名を知っている人はほとんどいないのでは。私は数十年前に矢切止夫の書物で知りました。
墓は、特に案内標識など無く、探すのにえらい努力がいります。生前、墓など無用と唱えていたらしく、墓石の形状からして、まさに宮武外骨らしいです。
それでも、数少ないファンがいるらしく、時々訪問者がいるらしい。右側の石柱ですが、『(暗き)世に爆ぜかえりてぞ曼珠沙華』と小沢信男氏の一句が認められます。
なお、左の墓石の最後に「能子霊位」という文字が見えます。能子とは彼の最後を看取った4番目の妻だそうです。霊位とは何か、私には分かりません。霊の拠り所でしょうか。


長谷川 辰之助(二葉亭四迷)--「くたばってしまえ」はペンネームですから、長谷川 辰之助にしたのですね。


何しろ大御所ですから、岡倉天心 の墓は予想とは違っていました。


高村光雲・智恵子--高村夫妻の墓も、作品の一部でも彫られているのかな、と
期待していました。九十九里 真亀海岸の碑「千鳥と遊ぶ智恵子」みたいのが。

六義園--柳沢吉保が作らせた和歌の趣味を基調にした和風庭園で、岩崎弥太郎の別邸ともなった国指定特別名勝だそうです。
園内に入って30分としないうちに太陽が西に傾いた。ために池面の紅葉写真撮影をあきらめた。夕方と言うのに、外人も含めて予想外の入園者で賑わっていた。


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