嶋津隆文オフィシャルブログ

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成田闘争の足跡と今日の到達点を垣間見る

2011年05月13日 | Weblog



写真:完成直前の「空と大地の歴史館」展示室 本人撮影

昨日は雨の中を、成田に足を運びました。成田空港問題の解決に尽力し、昨年亡くなった郷土の大先輩・山本雄二郎さんの追悼本の資料収集のため、成田空港会社(NAA)や反対同盟のメンバーに会いに出かけたのです。

成田共生共栄会議の事務所では、熱田派の事務局長であった石毛博道さんに会いました。山本先生から年賀状や会議の進め方のきめ細かい指示ファックスなどを見せられ、山本先生のこの成田の地への溶け込み方と真摯さを、目の当たりに見せられたものでした。

その後でNAAの手配で、「成田空港 空と大地の歴史館」を案内してもらいました。この施設は6月のオープンを控え、成田空港問題の歴史を後世に伝えるための施設として、建設されるものです。

展示室の中央には三里塚の村にそびえていたクヌギの木が立ち、周辺には「流血の日々」、「成田開港までの長く重い時間」、「地域に差す光 円卓会議」などといったコーナーが予定されていました。

半世紀にもわたるあの激烈な闘争の歴史が収蔵されるには、いかにも小ぶりな建物ではないか。そう戸惑っていると、私の気配を感じ取ったのでしょう、NAAの若い担当者が、こう言いました。「『小さく産んで大きく育てる』、これが山本先生の言葉でしたよ」と。

成田の共生会議あるいは共生共栄会議の代表として10年以上、困難な成田問題の収束を地道に図ってきた山本先生ならではのヒトコトと、改めて頭が下がる思いでこの地を後にしたものです。


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