・・・といわけで京都へ。
東本願寺の報恩講にお参りしました。新調された鐘の音色も聞かせていただいてきました。
いつもなら御影堂門をくぐって正面からの一般参拝ですが、今回はじめて袈裟と衣をつけて、御影堂裏の式務所から後堂、そして後門からという、後ろから後ろからの「出仕」をさせていただきました。
たった一座のみの出仕でしたが、毎年一座は参拝ならぬ「参勤」したいというのが興奮冷めやらぬ今の心境です。
式務所では、ちゃんと「出仕証明」と初参勤記念の菓子をもらってきました。
「出仕証明」とは、ご門徒には聞き慣れない名称ですが「報恩講に参勤しましたよ」という証明書です。
何でそんな証明書があるのか。コメントは差し控えておきたいところですが、たとえば約9000ヶ寺といわれる派内の寺院から一人ずつ参勤した場合、9000人の僧侶の座る順番を決めなくてはならないということがあります。年功序列でいいじゃないかということもありますが、そうじゃないところがミソなんです・・・。
真宗本廟 報恩講 http://www.higashihonganji.or.jp/
報恩講 映像配信 http://www.higashihonganji.or.jp/
(下の画像は東本願寺ライブカメラより http://higashihonganji.or.jp/about/broadcast/)
さてさて、同じ日の夕刻。
梶原敬一氏の「教行信証に学ぶ会」がありました。
「難度海」と「無明の闇」を明らかにする学びによって「救われざるもの」としての自己を発見していくのが浄土真宗である
と、おっしゃっておられたように了解しました。
その後は、木屋町へ、花見小路へと・・・。
それでも翌日は、何とか日中の法要に一般参拝し、その後、大谷大学に足を向けました。
新発見された親鸞聖人ご真筆の断簡が出陳中(http://www.otani.ac.jp/news)という大谷大学博物館の「親鸞 その人と生涯」特別展が開催されています。
懐かしのキャンパスを歩き(随分、様変わりしていましたが・・・)、若い学生の姿に自分の「おじさん」加減を知らされつつ、ここに在籍した4年6ヶ月(「6ヶ月」は卒業保留による)は何だったのだろうと感慨にふけってみました。
大谷大学博物館 「親鸞 その人と生涯」特別展
http://www.otani.ac.jp/kyo_kikan/museum/
さて、帰りは京都市中心部を避けて北大路から東に向かい白川通をまわって京都西インターに向かったところ大誤算。(二日酔いのせいか?)
東山は言わずと知れた紅葉のメッカ。
報恩講中の本願寺もさることながら「ここにこそ!」人と車が集中しているのでした。
それでも、車中から垣間見る東山の紅葉と人の群れに、どうして紅葉は人の心と身体を動かすのだろうと思いながら京都をあとにしたのでした。
「秋」の「心」で「愁」といいますが、気になるのは、紅や黄の絨毯の如し落ち葉は一見に値するのでしょうが、黄紅の落葉の運命です。掃き捨てられるのか、現場よろしくエアーで吹き飛ばされるのか、「葉っぱのフレディ」のごとく、次のまたその次のいのちに資していくのか・・・。
報恩講は28日、御満座を迎えます。