大橋むつおのブログ

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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評・79『WOWOWで新撰組』

2016-10-31 06:33:45 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評・79
『WOWOWで新撰組』


この春(2016年4月)に逝ってしまった滝川浩一君を偲びつつ


 これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです。


58年の東映「新撰組」を見ました。

 意外に歴史、政治史に忠実に描かれています。確かに、鞍馬天狗は出てくるし、近藤勇の視野は後の歴史を見越して、リベラルではありますが、それらを飲み込んだ上で男の生き様を様式美にのっとって描いてあります。必ずしも史実に忠実に、リアルにという要請には背を向けています。
 池田屋襲撃、史実として近藤は一番に斬り込んではいませんが、片岡知恵蔵演じる近藤は真っ先かけて斬り込むのです。近藤が斬り倒す勤皇の志士十名、当時池田屋に集った志士は三十数名、内1/3を近藤が叩っ斬る! それでええんです。この時、池田屋に集まった志士達は、京に放火せんとした馬鹿野郎共、新撰組が犯した間違いは、この時殺しすぎた事、1/3も生け捕れば違う局面も出たかもしれない。しかし、それは後の歴史を知る者の傲慢な見方です。
 
 いわゆる大御所芝居(片岡知恵蔵/大友柳太郎/東千代の介)で各キャストの見せ場を重ねてあるのですが、その周囲の歴史的経緯は正確です。現在作られるいかなる時代劇よりも現実の歴史に敬意が払われています。
 思うに、ロードショー当時の日本人の教養は幕末の状況を知悉していて、その上で映画の虚構を楽しんでいたのでしょう。そういう観客に向かって余りに荒唐無稽な作品は作れなかったのだと思います。
「仁義なき戦い」が空前絶後のヒットだったのも本当の話だったからです(作中の人物に存命中……例えば、門広組長や羽谷組長など……さわりが大きすぎるため描け無かった部分もありますが) 本当の話に勝るものはないのです。
 この「新撰組」は、薄い記憶の中では、史実ぐちゃぐちゃな作品という印象だったのですが、ほぼ50年振りに見返してみると、なんともリアルな作品で有りました。片岡知恵蔵さんが色っぽいのは毎度の事として、山形勲の土方や大友柳太郎の月形半平太も見応え有り……なんつっても判ってはいただけないですかね〓 旧作邦画の歴史エンタメ作品は見直す必要ありですね、私のような そろそ
ろ老年にさしかかる者は、無理としりつつも若い世代に、こういった作品の意味を伝える義務があるのかも知れませんねぇ〓

ジャンル:
小説
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