大橋むつおのブログ

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高校ライトノベル・マリア戦記・エピソード01・05『ウズメ発進!』

2016-10-14 14:18:49 | 小説・2
高校ライトノベル
マリア戦記・エピソード01・06
『ウズメ発進!』


 マリアに大事なことをやらせようとしていることは分かっていた。

 だが、こんなとんでもないものに乗せようとしているとは、仏さんになった俺でも分からなかった。

 ウズメはとんでもなく巨大なロボットだ。

 ロボットという概念に収まるものではないのかもしれないけど、十六年で人生を終えてしまった俺には、これを的確に表現する言葉が無い。
「これに乗って、なにをすればいいのかしら?」
 無機質な声でマリアが聞く。
――頭の所に乗り込むスペースがある、乗り込んだら身体を固定して静かに座っていなさい。ベースを出るまではこちらでコントロールする。出てからは、いろいろ指示をするが、基本的にはマリアが感じたまま動いてみなさい――
「どうやって動かすの?」
――イメージするだけでいい、ウズメがシンクロして行動にうつしてくれる。ウズメを信頼して委ねてしまいなさい――
「わかったわ」

 短い会話を交わしている間にリフトはウズメの頭部に着き、開いた後頭部のハッチからマリアは乗り込んだ。

――座ったら楽にして……そう、リクライニングになるから――みなみ大尉の声に変わった。
「シートベルトは?」
――無いわ、自然に緩やかに固定されるから心配しないで――
「はい」

 CICの中では五人のオペレーターが、それぞれのモニターやらコンソールの前に座ってオペレートしている。
「ジェネレーター1番から6番までオールグリーン」
「ウェポンコネクターオールグリーン」
「各部関節オールグリーン」
「シールド展開完了」
「同期率80%、出撃可能値を超えました」
「120%まで待つ」
「それは危険です!」
 みなみ大尉が声を上げた。
「マリアを守るためだ、シンクロが切れてしまったらウズメはただのデクノボーだ」
「しかし」
「マリアなら大丈夫だ」
「同期率110%……115%……120%今!」
「固定!」
「固定!……効きません、同期率さらに上昇、130%、140%、150%……」
「危険です、中止しましょう、司令!」
「待て……」
「190%、200%……安定しました」
「よし、行ける。ウズメ発進!」
 腹に響く振動がして、ウズメを載せたエレベーターは加速して三つの隔壁を抜け、地上に達するとブースターを点火したウズメを秒速100メートルの速度で紺碧の空に打ち出した!

 時に2053年、マリア戦記が歴史に刻まれる時がやってきた。
ジャンル:
小説
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