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肝炎友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2007.9.4より新規開始しました。

C型肝炎の1型の人達への新しい薬と2型の人へのくすりが増えました!!

2016年11月15日 | C型肝炎ウイルスの治療
C型肝炎セロタイプ1型(ゲノタイプ1aと1b用)の飲み薬の新薬がまたでます!!
2型の人にはヴィキラックスも適応になりました。

経口C型肝炎治療薬「エレルサ®」(エルバスビル:NS5A阻害剤)および「グラジナ®」(グラゾプレビル水和物:NS3/4プロテアーゼ阻害剤)といいます。
下の図の左の二枠に属する薬になります。
 
2016年9月28日製造販売が承認されて、11月なかすぎには使えるようになるのではと言われています。これまた、1日1回エレルサは1錠、グラジナは2錠、12週間、飲めばいいタイプの薬です。薬の値段は3ヶ月で390万弱、ヴィキラックスと同じくらいの値段ということで決まったようです。
C型肝炎ウイルス治療薬として、ダクルインザ・スンベプラ、次にハーボニー、次にヴィキラックスと登場してきました。こんどは、この薬です。今まで、高齢者(80歳の方まで治験に参加しています)や、腎臓の働きの悪い人、高血圧の薬(カルシウム拮抗薬高血圧では飲んでる方が多い薬)を飲んでる人に注意が必要だった部分が比較的安心に使えるという薬になっています。
その他の併用薬に注意が必要な部分はこの間の薬で共通してる部分が多いので大丈夫かと思いますが注意が必要です。
とくに透析を受けている患者さんでも99.1%の効果があったと言うことはすごいことです。

飲み薬中心の薬での耐性ウイルスへの配慮はほとんど必要ないとは言われていますが、この間耐性がでてきている患者さんへどのくらいの効果があるかなど今後のデータの集積が望まれるところです。それにしても、約97%が治癒するということで、こうなると本当に差がないと言える時代になっています。耐性があると言われている薬でも繰り返し使えば効果があるとも言われていて、費用面がクリアされるならどんどん使って治る人は治していける方がいいのではと思えてしまいます。。。治らない場合はより治りにくくなると言う面が注意点として言い割れていますが、それでも、発癌率から見ていくとそれすらもクリアしてしまうくらいに治る人が多いとも言えるかも知れません。

2型の人への薬もソバルディの他にヴィキラックスも使えるようになります。リバビリン併用は同じですがこの際のリバビリンはレベトールだけになる点が注意です。

さらに来年2017年はパンジェノタイプと言って、C型肝炎初ウルスのほとんどの型に使えるという薬が登場してきます。治りにくいと言われる方も効果がありそうだという話しも聞こえてきています。治験の結果期待したいところです。

参考
日本におけるC型肝炎の患者さんは、肝炎症状のないキャリア(持続感染者)を含めると150万〜200万人いると推測されています*1。また、日本の肝がんによる死亡者数は1975年以降急増しており、2013年には約3万人が死亡し、肺がん、胃がんに次いでがん死亡の第3位となっています。また、肝がんの原因の約80%はC型肝炎ウイルス由来であることがわかっています*2。
*1 C型肝炎治療ガイドライン(第5版)
*2 国立がんセンター がん対策情報センターによる「がんの統計’14(2014年更新版)」
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2 コメント

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ダクル/スンベの再燃者ですが・・・・ (ジロー)
2016-11-15 11:54:04
いつも拝見させてもらってます。
また、以前高松市での講演も拝聴させていただきました。

>1日1回エレルサは1錠、グラジナは2錠、12週間、・・・・

ということですが、当方ダクル/スンベの再燃者です。
肝がんも治し治しでの状況(今は画像上肝がん無し)ですので、
いっそう不安な日々を送っています。

今回の新薬における治験の内容で、どれくらいのダクル/
スンベの再燃→再治療データがあるのか非常に気になります。

もし新薬で安易に再治療した結果、更なる薬剤耐性が出来れば、
次の治療の選択肢が無くなり不安です。

ダクル/スンベの再燃例では、まだ「待ち」の姿勢が賢明で
しょうか?
ジローさんへ (Kawanishi)
2016-11-15 12:15:59
ジローさんこんにちは
肝がん治療後であれば、私たちは待たずに次々と治療できることをしています。考え方はいろいろあるので自分がしたいと思える方向で考えて下さいとしか言い得ないですが。ダクルスンベ後の再燃の再治療のハーボニーで三分の二は治っているという話もあります。このあとは、メールでの相談として下さい。肝がん治療後の方針については人によって違うので公開はしないようにしています。

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