世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

濃い影

2017年07月17日 20時52分01秒 | Weblog
小学校時代の掃除は自分の教室以外に、校長室や理科室、家庭科室などの公共の場所も掃除せねばならなかった。
小6のとき、自ら志願して放送室掃除の担当になった。
きっと楽だろうと見込んだからである。
私の予想は的中し、本当に楽な掃除場所だった。
猫の額ほどの放送室をちょちょっと掃いて、下級生にちょちょっと拭き掃除させて終了。
メンバーは私と1学年下の男子だけ。
この子は無口で、結局ほとんど会話をしなかった。
暑かったから季節は夏だったのだろう。
放送室で、二人とも暇になり、時間を潰すのに苦労したことを、今日、急に思い出した。
その子は黒く日に焼けた長髪の男子だった。上の前歯2本が大きくて、リスみたいだった。
その口で私を「班長」と呼ぶことはなかった。
私と彼の放送室掃除担当は終わった。







小学校時代、夏休みに学校はプールを解放してくれていた。
開催日はたぶん地区別に異なっていたんだと思う。
「りょうこっこ、プール行こう」
と近所のRちゃんの呼ぶ声がする。
チャリンコの前かごにキキララの水泳バッグを放り投げ、同じクラスのRちゃんや妹とともに学校へ急ぐ。
雀宮中央小学校のプールは当時、かなり朽ちていた。
周囲は畑なので蛙や虫がプールにいるのは見慣れた光景だった。
なんてったって、プールはコンクリート製じゃなかった。まさかのビニール製。
しかも25メートルではなくて20メートルプールだった。

更衣室で着替えて、シャワーや消毒漕を経由し、いざプールへ。
多くの子供たちがきゃっきゃしていた。

まあいつの世も、いたずら好きの男子っているもので。
1学年下のSくん(おうちが商売をやっていて有名)が、私の同級生Rちゃんの水泳帽子を取って喜んでいるんである。
「やーめーてーよー」
とRちゃん。
Sくんは水泳が得意らしく、すいすいと泳いで逃げていた。

私はRちゃんの帽子なんてどうでもよかったのだが、一応Rちゃんとは同じクラスだったので
「Sくん、返しなよ」
とサザエさんの花沢さん口調で咎めた。

最後の方はただの追いかけっこ状態になっていて、わっきゃわっきゃして、夕方帰った。


こんな些細なことを昨日のことのように思い出す。

ともに夏の日。

夏の光は強いので、光が作る影も濃くする。
思い出も心の中で濃く刻印されている。

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1 コメント

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懐かしいな (芋子)
2017-07-18 00:30:05
ちょーウケる