SF・アフター・パニック@サウンド・オブ・サンダー

この映画がSFしてるのは最後の最後で視点がタイムワープする部分だけである。
人類最後の生き残りとなったエドワード・バーンズの視点から綴られていた物語が、突如として別の時代の物語として動き始める。
物語の立ち位置が、あっと言う間に変わってしまう。
別の言い方をすれば、『サウンド・オブ・サンダー』において本当の意味でのタイムワープが行われるのはこの1回きりなのだ。
このシーンの「くにゃっ」とした感覚は好きだ。
その後の、強引にSFとして終わろうとするエンディングもなかなかいい。

で、それ以外は普通にパニック・アドベンチャーである。
ただその辺のSFX映画と違ってえらくレトロ風味が香る。
取り立ててオーラのない俳優たち(エドワード・バーンズとか好きだけど)が異様に浮いた背景の前に立つビジュアルはなんだかそれだけで楽しい。
そこにだのトカゲ猿だのデカウツボだのがごろごろ現れる。
同じパニック映画でも、マンモスすら暴れてくれない『デイ・アフター・トゥモロー』とは雲泥の差だ。
特にデカウツボが現れる水中電車のシーンは無駄に燃えた。
「水中で人が生き物に襲われる」というのはただそれだけでイカした物語なのに、技術的または予算的な問題でなかなか実現しない。
この映画でも、デカウツボのCGがやたらちゃっちい
ちゃっちいんだが、ここはフォトリアリステックから遠く離れたミニチュアリアリズムの世界なので逆に良かったりする。
死んだ後に頭だけ浮かんでくるシーンも味があっていいぞ。

というわけで、最近ムズカシイ映画が多かったせいもあってかお気楽に楽しめた。
しかも素晴らしいことに、この映画に出てくる人間のほとんどは脳ミソが腐っており、さらにバカは死ぬまで直らない
とても大事なことである。

業務報告
SF=サイエンス・フィクション、SFX=スペシャル・イフェクツ(特撮)ということでヨロシク。
●序盤のテンポが異常に早い。
余韻皆無な編集だ。
いや、この映画ではそれで正解なんだろうけど、それにしてもカット早すぎだろ!っていうチャカチャカ感が妙に可笑しい。
●バカなアメリカ映画は何やってくるか分からないから楽しいなあ。

サウンド・オブ・サンダー デラックス版

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コメント ( 6 ) | Trackback ( 17 )
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コメント
 
 
 
スタンディングオベーション (にら)
2006-04-03 11:48:36


都合よくクルマが見つかり、

偶然にもエンジンがかかり、

それを運転して逃げ帰る途中、

襲い来るコウモリ型生物に絶体絶命。

進化の波がグッドタイミングで来て、

コウモリはみーんな吹っ飛ばされて、

同じくそれに吹っ飛ばされたクルマは、

上手い具合にタイムサファリ社の玄関に。



てな感じで、定番設定ながら突っ込んだらキリがないタイムバラドクスをごまかすため、サバイバル純粋御都合主義アドベンチャーに仕立ててましたね。



そんな意図を無視して、SFっぽい宣伝しちゃった配給の連中も、脳死に近いくらい腐ってますね。



ちなみに自分は腐ってないんじゃなくて脳ナシですが、TBありがとうございました。
 
 
 
予\告 (ryodda)
2006-04-03 16:56:15
内容と違うこと多いですよね。

もうほとんど信じてませんが、やっぱ予\告を頼りに映画を選ぶ人もけっこういるのでしょうか?

どんな映画でも「感動の大作」か「全米ナンバー1」か「巨匠最新作」になっちゃうのに。
 
 
 
TBありがとうございました (ミチ)
2006-04-04 18:26:37
こんにちは♪

そういえば本当の意味のタイムワープはあれ一回でしたね~。

どういう映画でもワープのシーンは好きです(笑)

難しい映画の合間にこういうのを見るのがまた楽しいですね!
 
 
 
たまには (ryodda)
2006-04-04 20:44:22
こういうので気が抜けるのもいいです。

ただ、バカに見えることが意外にマジで実験的だったりもしますよね。

この映画も、ちょっとだけ新しいことに挑もうという雰囲気はありました。

成功してるかどうかはともかく。笑
 
 
 
TBありがとうございます。 (trichoptera)
2006-04-11 10:14:30
評判がよろしくないのをあえて見たのが良かったかもです。楽しめました。

あの説明的で、ご都合展開は意図的なんじゃないかと思ってしまうのは、考えすぎでしょうか…。
 
 
 
意図的 (ryodda)
2006-04-12 09:56:50
だと思いますよ。

こんなにB臭濃厚な映画もめずらしいです。

おもしろさを度外視すれば、今年一番気になった変な映画でした。
 
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