言葉の泉

一粒の種から言の葉が茂ることを願って。

「落とし文」

2017年11月15日 | 新・随想

寒い日となった。
 庭の「侘びすけ」椿にメジロが飛んできて花の蜜を吸う。
 可憐な花が次々に落とされていく。
 メジロはかならずつがいでやってくる。
 風もないのに白い花弁が揺れているときは、かならず幹の後ろにメジロがとまって花を物色している。

 今日はその「侘びすけ」椿に珍しい客がやってきた。
 じょうびたき ( 尉鶲 )だ。
 じょうびたき ( 尉鶲 )は、冬によく見られる渡り鳥である。
 頭が白いので尉(中国の官名で後に老夫の事を言う)の名がついた 。
 「ひたき」とは、「火たき」「火焚き」「火叩き」のことで、おなかが野原を焼く野火のように赤いから名づけられた。

 どんよりした雲の下、白い侘びすけは、きりりと清い。
 赤い椿が散ると真っ赤なじゅうたんを敷き詰めたようにあでやかで、あやしげで、官能的でさえある。
 一方、白い侘びすけの散りぎわは、水辺に浮かぶオフェーリアのようだ。
 土にまみれた枯葉のひつぎを純白が清めていく。
 メジロと尉鶲(じょうびたき) の「落とし文」。
 それが純白の「侘びすけ」。

※昆虫の「おとしぶみ」とは記事の内容とは異なります。
 
 
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2 コメント

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素敵な言葉ですね (つわぶき)
2017-11-15 08:00:34
ろこさん おはようございます
落とし文 何て 響きの良い言葉でしょう

朝から気分良く 過ごせそうです。

尉鶲は、家にも そろそろ来ています。
鳴き声で、アッ 尉鶲だ‼️
土を掘り起こしだ時に出る黄金の幼虫を
ボールに入れておくと、ちゃんと
食べてくれています。

モズも鳴き いよいよ冬が近くなります。
冬になると、バードウオッチングが
待っています。楽しみです。
ありがとうこざいました😊
つわぶきさんへ(素敵な客) (ろこ)
2017-11-15 08:53:02
つわぶきさんへ
 おはようございます。
 つわぶきさんのお宅にも来ていますか。
 可愛いですね。
 お!エサまであげて。
 
 モズの捕らえた虫・蛙などを木に刺しておく、「はやにえ」を見た時は、誰かのいたずらかと思いました。
 
 近くの池には渡り鳥が飛来していよいよ冬ですね。

 

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