言葉の泉

一粒の種から言の葉が茂ることを願って。

「一夏の吟遊詩人」

2017年07月12日 | 日記その1

 炎熱の外では蝉がひと夏限りの命の歌を歌っている。
 短くはかない命を惜しむように、命の炎を燃やすように鳴く蝉を「一夏の吟遊詩人」として梢の水をのませてあげようではないか。


空蝉

蝉頃の暑き夜更けに 
訪ねびと
そは空蝉なりや 蝉なりや
夢まぼろしなりや
うつつなる まなこに映る姿なし

声なき声で鳴きいたる
過ぎこし方を眺むるに
土の思い出語りたる
暗き洞(ほら)なる彼方をば
声なき声で語りたる

天なる空は限りなく
見果てぬ夢の舞いどころ
甍(いらか)をこえて軒こえて
空飛ぶ夢はかぎりなし

いのちはかなし
夏の日の
羽ふるわせて刻むるは
命を刻む砂時計

あゝ、蝉頃の夏の夜や
甍(いらか)をこえて軒こえて
空飛ぶ夢はかぎりなし

そは空蝉なりや 蝉なりや
夢まぼろしなりや
うつつなる まなこに映る姿なし

(命はかなき蝉の生涯に想いをはせて作ってみました byろこ)


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