言葉の泉

一粒の種から言の葉が茂ることを願って。

痩山(やせやま)にぱっと咲けりそばの花

2017年06月15日 | 日記その1

 江戸っ子の私は蕎麦が大好きだ。

 蕎麦と云うと,どどいつにこんなのがある:
 ・信州信濃の新蕎麦よりもわたしゃあなたの傍がいい

 江戸っ子の父は日曜日のお昼は必ず「蕎麦食おう!」と号令!
落語家ではないが蕎麦をたれにつけるかつけないかわからないうちにつるつるとすする。
これが江戸っ子のそばの食べ方だと粋がってみせたものだ。
 私がたれにどっぷりとそばをつけるとカンカンに怒った。
江戸っ子の名がすたると。
しかもそばを噛むとは何事か!とも言う。そばは喉で食べるのだと!

「そばがき」も好きでよくそば粉で「そばがき」を作って食べた。

 これが好物でそばよりもすきなくらいだ。
 のどごしがつるりとしていて、蕎麦の香りがぷんと香る瞬間はなんともいえなくよい。

 小林一茶の句に
 信濃では月と仏とおらがそば
 が有名であるが、実はこの句は一茶の句帖には見当たらないのである。
 一茶の句では:

 ・痩山(やせやま)にぱっと咲けりそばの花
(『文化句帖』)

 がある。
 わびしいばかりの余韻が心をよぎる句だ。

 蕎麦の花はやせた土地に育つという。
いまでこそ蕎麦は日本全国愛好されるが、かつては農民のつつましい食物源だった。
やせた土地に可憐な白い花が美しいばかりに様子を一茶が見事に詠んだ。

そばの花はこんなに可憐で美しい。我が家の近くの畑に咲いているところを撮影。(2010年10月撮影)
 
こんな赤い花もまじっている。
 明日あたり蕎麦を食べに行こう。
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2 コメント

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そばがき (Fs)
2017-06-16 01:06:46
私も蕎麦が大好き。
といっても30歳も過ぎた頃に職場の人が蘊蓄を垂れてくれたおかげで、好んで食べるようになりました。
そして40歳も過ぎてからそばがきをはじめて食べて感激しました。日本酒のよくあうんですね。
冬は、暖かいそばがきと味噌胡瓜で、お銚子2本がいいな。
確かに蕎麦の句は「一茶ならでは」でしょうね。
一茶も気に入っていた小布施に先日行ってきました。蕎麦がはやり美味しかったです。

蕎麦の句では、
★遠山の奥の山見ゆ蕎麦の花(水原秋桜子)
もあります。
蕎麦の花は初秋、長野県の景色がこの句に似つかわしいと思います。
秋になって空気が澄み、夏に遠く見えていた山のさらに向こうの山に、新しい世界を想像したくなる。
★芋の露連山影を正しうす(飯田蛇笏)の句を教科書で習った時に国語の先生がこの句も紹介してくれました。同じ秋の句で、構図もよく似ています。ともに遠景と近景の対比がいいですね。
「奥の山見ゆ」がくどくてパッとわかる蛇笏の句のほうが評価は高いですが‥。蕎麦好きには秋桜子の句のほうに軍配をあげたくなります。

Fsさんへ(そばがき) (ろこ)
2017-06-16 09:34:28
Fsさんへ
 おはようございます。
 お!好みがあいますね。
 嬉しいですね。そばがきでお銚子つき。最高です。
 もろきゅうに、そばがきにお銚子2本!3本と行きたいですね(笑)。
 飯田蛇笏は秋の句を作らせたら最高の俳人ですね。
 わが家の近くにソバ畑があります。
 一面に遠くまで蕎麦の花が咲く時期は、 渺茫として心の中に秋が一瞬にして広がります。

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