言葉の泉

本と徒然

ロゼワインの夜は更けて

2012-02-09 | 日記

 人生で誰と食卓を共にするか。
 それは愛するものと笑いながら食卓をかこむほど楽しくおいしいものはないだろう。
 家族の他にというなら、男と女というくくりかたがある。
 まるでフランス映画でもみるような歌を歌う歌人がいる。
 松平盟子がその人である。

 
・えび料理にすこし手間取りそのあいだ男への応え引きのばしおり
・言いかけし皮肉の小骨のみくだす可愛がられていたいこの夜を
・ロゼワイン心澄む夜をそそがれて馥郁(ふくいく)とせる時間(とき)が満ちたり

([ミッドナイトコール」『たまゆら草紙』)

 まるでカシニョールの絵の中の女性のようにけだるい退廃が漂ってくる。そんな夜は美食のテーブルでなくてはならない。
 毎日鍋料理を囲んで家族で笑い合っている間は、こんな歌はとうてい詠めそうもない。
 今宵はロゼワインなんぞを愛でながら、デコルテの開いたドレスを着てアンニュイな歌でも一首ものしてみようか。
 きっと、気でもふれたのかと、夫が綿入れのちゃんちゃんこをドレスの上にひっかけてくるのが関の山だろう。
 あ〜ァ。
ジャンル:
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キーワード
ロゼワイン フランス映画
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