言葉の泉

一粒の種から言の葉が茂ることを願って。

好きなものたち

2017年06月17日 | 新・随想

自分のことは自分が一番知っているはずだが、そうでもない。
 自分が良いと思うものや、好きだと思う人は自分を知る合わせ鏡の様。

 あるブログ記事に目が釘付けになった。
 森を分け入って一本の木に開いた無数の穴。
 その穴が年々増えていく。
 ふと気が付くとその穴から木くずがでてきて、何やら黄色と黒の模様の足の長いものがでてきた。
 蜂のようでそうでもない。
 長年その穴が何か不思議に思っていた時に遭遇した不思議な足の長い黄色と黒の蜂のような生き物。
 一体なんだろうと発見した時のトキメキが伝わる。
 家に帰ってそれが何か調べる。
 はっけ~ん!
 ホリカワクシヒゲガガンボという珍しいガガンボの仲間だ。
 メスだ。
 不思議なものを発見し、そこから現れたものを見つめる目。
 わくわくしながら調べるときの胸の高鳴りが聞こえるようだ。
 そんなトキメキを分けてもらったようなブログに巡り合うと嬉しくてその日一日喜びに包まれる。

 また別のブログでは同じように森に分け入る人の記事に出会った。
 緑が濃くなった森の中で見つけた群青色のムラサキシジミ。
 そっと森を歩いていく足音が聞こえるようだ。
 いたいた。白い蝶。
 かすんだ背景にぽっかりまあるいお月様のような光が浮かぶ。
 お月様を背中の翅に背負うように花の蜜を吸う蝶。
 
 息をこらしてカメラのシャッターを切る人を想う。
 森の詩人のような文章と写真に魅せられる。

 静かで美しい音楽を聴いたような想いの中に私は一人憩う。
 そして悟る。
 自分の中の好きなものを。

 そしてある人を想う。
 子供のころ野山を駆けまわった日々を語る言葉たち。
 仕掛けを作り、川に仕掛けを置く。
 早朝 仕掛けには、うなぎがかかっている。
 島から島へ泳ぐ遠泳クラブに入っていた少年時代。
 トンボをつかまえて、紐をつけ、それをおとりに次々とトンボとり。
 10本の指にトンボをはさんで喜んだ少年。
 そんな日々を語るその顔は少年のようで心惹かれる。

 私の中の「好き」
 ブログの中にそれを見つけ、少年のような心の持ち主にそれを見つける。
 私が惹かれるものたち。


 


 
 


 



 
 

 
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