天と地の間

クライミングに関する記録です。

初めてのヤケダケエリア

2017年05月15日 | ボルダー

春山を終えて、ぼちぼち上半身の筋肉を戻さなければならないと、日曜日は一人でボルダーに行くことにした。場所は最近公開された比叡のヤケダケエリア。大谷エリアの上部と聞いていたので大体の目星をつけていくと、要所要所に標識を立ててくれていて、迷うことなくたどり着けた。駐車スペースには20台はあっただろうか。最近公開された人気のエリアとあって多い。

歩き始めてすぐにそのエリアの広さに驚かされた。アプローチは縦横に走り、その先にボルダーが点在している。開拓には大変な労力があっただろう。エリアは全体は最小限に切り開かれている。地元の人の理解なしにはできないことだ。

ボルダーの周りは切り開かれている。地元の人の理解と開拓者の労力無しにはできないことだ。

とりあえずは最上部へ行ってみようと歩いていると、元クラブの後輩のO氏に会った。何年ぶりだろう。6年くらいか。近況を語り合った後、彼ら5人のグループに混ぜてもらった。先ずはアップにと、5級、4級のスラブに取付いたがかろうじて登れた。アップにはならない。ボルダーがずいぶん久しぶりなため、ランディングにばかり気を取られ、腰が引けているのが自分でもわかる。その後、1級課題に取付いたが手を出すところでビビりが入り飛び下りた。ぼちぼちと適応していくしかないだろう。

一人を除いてみんな初対面であったが気軽に受け入れてくれた。皆で登れば盛り上がる。

今日あらためて感じたことは恐ろしく指力が落ちているということ。当然、その回復力も持久力もかなり落ちている。外のボルダーをもっと取り入れなければと、つくづく感じたが足腰の持病も心配。走れなくなればアルパインができなくなる。無理に打ち込むことなく定期的に通うことにしよう。

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久しぶりに剱へ

2017年05月04日 | 冬山

今年は久しぶりに春山に入ろうと話し合った。場所は雪が多いほうが良かろうと剱に決めた。ルートは八峰。メンバーは正月の八ヶ岳と同じメンバー白きりさん、ありきちさん。

これまた久しぶりの剱である。前回は同じく八峰であった。違うのは取付き。前回は黒部ダムから入り、早月尾根を下りたが今回は室堂から入り同じく室堂に下りる。

九州から室堂に上がるにはとかくに時間がかかる。29日の6時前に大分を出てから雷鳥沢のキャンプ場に着いたのが18時過ぎ。テントを立てると早速、祝杯を挙げる。今回もまた食料担当はありきちさん。相変わらずに気の利いた献立に杯はかさむ。今回も太って帰りそうな予感がする。

30日、剱沢へ向けてキャンプ場を後にする。剱御前小屋までの上りが朝の動き初めには結構きつい。前後にシールを貼って登行するスキーヤーやスノーシューを履いたスノーボーダーが散見される。軽やかそうに上がっている。実際、楽だろう。荷物も軽い。かつてまね事をしたことがあるが今は昔。

 雷鳥沢キャンプ場撤収。

登ってくる人たち。この時期にしては少ない。一見なだらかに見えるが結構な登りである。

雷鳥。昔は良く見ものだ。今や絶滅危惧種。姿を確認してほっとする。

真っ白からまだらへと生え変わり時期だ。

およそ2時間で剱御前小屋に着。ここでビールを買って、ゆったりと暖を取りながら飲む。今日は急ぐことはない。後は剱沢まで下がるだけだ。

小屋を後にして30分。剱沢着。先着は1張り。5人が入っている。聞くと源次郎尾根を目指しているとのこと。その彼らの隣にテントを張ることにする。明日は荒れるとの予報とあって、入念に風よけを作ることにする。ブロックを切出し重ねること40分、テントを立てると、まずは一杯飲みながら打合せをする。とりあえずは休憩後にセオリー通りに取付きの偵察に行くことにする。

左端は剱岳。右端の鋸状の稜線が目指す八峰。そして右下の沢がこれより下る剱沢。

平蔵谷。一見、緩やかに見えるが写真ならではの錯覚。

長次郎谷のデブリ。

午後2時、八峰の取付きを目指して剱沢を下る。とにかく長い下りだ。これを登り返すのかと思うといささか気が重い。途中、沢の下部にデブリできている。ここは危険な個所だということを改めて暗示させられる。出発して40分ほどで長次郎谷に到着。トレースは全くない。今季我々が初めてだろう。取付きの沢を確認後、すぐに引き返していると平蔵谷の上空に救助ヘリがやってきてホバーリングを始めた。詳しくは割愛するが後で聞くと、一人が雪崩に巻き込まれて犠牲になったとのこと。沢筋に安全な個所はない。 

登行を初めて1時間半、テン場着。後の楽しみは飲むことと食べること。ありきちちゃんの献立がありがたい。寝袋に入った頃から風が強くなり、一晩中、猛烈な吹雪となった。当然、次の日は停滞。昼を過ぎても嵐は収まらない。隣のパーティーは昼頃に撤収していった。前日に入ってきた単独後者は同日に撤収していた。我々は明日、この新雪をついて沢に入るのは危険だろうと、別山尾根から剱を目指すことにした。九州からきてただでは帰れない。

剱御前小屋から先は県条例により、県警の許可がいる。そのため小屋まで戻り、県警にルートの変更許可を申請しようと決めた。昼過ぎまで天候が治まるのを待ってテントを撤収し、登行を開始するもホアイトアウトで10m先が見えない。地図で確認していると幸運にもガスが切れてきた。無駄な動きをすることなく小屋までたどり着けた。

目指す剱。

2日、トレースがないため、やや遅く5時前に小屋を立つ。今日は打って変わって晴天の上、微風。小屋から離れると静寂そのもの。連休前半とあってか、我々3人以外に人を確認できない。

トレースはまったくない。写真は私

手前のピークは一服剱。中央の沢が剱沢。この沢の登り返しが結構きつい。都合2回上り返した。

急傾斜を上ってくる白きりさん。相変わらずのタフさ。

順調に登り、10時過ぎ山頂着。

中央遠くに富士が見える。

山頂まではトレースなく誰にも会うことはなかったが山頂には別ルートから上ってきたパーティーが5人ほどいた。連休前半とはいえ少ない数だ。先を急がなければならない。休憩もそこそこに下る。

 

もっとも危険な箇所、平蔵谷を急いで下る。

一昨日はなかったデブリ。

疲れた身体には剱沢の長い登りは堪える。平蔵谷末端から登ること1時間半、午後4時剱御前小屋着。後は下るだけだ。

 

おなじみ、春の風物詩。バスの中から撮影。

 

称名滝。帰りのバスから撮影。これを登った人がいるとは。

 

 

 

 

 

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春山トレーニング

2017年04月22日 | トレーニング

5月の連休に久しぶりに北アルプスに行く計画を立てた。

21日、仕事の切りがついたのでそのトレーニングと最終調整を兼ねて鶴見岳まで走ることにした。

 スタート地点は自宅近くの大分川に架る滝尾橋。

滝尾橋たもとから鶴見岳を撮影。真ん中後部に霞んで見えるのが鶴見岳。果たしてたどり着くか。出発はほぼ海抜0m 

 

ザックに水、エナジーバーを詰め、昼前より走り始める。気温は高いが幸いに曇り空だ。5kほど走ると別大国道へと入る。ここからは信号にかからず快適に進む。が、日が差し出し後頭部が日に晒されだした。加えて担いでいるザックは1kを超える。別府タワーに着いたころはかなりの疲労がたまっていた。ここまで14k。速度を抑えたつもりだがいつしか上がっていたようだ。まだ先は長い。コンビニで水を補給し、10号線を渡る。

別府タワーからはおよそ1kで河川の中にコースをとる。鶴見岳一気登山のレース(12k)で使われているルートだ。要所要所に標識があって鶴見岳へと導いてくれる。最初は緩やかだが徐々にきつくなる。登山道に入ると段差があったり、大きな石があったりと走れるところは限られる。

レースならば無理して走るだろうが一人ではモチベーションも上がらない。大分別府間の疲れもある。疲労を本番に持ち越しては意味はないと、ほぼ早歩きに徹した。

4時前にほうほうの体で山頂着。帰りは疲労を持ち越さないとの理由をつけてすべて公共交通機関利用とした。日曜日はクライミングの予定だ。この辺で止めておかないと。

大分のよく登られている山の中では高くはないが、やはり、

海抜0mからくるとかなりの高度だ。

 

左は別府市内。右手後方に霞んで見える山はサルで有名な高崎山。大分市内ではさらにその後部に位置するが霞んで見えない。

 

大分駅から自宅までの3kは汗の臭いをラッシュのバスの中で振りまくわけにはいかない。走ることにしたがこれがきつかった。自宅近くの滝尾橋にかかると、前夫に知り合いの女性とおぼしき人が歩いている。通りすがりに振り向こうかと思ったが、人違いであれば大変不快な思いをさせてしまう。ここは走り去る方が賢明と、通り過ぎたがもし知り合いなら、ちんたら走っているところを見られたくもない。無理してスピードを上げた。家に帰り着いたときはヒーヒーいっていたのは言うまでもない。

幅の広い赤色の線が移動ルート

本日の走行距離30k。

 

右側の山は霊山。大分市郊外西部に位置する。標高600m。冬山トレーニングでたまに仕事終わりに夜走ったりする山である。一月前は写真手前の滝尾橋から初めて往復(27k)走ったがこちらもかなりきつい思いをした。

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映画「MERU」鑑賞

2017年02月18日 | 映画

2月11日土曜日、期待していた映画が来たので、見逃してはならじと初日に見に行ってきた。題名はMERU。

前評判が良いためにさぞ多くの観客がいるものと早めに行ったが、予想に反して少なく、かつ年配者ばかりであった。世は空前のクライミングブームであるが山を舞台にしたアルパインクライミングとなるとやはり、興味はないのだろう。

さて、肝心の感想はというと、引き込まれた。脚本されたものではなく、全てがドキュメンタリー。こういったクライミングをやって来た身には共感、共振する場面が多く感じ入った。映像も素晴らしい。カメラマンが実際にクライミングをするメンバーならである。

私も高所でのクライミング経験はあるがたかだか5500m程度。その時は順化がうまくいって行動に差支えはなかったがメルーの6500mでのクライミングは想像できない。とりわけ荷揚げ、ユマーリングはかなりきつかったであろうことが想像できる。

メンバーの内の一人は2度目の遠征前にスキーで脳挫傷を負い、脳に損傷を受けていたにもかかわらず参加を決め、激しいリハビリに励んでいた場面が印象的。よくあんな状態で参加を決めたものだ。そして、他の二人もよく連れて行ったものだ。葛藤の場面があったが死ぬ確率がかなり高かったはずである。平地ならともかくも高所である。登るための執念を感じる。それほどの壁が目標になり、よきメンバーに恵まれた3人。実にうらやましい。この映画を見てまた行きたくなった。

 余談であるがリーダーのコンラッドは著名なクライマーであるがマロリーを発見した人でも知られている。盟友のアレックス・ロウはチョーオユーで雪崩に巻き込まれて遭難した。彼は昨年、16年ぶりに発見された。

今回の映画、ボルダラーやリードクライマーは興味がないかもしれなが見れば得るものがあると思う。ジャンルが違えど同じ登る行為。攻略する情熱に変わりはない。

おすすめの1本である。

 

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年末年始の八ヶ岳

2017年01月03日 | 冬山

年末年始に八ヶ岳に行ってきた。メンバーは白きりさん、有きちさんの3人。
八ッは今回が2回目。実に少ない。これまで避けてきたからだ。
理由は、北アルプスと比較して入りやすく撤退しやすいからである。それと九州から年末年始の長期の休みを使って行くなら北アルプスと決めていたことによる。

アプローチ途中の私。久しぶりの75Lザックが重い。

これが噂のアイスキャンディー。昼夜を問わず水を流して作っている。


今回、赤岳鉱泉に到着してあまりの様変わりに驚いた。建物は大きく綺麗になっている。個室も完備。スマホも使える。何よりも変わったのが客層である。マムートやミレー、アークテリクスのジャケットにヘルメットを被って、その上にゴーグル。そして両手にはストック。ザックは20Lほどの小さいザック。実にスマートだ。雑誌からそのまま出てきたような出で立ちの人が多い。
おそらく、小屋をベースに近くを散策したり、アイスキャンデーを登るのだろう。
我々はというと、テントベースのために荷物は多く、野暮ったい。

 

入る時間が中途半端になったためにテントを立て終えてもまだ3時。時間がもったいないので分散して明日からの行程のトレースを確かめに行くことにした。

ジョウゴ沢の氷瀑。

気温が高いために出来は今一つであった。

帰っても時間はある。テントではスマホは使えない。これが逆にありがたい。情報機器が使えない状況に身を置くと実に時間の流れが緩やかに感じる。たまには良いことだ。で、後は飲んで早く寝るだけだ。
31日、中山尾根に向かう。5ピッチのルートである。人気のルートだけに待ち時間想定されるが、取付きについてみると1パーティー3人が登っているのみだ。幸いだ。
最後の一人が登り終えた後、直ぐに取り付く。1ピッチ目が意外に悪いが要所要所にハンガーが設置してある。錆びたハーケンやリングボルト比べるとなんと気が楽なことか。 
最終ピッチはやや被っている。ひだりの草付きへ回り込めば簡単だが、ここはやはり直上したい。やや左気ピークに立ったのが12時。富士がよく見える。八ヶ岳が人気の所以だろう。明日は混みそうだ。

リード中の私

最後のトラバース。

遠くに富士が見える。手前のピークは赤岳。

1日、正月という感慨はない。その前に日にちの感覚があまりない。今日は石尊稜。4ピッチ、途中に300m程の雪稜が入る。
取付きは誰もいない。途中にも誰も窺えない。赤岳鉱泉あたりにはざっと見ても800人近くいそうだったが、壁に取り付いているパーティーが少ない。都心のクライマーは正月を外して、土日で入るのだろうがそれにしても少ない。近場の氷瀑に入っているのだろうか。もっともルートに取り付くパーティーがあまり見られなくなったのは八ヶ岳に限ったことではなく北アルプスの壁では顕著だ。
翻って、冒頭に書いたような山ボーイ、山ガールは増えている。
記録にあるように1ピッチ目が簡単そうで悪い。雪や氷が少ない分、より悪く感じる。ダブルアックスを使用する頻度が中山尾根よりも多い。1ピッチを越えると後は雪壁主体の易し部分が多くなる。
ピークに立つと今日も富士がよく見える。始めてきた時には降りそそぐダイアモンドダストのバックに見た。その時の光景は今も鮮やかに蘇る。
本日の温度、マイナス13度。ダイアモンドダストを見るにはまだまだ温かい。

正面は石尊峰

ピークまであと少し

赤岳をバックにビレイ中の有きちさん。

右のピークが小同心、左が大同心。下山はこのコルより下りた。

冒頭に八ヶ岳を避けてきた理由を書いたが、年齢、体力を考えたらちょうど良い具合となってきたようだ。足首や腰の持病もある。足首に至っては、ザックを担いでいる間、痛みが続いた。もう、北アルプスの継続登攀は困難だろう。
反面、若者がよく使っているストックを両手に持てば、まだ奥地へ入れそうな気もする。
重要なのは一緒に行く仲間がいるかどうかだ。

最後に

今回、有きちさんに食料担当を頼んだが、彼のメニューは申し分の無い内容であった。フリーズドライ主体になりがちな単調なメニューに彩りを添え、美味しく、飽きさせない内容であった。

 

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