『アコギなのかリッパなのか』

表紙に惹かれて購入。タイトルから、一体何の話だろう？と思ったら、
なんと政界モノでした。といっても、そんな大袈裟な感じではなく、
佐倉聖２１歳大学生が主人公。中学生の弟くんを養うため、
元大物議員・大堂剛の事務所で、事務員として働いている。
暴走族だった聖くんは、実は本人が思ってるより、かなりの切れ者で、
事務所に持ち込まれる奇妙な事件を、次から次へと解決していくのです。
まぁ、その事件が”飼い猫の毛の色が変わる謎”や”ダイエット騒動”だったりと、
なんとものんびりで、微笑ましいんですけどね（笑）
なので、帯にあるような「政界の不可思議を一刀両断にする現代ミステリー」
なんてものを期待すると、ちょっと拍子抜けかもしれません。
内容は、日常系ミステリなんで、題材は何でもよかった気もするけど、
政界が舞台のミステリなんてあまりないから、かえって新鮮な感じもしました。
何より出てくる議員さんたちが、タイトル通りすごく個性的で魅力的。
連作短編なので、軽く読みたい時におすすめ。続編に期待！


アコギなのかリッパなのか 畠中恵　1680円