初々しさが大切なの 人に対しても世の中に対しても 『人を人と思わなくなった時堕落が始まるのね』
『大人になってどぎまぎしたっていいんだな ぎこちない挨拶 醜く赤くなる 失語症 なめらかでないしぐさ』 を恥じなくてもいい。
(中日新聞~けさのことば)
わたしが一番きれいだったとき
わたしの国は戦争で負けた
そんな馬鹿なことってあるものか
ブラウスの腕をまくり卑屈な街をのし歩いた
わたしが一番きれいだったとき
ラジオからジャズが溢れた
禁煙を破ったときのようにくらくらしながら
わたしは異国の甘い音楽をむさぼった
(吉本隆明~誌の力)
茨木のり子 1926~2006 ここ2~3年新聞、書物で出会い気になる詩人である。何か惹かれる、惹かれるとは若い心と書く、初々しさも年とともに薄れるが持っていたいものだ。