Blue Moon Cafe

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心はまるで革のようで

2016年12月31日 | 瑠璃色ノート
病気は周りの人の心も疲弊させる。

なので、夫が不治の病でも友人知人、双方の両親にさえ間際まで内緒にした。

喜びは分け合えば増え、悲しみは分け合えば何分の1かに減るとか言うけど

私達の悲しみを相手に持ってもらう時間は出来るだけ短い方が良いと思ったのだ。

娘達も同様に苦悩と秘密を抱える素振りも見せず、健気に明るく普通を貫いた。

余命宣告されて死と隣り合わせの日常を、平穏に笑顔で普通をやり通す生活は

心が固くカサカサになってボロボロになって擦り切れていくような感じだった。

悪条件下で酷使する革の帯紐が摩耗し風化していくみたいに。

いよいよ隠し通すのが難しくなり、夫の知人らには病気を開示し、沢山の人から

励ましや慰めの言葉や品物をいただいたが、私の悲しみが減ることは無かった。

減ることが無いなら誰とも悲しみの共有なんて出来ない、したくないと思った。

そんな水臭く偏屈な私は、悲しみを抑えすぎて感情機能不全になったけど。

風化した心にもう一度水分と潤いを与えて磨きをかければ、また元通りになる。

簡単なことでは無いし時間もかかるし、深い傷やなんかは残るだろうけど、きっと

それが味とかになってしなやかさや艶やかさを取り戻していくんじゃないか、と。

そんな希望はある。
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