まやの部屋

過ぎていく一瞬 
心に浮かんだことや気になることを書きとめる日記

残りゆくもの

2013-03-12 22:05:51 | 日記

うっ、気が付けばもう3月も半ば・・・

春は確実にやってきそうな気配

実家の掃除をしていて出てきた母の書いた随分大きな掛け軸・・・にびっくり 今床の間に飾っています

そう言えば、ずっと昔何やら熱心に通っていた習字教室 それがいつの間にやら高じて、『日本書芸院展図録’90』 なる分厚い本などを購入して、自らも展覧会にせっせと出しては、習字教室で仲良くなった友人たちと腕を競っていたのでしょうか?

筆やら紙やら、母の小部屋の奥の棚にごっそりと、でもひっそり置かれていました。

そして圧巻は、『和啓書院』としるしたとてもごつい看板らしきもの・・・ これを家の玄関に掛けて、生徒を集めることもできたのねえ。そんなことをおくびにも出さずにいたなんて。母の事をもっとよく知っておけばよかった、と思っても・・・

私とは違って滅法女らしかった、 モガが流行ったころにドレメ学院のようなところに通って、かっこいい洋服を着こなしていた、らしい。

今となっては全ては過去の事になり、語り継ぐ人もなく、いつともなく風化するのでしょうか。

大阪のいとはん育ちの母には、サラリーマンの父との生活はきっと窮屈だったかもしれません。

母の掛け軸がかけてある部屋は、私の子供時代には母の母が使っていた部屋。その部屋に今一人たたずむと、数十年を経て私が同じ様な年代になって、同じ部屋にいることに、ある種の感動さえ覚えます。時代を経て継がれていくもの、変わるもの、変わらないもの

物はものにすぎないと思っていたけれど、そうではないかもしれない。

形あるものはそれが消滅するまでそこに存在する そう、残っていくのだ。

何百年もあるものは、それだけで意味がある と思った。