6月11日、史上初のアフリカ大陸開催となったFIFAワールドカップが始まりましたね。14日には日本がカメルーン戦で初勝利、もう毎晩試合観戦で眠い!!という方も多いのではないでしょうか。
台湾で盛んなスポーツと言えば、野球やバスケットボールが筆頭に挙げられます。
サッカーを楽しむ子供たちや学生も少なくはないのですが、プロリーグもなく、本格的にやっているチームも、軍や一部の企業などごく僅か。
ワールドカップといえば、サッカーの事がよく分からない人たちでも何だか盛り上がってしまうという4年に一度のお祭りですが、台湾では、万年予選落ちという代表チームの存在さえ多くの人が知らず、社会的関心自体が低いので、日本と比べると何だかウソのように静かです。
ですが、そんな台湾でも、少~しずつですが、サッカー文化が浸透し始めているように思います。
4年前のドイツ大会と比べるとメディア報道もずいぶん増えた気がしますし、スポーツバーなどで観戦を楽しむ人たちも、以前は外国人が目立ちましたが、今大会では若者を中心に台湾の人たちの間でもサッカー観戦が流行している様子です。
また今回は、中華民国台湾の友好国が多いアフリカ大陸での開催という事もあり、大会開幕前には様々なウォーミングアップイベントが行われていました。
そして今回、台湾のワールドカップ熱をまた少し温めてくれた立役者が、こちらです。まずは一人目。
ベルギーのプロチームに所属する、
台湾とフランスのハーフ・陳昌源 (Xavier Chen)さん
(写真提供:中央社 CNA)
かぶりつきになった女性のみなさん、目に悪いですから画面からもう少し離れてくださいね!笑
ワールドカップ開幕前にたまたま親戚を訪ねて台湾にやってきた陳昌源 (Xavier Chen)さんは、ベルギー国籍のプロ選手。
中華民国サッカー協会では、低迷にあえぐ台湾サッカーの起爆剤にしようと陳さんに猛アタックをかけています。
「真剣にいただいた話なので、真剣に考えて返答したい」と慎重姿勢の陳さんですが、ヨーロッパの洗練されたプレーをナマで見た台湾の人たちは大喝采。
陳さんが台湾サッカー界の風雲児になってくれるかはまだ分かりませんが、彼のおかげで、サッカーやワールドカップに関心がわいたという人は少なくなかったようです。
そして、もう一人(?)の立役者はこちらでしょう。
100%台湾製のブラジル代表チームのユニフォーム
台湾も縁の下で世界の強豪をサポート
ボードに写っているイケメンモデルは気にしないで下さい。主役はこのユニフォームです。
FIFAワールドカップ、第19回大会にして初めて、台湾が登場する事になりました!!・・・と言ってもユニフォームの製造元としてなのですが。
実は今回出場している代表32カ国のうち、ブラジル、オランダ、ポルトガル、アメリカ、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、セルビア、スロベニアの9カ国のユニフォームはいずれも、台湾製が採用されているのです。
ペットボトルの再利用から作られる繊維を使ったこれらのユニフォームは、通気性に優れているだけでなく、軽さが重視されるスポーツウェアの世界で、従来品よりも13%重量を減らす事に成功、更に、伸縮性は通常の布地よりも10%アップしました。
更に、サッカーウェアに欠かせない「強い発色効果」という要求も見事にクリアし、9カ国からのオーダーゲットとなったのです。
どこのチームももちろん、目指すのは頂点。選手のユニフォーム選びも、非常に神経を使う作業です。
台湾のエコ産業が、こんなところでも世界の信頼を勝ち得たのです。
このニュースは、台湾の人たちの「サッカーなんて、遠い外国のスポーツ」というイメージを、一気に身近なものに変えました。
台湾のサッカーはまだまだこれからですが、世界の強豪を支えているんだという誇りは、サッカー文化浸透の下地となってくれる事でしょう。
みなさん、これからの試合観戦ではぜひ、日本チームの応援と共に、メード・イン・タイワン(MIT)のユニフォーム探しも楽しんでみてくださいね!(華)
一番上の写真:
RTI外国語セクションの面々も、ワールドカップ観戦盛り上げに一役!
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