いよいよ日本企業は、大変革期を迎える。
ソニーが、業績低迷を理由に経営陣を刷新するという、大英断を下しそうだ。
出井伸之会長兼グループCEOが退任する方向で最終調整に入った、との報道がなされた。
出井氏といえば、カリスマ経営者の呼称がふさわしい、日本を代表する経営者。
最近でこそ、「日経ビジネス」誌(2003年11月10日号)の「背水のソニー」という特集記事や、米「ビジネス・ウィーク」誌からは「ワースト経営者」に選ばれるなどしていたものの、日本における出井ファンは、非常に多い。
そうしたカリスマ経営者でも退任の憂き目にあう。
その発端は、企業統治(コーポレート・ガバナンス)。
企業統治とは、一言でいえば、問題は経営者にある、ということ。
企業統治の形態として、ソニーは、委員会等設置会社へ移行した。
委員会等設置会社とは、経営の透明性を狙う役割がある。米国型企業統治と言われている。
経営者は全権を握るわけではなく、あくまでも業務の執行を行うにすぎない、という仕組みだ。
関連ブログ記事
isologue-by磯崎哲也事務所 → http://tez.com/blog/archives/000159.html
業務の執行とは、もちろん利益をあげること。
株式会社の宿命だ。
つまり、いくらカリスマ性があり、有名な経営者であっても、利益をあげることができない経営者は、執行役としてはだめだ、という烙印を押されてしまう仕組みなのだ。
その役割を担うのが社外取締役。
日産のカルロス・ゴーン氏やオリックスの宮内義彦氏など、社外取締役として名を連ねるメンバーが、烙印を押す。
いま、ライブドアとニッポン放送のように、外部の圧力により、会社を変えよう(もしくは、変えられる)とする動きが鮮明になってきている。
ソニーのように、外部の圧力に頼らず、自社内に圧力組織をつくり、会社を変革させようとする気運は、まだ日本企業には少ない。
これから、ソニーのように経営、もしくは経営者に注目しなければいけない会社は増える。しかも、それは大企業で、だ。
同業の松下電器産業は、中村邦夫氏が社長就任後、矢継ぎ早の施策でV字回復へと導いた。
日産自動車は、説明する必要もないだろう。
経営者の力というものは、会社の変革にとって非常に大きな力だ。
いまはまだ、株式投資を行ううえで、経営者に着目する、ということは少ないかもしれない。
ただし、ソニーの今回の動きは、大きな一歩となる。
松下電器産業は、業績の改善に伴い、株価も大きく上昇した。日産自動車もしかり。
これからは、ますます経営者には、ビジョンを語る器、利益計画を発表する数字に強い頭など、数多くの資質が必要になってくる。
私たち投資家も、たとえ平社員であっても、経営者の考えを持って投資にあたらなくてはいけない時代が、すぐそこにやってきている。
日本企業は、これからますます大変革期に突入していく。
人気blogランキング
「プロだけが知っている上がる株の物語」 → http://blog.livedoor.jp/rsquare1/
ソニーが、業績低迷を理由に経営陣を刷新するという、大英断を下しそうだ。
出井伸之会長兼グループCEOが退任する方向で最終調整に入った、との報道がなされた。
出井氏といえば、カリスマ経営者の呼称がふさわしい、日本を代表する経営者。
最近でこそ、「日経ビジネス」誌(2003年11月10日号)の「背水のソニー」という特集記事や、米「ビジネス・ウィーク」誌からは「ワースト経営者」に選ばれるなどしていたものの、日本における出井ファンは、非常に多い。
そうしたカリスマ経営者でも退任の憂き目にあう。
その発端は、企業統治(コーポレート・ガバナンス)。
企業統治とは、一言でいえば、問題は経営者にある、ということ。
企業統治の形態として、ソニーは、委員会等設置会社へ移行した。
委員会等設置会社とは、経営の透明性を狙う役割がある。米国型企業統治と言われている。
経営者は全権を握るわけではなく、あくまでも業務の執行を行うにすぎない、という仕組みだ。
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業務の執行とは、もちろん利益をあげること。
株式会社の宿命だ。
つまり、いくらカリスマ性があり、有名な経営者であっても、利益をあげることができない経営者は、執行役としてはだめだ、という烙印を押されてしまう仕組みなのだ。
その役割を担うのが社外取締役。
日産のカルロス・ゴーン氏やオリックスの宮内義彦氏など、社外取締役として名を連ねるメンバーが、烙印を押す。
いま、ライブドアとニッポン放送のように、外部の圧力により、会社を変えよう(もしくは、変えられる)とする動きが鮮明になってきている。
ソニーのように、外部の圧力に頼らず、自社内に圧力組織をつくり、会社を変革させようとする気運は、まだ日本企業には少ない。
これから、ソニーのように経営、もしくは経営者に注目しなければいけない会社は増える。しかも、それは大企業で、だ。
同業の松下電器産業は、中村邦夫氏が社長就任後、矢継ぎ早の施策でV字回復へと導いた。
日産自動車は、説明する必要もないだろう。
経営者の力というものは、会社の変革にとって非常に大きな力だ。
いまはまだ、株式投資を行ううえで、経営者に着目する、ということは少ないかもしれない。
ただし、ソニーの今回の動きは、大きな一歩となる。
松下電器産業は、業績の改善に伴い、株価も大きく上昇した。日産自動車もしかり。
これからは、ますます経営者には、ビジョンを語る器、利益計画を発表する数字に強い頭など、数多くの資質が必要になってくる。
私たち投資家も、たとえ平社員であっても、経営者の考えを持って投資にあたらなくてはいけない時代が、すぐそこにやってきている。
日本企業は、これからますます大変革期に突入していく。
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