風邪をひいていた。
喉は痛いし、頭はぼーっとするし、出てくる咳は煩わしいったらありゃしない。
ああくそぅ、よく風邪をひくなぁ、俺は。
どうにかならないものか。
と、やや陰鬱な気持ちで週の前半を過ごしていた。
ちょうど1週間前、このブログで「生活は全然送れているのですが、今所持金が412円になってしまった、口座番号を書いておくのでノリでお金を送ってくれる神様のような人はおりませんでしょうか！？」
と、かなりふざけた内容と思われることを書いた。
［前回記事］プロってなんだ？
http://blog.goo.ne.jp/rroamsnail/e/8c530c64b4cefb06ca84c6786f5b18c7
結果、ここ1週間で数人の方から僕の月の生活費の8倍くらいになるお金が届いた。
「まさか」と思った。
奇跡が起きた。
神様は存在する。
運気と行動は比例するのだと思った。
僕の新しいワーオ！はこんなところにあった。
［関連記事］ワーオっていう大会
http://blog.goo.ne.jp/rroamsnail/e/91fc034c5a7db63454489b44e8d9a877
正直に言ってしまうと、記帳される通帳を見ながら僕はニヤけた。
願わくば、これを送ってくれた人たちが僕と同じように少しでもニヤけながら送ってくれてたら最高だなと思った。
すごく大げさな言い方をすると、
「そのまま生きていてくれ、そして、今生きている人生をもっともっと楽しんでくれ！」
と言われているような感覚がした。
試されているなとも思った。
「これで調子に乗ったら終わるな」とも思った。
これだけ貰ったお金や気持ちは、もはや簡単に返せるものじゃない。そもそもこれまで貰ってきた分を全部足したら（多すぎて）とてもじゃないけど返せそうもない。
だからって溜め込んだら大事な何かが腐ってしまう、ならば、次に回していこうと思う。
受け取ったものを、同じ形にして返すのも一つの形かもしれないけれど、また別の形で、次の人に回していけたらもっと素敵だな。と思っている。
Give&takeなんてもう古い、これからはGive&receive&Next goだ。
もらった優しさは返すでも溜めるでもなく、次へ回すと気持ちが良い。
そんなこんなで「この秋一番のワーオ！」と思われる体験をした僕は貰ったお金の一部を握りしめて薬局まで蜂蜜と生姜と「ルルゴールド」を買いに行った。
寝込んでいたからなのかルルゴールドを飲んだからなのかはわからないが、僕の風邪はその後確実に快方へ向かった。
季節感は全然ないけれど、鼻の奥を春っぽい匂いがツンと刺す。
風邪が治る時はこんな春の匂いがするんだったな。と思った。
子供の頃はこういうことをよく考えていたけど、最近はなかなか考えてなかったな。と思った。
こういうことを書くと、「お前はポエマーだな」とか言って茶化してくる人もいる。
別に構わないのだけれど、「キミもな」と思う。
もともとは、みんなが、春の匂いとか、夏の匂いとか、風邪が治る匂いとか、人に何かをプレゼントして喜んでくれた時に込み上げてくるあの走り出したくなるような気持ちとか、突然浮かび上がってくるメロディーとか、そういうものに敏感で大切にしていたのではないかと思う。
いつの日か、テレビやゲームやスマートフォン、その他諸々の便利な機械に取り囲まれて、いつのまにか忙しくなってしまったのだと思う。
僕なんて、テレビは観るわスマホのアプリでドラクエはやるわパソコンでブログ書くわ車に乗るわ手首にG-SHOCK付けてるわで人のこと言えたもんじゃない。
それでも、時折思い出すこの感覚を、とても愛おしく思っている。
もともとはみんなが詩人で音楽家で芸術家のはずなのに、忙しさに追われて忘れてしまっているだけなのだと思う。
自分を過小評価してはいけない。
力もお金も影響力もないちっぽけな存在だなんて考えないでほしい。
最近漫画の「バンビーノ」にハマっているのだけれど、その中にこんなセリフがある。
「何やってもいいけどな、心はちゃんと込めてんだろうな！？」
僕は「これだ！」と思った。
心をちゃんと込めていれば、何でもありだ。
生きていると時折「いったい今まで俺は何をやってきたんだ」といった人生丸ごとレベルのマイナス思考に入ることがある。
そんな時は無理矢理抜け出すのではなく、何かひとつだけでいいから、心を込めてそれをやれば自ずと自分の真ん中に戻ってこれるような気がする。
何かに対して心を込めている間は、どこからか幸せな気持ちが溢れてくるのだと思う。
仕事にしろ、人間関係にしろ、趣味にしろ心を込めていれば、自然と「お前は最高だ」という風に言ってくれる人と出会えるのだと思う。
…なんだか堅苦しくなってしまった。
いただいたお金は、次に回すために面白いことに使わせてもらおうと思っているので、改めてここで告知させていただきます。
