
米国の獣医大学にて教鞭を振るう装蹄師について。
上記写真のワイルデンステイン装蹄師は、CJF(Certified Journeyman Farrier)およびFWCF(Fellowship of the Worshipful Company of Farriers)という二つの資格を持つ認定装蹄師ですが、同時にコーネル大学の獣医学部において、准教授(Associate professor)として教育&研究活動にも広く従事しています。コーネル大学はアメリカの獣医大学の中でも、特に装蹄学の教育に力を注いでいる大学のひとつで、充実した設備と講義内容を誇り、獣医学部の学生のみならず学部外の学生も、選択科目として装蹄学を修学することが出来ます。
『蹄なくして馬なし』と言われるように、蹄病は馬の命に関わる極めて重要な疾患で、装蹄学はその蹄病の治療に欠かせない領域であると言えます。また、馬のパフォーマンスを語る際にも、装蹄の良し悪しは運動生理学や栄養学に並んで、馬の競走&競技能力を左右する重要な要因であると言えるのではないでしょうか。にも関わらず、米国そして日本の獣医大学においても、獣医学教育の中に装蹄学を含めるという考え方は決して一般的ではなく、教員として獣医大学に勤める装蹄師も殆ど見られないのが実状ではないかと思います。

もちろん、獣医学部の卒業生の全員が装蹄技術を取得している必要はありませんし、小動物臨床を目指す大多数の獣医学生にとっては、将来的にも装蹄学は殆ど必要なのない分野であると言えます。しかし、馬臨床を目指す獣医学生にとっては、装蹄師は常に蹄病の治療において力を合わせていかなければならないパートナーであり、お互いの役割を充分に理解していなければならない存在であると思います。そういう意味では、コーネル大学のように、希望する獣医学生に装蹄学を学ぶ機会を与え、学部教育の段階から獣医師と装蹄師の結びつきを強めていこうとする試みは、是非とも見習っていかなければならない方針なのかもしれません。
日本の獣医大学では、馬の臨床に進む学生の絶対数が少ないことから、装蹄学はもとより馬獣医学そのものの講義内容&量が不足しがちであるという問題点が指摘されています。しかし、馬の獣医師が少数派だからと言って、馬の獣医学をおざなりにしていては、日本の馬獣医学は世界に遅れを取るばかりですし、「馬の勉強は卒業後に独学でして下さい」と言うのでは、最高学府としての責務に反している事になりはしないでしょうか?

日本では馬の飼養頭数に地域格差が大きいので、各獣医大学における馬の症例数、および馬の診療に長けた教員数にも差が生じるのは致しかたありません。しかし、外部からの客員教授による選択講義数を増やしたり、数ヶ月〜半年にわたる馬診療施設への学外実習を許可するなど、大学の教員と現場の臨床獣医師(そして装蹄師も)が力を合わせて、馬獣医学の教育内容を充実させていく工夫は可能なのではないでしょうか?
人を残すことは、仕事を残すことより、遥かに重要だと言われます。馬を志望する多くの獣医学生が、馬の獣医学を学ぶ機会を持てることを願わずにはいられません。

Photo courtesy of Cornell University, College of Veterinary Medicine (www.vet.cornell.edu/).
上記写真のワイルデンステイン装蹄師は、CJF(Certified Journeyman Farrier)およびFWCF(Fellowship of the Worshipful Company of Farriers)という二つの資格を持つ認定装蹄師ですが、同時にコーネル大学の獣医学部において、准教授(Associate professor)として教育&研究活動にも広く従事しています。コーネル大学はアメリカの獣医大学の中でも、特に装蹄学の教育に力を注いでいる大学のひとつで、充実した設備と講義内容を誇り、獣医学部の学生のみならず学部外の学生も、選択科目として装蹄学を修学することが出来ます。
『蹄なくして馬なし』と言われるように、蹄病は馬の命に関わる極めて重要な疾患で、装蹄学はその蹄病の治療に欠かせない領域であると言えます。また、馬のパフォーマンスを語る際にも、装蹄の良し悪しは運動生理学や栄養学に並んで、馬の競走&競技能力を左右する重要な要因であると言えるのではないでしょうか。にも関わらず、米国そして日本の獣医大学においても、獣医学教育の中に装蹄学を含めるという考え方は決して一般的ではなく、教員として獣医大学に勤める装蹄師も殆ど見られないのが実状ではないかと思います。

もちろん、獣医学部の卒業生の全員が装蹄技術を取得している必要はありませんし、小動物臨床を目指す大多数の獣医学生にとっては、将来的にも装蹄学は殆ど必要なのない分野であると言えます。しかし、馬臨床を目指す獣医学生にとっては、装蹄師は常に蹄病の治療において力を合わせていかなければならないパートナーであり、お互いの役割を充分に理解していなければならない存在であると思います。そういう意味では、コーネル大学のように、希望する獣医学生に装蹄学を学ぶ機会を与え、学部教育の段階から獣医師と装蹄師の結びつきを強めていこうとする試みは、是非とも見習っていかなければならない方針なのかもしれません。
日本の獣医大学では、馬の臨床に進む学生の絶対数が少ないことから、装蹄学はもとより馬獣医学そのものの講義内容&量が不足しがちであるという問題点が指摘されています。しかし、馬の獣医師が少数派だからと言って、馬の獣医学をおざなりにしていては、日本の馬獣医学は世界に遅れを取るばかりですし、「馬の勉強は卒業後に独学でして下さい」と言うのでは、最高学府としての責務に反している事になりはしないでしょうか?

日本では馬の飼養頭数に地域格差が大きいので、各獣医大学における馬の症例数、および馬の診療に長けた教員数にも差が生じるのは致しかたありません。しかし、外部からの客員教授による選択講義数を増やしたり、数ヶ月〜半年にわたる馬診療施設への学外実習を許可するなど、大学の教員と現場の臨床獣医師(そして装蹄師も)が力を合わせて、馬獣医学の教育内容を充実させていく工夫は可能なのではないでしょうか?
人を残すことは、仕事を残すことより、遥かに重要だと言われます。馬を志望する多くの獣医学生が、馬の獣医学を学ぶ機会を持てることを願わずにはいられません。

Photo courtesy of Cornell University, College of Veterinary Medicine (www.vet.cornell.edu/).































