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選手交代に見る、ジーコ采配

2006年06月05日 | 日本代表 (ジーコJAPAN)
まずは、こちらをご覧下さい。
参考リンク:〔2006年のジーコJAPAN 得点・交代一覧〕 (このblogに入りきれなかったので、悪しからずm(__)m)
どうでしょう?こうして見ると、いくつか傾向が分かると思います。但し、それぞれの試合の位置付けが異なるので一概には言えないが・・・

■FW投入について
まず、投入をしたFWが得点を挙げたケースは、2回。
それもJリーグで調子が良かった頃の巻と佐藤がそれぞれ1回ずつだけ。
逆に言えば、「FWの交代=得点を奪う」という狙いは、望めないと言える。

■時間帯

前半交代は、いずれも怪我をした場合のみ。
大体、後半25分、35分前後の交代が多い。
この辺は、一般的にそうであるが、ある意味、“教科書通り”と言える・・・(苦笑)

■ポジションごとについて

基本的に、1人目の交代は、中盤の選手が多い。その後、FW投入というケースが多い。
同ポジションに同ポジションの選手を投入するケースも多い。
 本大会では、「FW1枚、MF2枚」、「FW2枚、MF1枚」どっちかのケースしかないでしょう。前者の場合は、3バックから4バックへのシフトが考えられる。

■交代に見る、戦術的な意図

上にも少し書いたが、3バックから4バックへシステムを変更する時以外は、基本的に明確な戦術の意図が感じられる采配は、昔から少ない。
例えば、ずっと言われている三主都の左サイドが穴で徹底的に突かれていたとしても、そこに対して、中田浩二を入れて、穴を塞ぐという采配はしない。むしろ左サイドを突かれる前の段階をケアしようとする采配をする。これは、方法論なので、良い悪いの話ではない。

また、一般的に選手交代には、「攻撃的意図」と「守備的意図」の2通りがある。
そして、現在のメンバーの場合、前者の方法で選手交代をするケースが多い。これは、日本の攻撃力、得点力不足などが根底にある為で、日本で行われたのブルガリア戦、スコットランド戦、先日のマルタ戦とが顕著な例と言える。今の日本代表には、中盤のパスを出すタイプの選手が多い。そういう意味では、試合の膠着した状態に“アクセント”を付けられる選手がいない。個人的には、松井(ルマン)のようなドリブルで仕掛けるタイプが必要だったと思う・・・と言ってもしょうがないので、小野、小笠原、玉田など交代で出場した選手は、相手選手が疲れていると思う時間帯にドリブルやオフ・ザ・ボールの動きで、バイタルエリアでのファウルを貰って欲しい。そして、中村のFKという武器を活用するようにして欲しい。この点に関しては、ドイツ戦、マルタ戦でも少なかったので、あえて書いてみた。

■本大会でのスタメン、交代メンバー予想
●スターティングメンバー
 基本的に、ドイツ戦のメンバーで行くと思われる。

●交代枠3人を使う優先順位
 FW;大黒、玉田、巻
 まず大黒が1番手は揺るがないと思う。
 23人に選出された玉田だが、マルタ戦でゴールを決めたとはいえ、以前のようなドリブルのキレもない。 正直、期待出来ない感じはした。

 MF;小野、小笠原、稲本、中田浩二、遠藤
 マルタ戦のように、DFの坪井を外して4バックにして、小野、小笠原などを投入。
 もしくは、福西を外して、小笠原、小野などを投入。
 この2パターンしかない。個人的には、先制した際に、遠藤の投入も面白いと思う。

●怪我をした際のバックアップメンバーに固定されると思われる選手
  駒野、茂庭、土肥、楢崎
  但し、駒野に関しては、加地に疲労が見えたら、同等の戦力として使えることが最後の2試合で証明された。
 よって、加地→駒野の交代は、普通にあり得るかもしれない。

■最後に・・・

ジーコの交代は、3バックから4バックへと攻撃的にシフトさせるとはいえ、パサーが多くなり、その後、明確な攻撃の変化やアクセントがないことが多い。そういう意味では、小野であれ、小笠原であれ、普段のスタイルプラスアルファとして、ドリブルや2列目から裏への飛び出しを本番では、これまで以上に増やして欲しいと思う。

みなさんは、このデータから何か分かりましたか?

≪追記≫
データを頑張って作ったわりには、あまり成果が上がらなかった・・・やはり、もっと多くのデータを拾えば、色々と分かったのでしょうが、大変だったので(笑)
明日(明後日)は、「オランダ対オーストラリア」を分析結果をUPします。乞うご期待

06年秋・[改訂版 - フォントの色、画像挿入など、レイアウト修正]


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ちかし)
2006-06-05 17:12:45
はじめまして。

興味深く読ませて頂きました。

実際に試合をするのは選手とはいえ、ジーコの監督としての能力にはやはり?ですね。

好きではありませんがモウリーニョの凄さが改めてわかりますね。
コメントのお返事 (コージ)
2006-06-05 19:19:42
ちかしさん

>はじめまして。

コメントありがとうございました。

ちょっと記事では、細かいニュアンスを書ききれなかったのですが、ジーコの能力というよりも好みの問題かもしれません。また、個々の選手の意識やプレースタイルという側面もあるので、昨日のマルタ戦のように、自ら仕掛ける、崩すというスタイルには、若干物足りなさが個人的には感じるのです。オランダのロッペンやアルゼンチンのメッシのようなドリブラーが好きという私の趣向もあるのですが、もう少し、ドリブルを使って、スペースもパスコースもシュートも仕掛けて欲しいと思うのです。

決して、技術的に今の代表のメンバーが出来ないことだと思っていないので、尚更歯がゆい感じがするのです。
初めまして。 (こてつ)
2006-06-05 20:34:33
的確なご指摘で感服しました。

たしかに交代パターンは数パターンしかなく、その交代も試合開始前からある程度決まっている節もありますね。現監督は、交代で流れを自分達に呼び込むという試合をほとんど見せてくれてません。いっそのこと選手交代も中田英&宮本に任せれば!?というふうにも考えてしまいます(笑)

ドリブルが出来る数少ない選手、小野・小笠原には期待します。あとはチームとして彼らのドリブルを活かす形がとれるか?ですね。(それにしても松井落選は今でも悔やまれます。おっしゃるように、言ってもしょうがないんですが。。。)
コメントのお返事 (コージ)
2006-06-05 23:04:13
こてつさん

>はじめまして。

ジーコの選手交代にマルタ戦を終えてから、一回整理してみようと思ってまとめてみました。特に、時間帯、先制した場合、先制された場合など想定していいましたが、実際には、想定した部分では明確なものが見えませんでした。



つまり、私が感じたように、ジーコの選手交代については、試合の状況に応じて、それほど明確な狙いが常にあるとは思えないってことが分かっただけですね(苦笑)



次回は、オランダ対オーストラリア書きますので、良かったら、また、読んで下さい。



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