魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

雲は湧き

2014年08月15日 | 日記・エッセイ・コラム

外国人観光客にアンケートをとったら、大半が、東京オリンピックを屋外では観られないと答えた。
夏がますます暑い。日本は亜熱帯化しているそうだ。

甲子園も始まり、気づけば今日はもう15日。何故か今年は夏が来た気がしない、梅雨明けが遅かったせいだろうか。そう言えば、台風で甲子園も2日遅れた。

8月15日と言えば、必ずピーカンで、雨の日を思い出せないのだが、気象庁の記録でみると、結構、雨の日もあるし台風も来ている。
8月15日の日本の空は、昭和20年以来、ずっとピーカンだ。

69年間、日本人はそれほど戦争を後悔し、厭戦の中で育った戦後生まれも、アジアの人々への償いの気持ちを育み続けた。
しかし、敗者を叩くことが生存の証と考える人々は日本人を許さず、追いつめて、追いつめた。「青洞門」のような物語は、日本だけの話らしい。

思いやりの節度
癌が再発した人が、「治るって言うから手術したのに」と、病院への愚痴を漏らしていた。
病院関係者が、患者から襲われることは想像以上に多い。どんなに誠心誠意尽くしても、人には寿命がある。うまく行かないことの方が多いのは当然だが、親身になればなるほど、それを頼みにする患者から、逆恨みに遭う。

親切というものは、相手に良く思われたい邪心が混じれば、相手に過剰な期待を植え付け、何時か反動になってかえってくる。始めから出来ないことを出来ないとして接していれば、嫌われるかも知れないが、逆恨みが生ずることもない。

鳩山の「少なくとも県外」発言が、様々な立場に混乱を生じさせたのも、ナルシズムだ。
「良薬口に苦し」、良薬たらんとすれば、嫌われることを恐れてはいけない。

今日の中韓との関係を招いたのは、日本の政治家、あるいは日本人が、中途半端にナルシズムに浸ってきたことに原因がある。だから中韓に甘い顔をしてはいけない、というのではない。むしろ、逆だ。

自らに甘い顔をしてはいけないのだ。自分は良い人だ、全て善意でやっているのだ。そんな甘やかしや、ナルシズムが如何に危険か、自ら気づかなければならない。

日本人は信じないだろうが、現在の中国の行為は、彼ら自身「アジアの平和秩序のためだ」と信じている。日本や韓国フィリピンまで、アメリカから解放してやろうと思っている。人のためだと信じるエゴほど、手に負えないものは無い。
人を甘やかさないとは、先ず、自分を甘やかさないと言うことだ。